Creative! Story | Jコンセプト 紙パック式掃除機 × 遠藤憲一さん

掃除機をつくるために脳波!?

写真:北口 和美、堀部 勇

写真左から
アプライアンス社
ランドリー・クリーナー事業部 クリーナー事業 クリーナー商品企画課 北口 和美
ランドリー・クリーナー事業部 クリーナー事業 クリーナー技術部 クリーナー設計課 堀部 勇

掃除を少しでも楽にしたい。

堀部:2014年、パナソニックは50代、60代の「目利き世代」へ向けて、「Jコンセプト」シリーズを発表しました。目利き世代とは、変化の激しい社会を生き抜きモノの本質を見極めることができる、生活経験豊かな世代。Jコンセプトは、そんな世代の方々へ提案する家電シリーズです。

北口:掃除は「つらい家事」の代表格。目利き世代の掃除を少しでも楽にしたいと思い、本体質量が約2.0kgという、当時では世界最軽量の掃除機を開発しました。高評価を受けましたが、ユニバーサルデザインの面でまだまだ改善する余地があると思い、今回の100周年モデルでは「掃除機のかけはじめから終わりまでを楽に」をコンセプトに、さらに楽になる掃除機を目指したんです。

写真:北口、堀部

姿勢まで良くなる掃除機。

堀部:開発にあたって、徹底的に「目利き世代にとっての掃除」を見つめ直す中で、両手で掃除機をかける方が多く、腰が曲がることで身体に負担がかかっていることがわかりました。
そこで100周年モデルでは、ノズルのアタッチメントを一新。ホースの出る位置を下にしたことで手元にかかる荷重が少なくなり、姿勢良く掃除機をかけることができるようになりました。
また今回は、こうした身体にかかる負担の改善だけではなく、精神的な負担の軽減にも新たに取り組みました。

写真:従来の掃除機(MC-JP520G)の場合、腰が曲がることで負担がかかる

従来の掃除機(MC-JP520G)

写真:100周年モデル(MC-JP800G)の場合、姿勢良く掃除機をかけられる

MC-JP800G

脳波や心拍数を測定し、声なき声を聞く。

北口:目利き世代は、つらいことをあまり表に出さない方が多い。行動観察やモニター調査だけでは、お客様の声が十分には分からなかったんですね。そこで見えない内側の部分、精神面を数値化したいとの思いもあり、掃除機をかけているときやかけた後にお客様がどんなことを感じているのかを知るため、脳波や心拍数の測定も行いました。

堀部:普段から「相手の立場に立って考えること」を意識して仕事をしているのですが、特に商品を生み出す上で大事なことは、相手、つまりお客様の立場に立って考えること。これは開発者の根底にあるものだと思っています。

写真:脳波測定用の器具を装着
写真:脳波や心拍数を測定しながらの掃除機がけ
写真:パソコンモニターに映し出された測定情報

掃除機の「取り出し」から、「片付け」までを想う。

堀部:さまざまな調査から見えてきた負担を軽減するために、今回の100周年モデルで進化させたポイントは、大きく3つあります。
1つ目は、部屋の隅にも置いておけるスリムな収納スタイルで、楽に取り出せるようにしたこと。
2つ目は、軽く使いやすくし、掃除中の体への負担を少なくしたこと。
3つ目は、掃除が終わったら延長管を本体に沿わせるだけで収納できるレールガイドを搭載し、楽に片付けができるようにしたこと。
その結果、掃除機を取り出し、かけて、片付ける、という一連の作業の負担を改善。脳波の調査からもストレスの軽減効果を実証することができました。

写真:延長管を本体に沿わせるだけで収納できるレールガイド

掃除が楽しくなるような掃除機を。

堀部:今回の100周年モデルは、今まで知見がなかった精神面の数値化や、ノズル・延長管の軽量化のための素材開発など、他の部門や会社の方々の協力を得て実現することができました。

北口:今後も人が生活する限り、ゴミがなくなることはないと思います。出たゴミは掃除しないといけませんから、掃除機も必要とされ続けるかなと。それなら少しでも楽な掃除機を、使う人全ての体と心への負担が、ゼロになるような商品をつくりたいです。

堀部:さらに言えば、今回得た知見やノウハウを活かして、掃除が楽しくなるような、使いたいと思えるような掃除機をつくっていきたいなと思っています。

写真:北口、堀部
Jコンセプト 紙パック式掃除機 MC-JP800G

Jコンセプト
紙パック式掃除機

MC-JP800G