Creative! Story | デザイン × 西島秀俊さん

思い描き、壁を越える。

写真:姜 花瑛、内田 亮太

写真左から
アプライアンス社
デザインセンター 新領域開発課 デザイナー 姜 花瑛
デザインセンター 新領域開発課 デザイナー 内田 亮太

デザイン。それは愛。

内田:僕は入社後、空気清浄機や扇風機などから始まり、ヘアードライヤーやオーラルケアなど、美容・健康に関わるデザインに携わってきました。

姜:私は、LUMIXやワイヤレススピーカー、CDプレーヤーのデザインをしていました。最近では、ファッションヘッドホンをデザインしました。音も良くて、いつでも身につけていたくなるようなものです。

内田:よく「デザインとは何なのか?」と聞かれることがあります。形を美しくとか、おしゃれな雰囲気とか、いろいろな見方がありますが、僕としては、もはや「愛」のようなものかなと思っています。 デザインする製品を使ってくれる人が、それを使ったらどういう気持ちになるか、それが置かれている部屋でどのように暮らしているか。ひたすら思いを巡らせる。 デザインは相手がいないと成り立たない仕事なんです。

姜:愛を込めれば、お客様はもちろん、商品企画や設計、工場や販社のみなさん、すべての人が愛にあふれた生活になるんじゃないかなと思っています。

写真:ジェットウォッシャードルツ、音波振動ハブラシ ドルツ、ヘアードライヤー ナノケア、ハイレゾ音源対応ヘッドホン写真:ジェットウォッシャードルツ、音波振動ハブラシ ドルツ、ヘアードライヤー ナノケア、ハイレゾ音源対応ヘッドホン

共感して、共創して、ハードルを飛び越える。

内田:家電のデザインの前には、つねに機能や耐久性、コストなどのハードルが立ちはだかります。入社したてのころは社内のいろんな人と対立することが結構あって、電話をたたき切られたこともありました(苦笑)。でも、ただぶつかるだけではうまくいかない。いかに自分の考えに共感してもらって、いかに相手の考えていることに共感できるかが、大事だと分かってきました。

姜:どの商品もそうだと思うのですが、みんなで意見を出し合いながら、共感して共創していく。そうやってハードルを飛び越えた先には、ぶつかっていただけのときよりも、さらに良いものができ上がるんです。

写真:内田 亮太

文化をデザインする。

内田:100周年モデルでは、ヘアードライヤー ナノケアを担当しました。その体験価値・感性価値は、すでにお客様に認められた人気のある商品でした。それでも毎年少しずつ進化させている伝統があり、今回も時代性を反映させたマットカラーバリエーションの導入や、触り心地にも影響する質感へ非常にこだわりながら、進化させました。

姜:私のデザインしたヘッドホンはハイレゾ対応なのですが、若い女性に良い音で音楽を聴くという文化を届けたいなと。日々のできごとを、音楽で洗い流したり、リラックスしたり。暮らしの中に、いかに豊かな時間をつくり出せるかを考えながらデザインしました。

写真:姜 花瑛

新しいデザインの領域へ。本質は変わらない。

内田:現在は商品デザインから離れ、新しい事業の種を考えたり、未来の生活をデザインで描く、先行開発プロジェクトのリーダーをしています。“モノ”のデザインも行いますが、それ以上に「使う人の体験」「得られる価値」といった“コト”のデザインを考えています。

姜:人を思いやる心とか、人の気持ちが動く瞬間ってどういうときなのか。そうやって考えた先に生まれる「人の気持ちを想像するデザイン」が、すごく大事なことだと思っています。

内田:実は、新しいことに取り組むときの最大の難関は社内にあります。それぞれの組織が使命を持って成果を出そうとするとき、それが縦割りの壁となって立ち塞がるためです。
でも、「このデザインは、本当に人々の暮らしを豊かにしているか?」愛を持って自問自答しながら生まれたデザインは、どんな壁も乗り越えていけると信じています。
今後は、「家電」という“モノ”の枠にとらわれず、世の中になかった新しい“コト”を生み出せるデザイン・クリエイティブをしていきたいと思っています。