Panasonic ヘルスケア

Panasonic ヘルスケア
疲れ目の原因と対策 Part.1 Part.2
疲れ目の原因と対策

「近ごろ、やけに目が疲れる」、そんな感覚をお持ちではないですか?仕事などでパソコンを使う時間が長くなるにつれ、目の疲れを訴える人が増えています。目の疲れを放っておくと、眼精疲労など深刻な症状の原因になることもしばしば。また最近では「ドライアイ」という言葉をよく耳にします。では、目の疲れとは、いったい何なのでしょうか?ドライアイとの関係は?先生、教えてください!

今月の先生 吉野健一先生

医学博士。東京歯科大学眼科講師。日本医科大学眼科講師。1986年、日本医科大学卒業。1990年から2年間、慶應義塾大学病院でドライアイ外来を担当。その後、オキューラサーフェス(涙腺・流液・結膜・角膜)を研究するため米国マイアミ大学に留学。帰国後、吉野眼科クリニックを開業。
吉野眼科クリニックは「患者が決めた いい病院 患者9万人アンケート 関東版」(オリコン・メディカル発行)の眼科部門でランキング第1位を獲得。

吉野眼科クリニックのホームページはこちら[新規ウィンドウまたはタブで開く]

先生の著書
「オルソケラトロジー原理と実践」ほか
先生の著書(新しいウィンドウで表示)
インタビュアーの写真
フリーライター。仕事柄、パソコン画面を凝視する毎日。当然、目を酷使するから目の疲れは日常的な悩みの種。また目の疲れにより肩こりが頻繁に起こるため、首・肩のストレッチや目のツボマッサージは欠かせない。
目の疲れは、筋肉疲労が原因
インタビュアー
よく目が疲れたと感じることがあるのですが、目の疲れはなぜ起こるのでしょうか。また、どのような状態なのでしょうか。
  先生
近年、目の疲れを訴える人が増えています。私たちの目は、カメラのオートフォーカス(自動焦点)機能のように、角膜から入ってきた映像を水晶体でピントを合わせて見ています。水晶体は遠くの物を見るときは薄くなり、近くの物を見るときは厚くなって焦点を合わせます。この水晶体の厚みを調節しているのが、水晶体の周りにある毛様体筋と呼ばれる筋肉。毛様体筋は自ら伸縮するのですが、いちばん収縮するのは近くの物を見ているときです。つまり、筋肉が縮んで緊張しているので、この状態が続くと毛様体筋が酷使され目が疲れるのです。運動すると筋肉が疲労する、疲れる、のと同じように、目の疲れは、目の中の筋肉が疲れている状態です。
  インタビュアー
では、遠くの物を見るときは、毛様体筋は緩んでいるのですか。
  先生
そうです。遠くを見ているときは、毛様体筋は反応せずに緩んでいます。だから目が疲れたときは遠くを見ると目の筋肉を休めることになり、緊張による疲れがとれるのです。
遠くを見ているとき、近くを見ているときの 目の構造
  インタビュアー
単なる目の疲れは、「眼精疲労」とはどう違うのでしょうか。
  先生
眼科では目の疲れを「眼疲労(がんひろう)」と呼んでいます。眼疲労は、身体の疲れと同じように、休めば疲れがとれるレベルです。病気ではありません。ですが、例えば慢性的な痛みなど、休んでも治らないものもあります。目の場合は「眼精疲労」と呼ばれるものです。これは病気の範囲に入ります。一晩二晩、目を休めてもその後もずっと目の疲労感がとれないときなどは眼精疲労を疑ったほうがよいでしょう。
  インタビュアー
眼精疲労とは、どんな症状なのでしょうか?またそれを放っておくとどうなってしまうのですか?
  先生
眼精疲労の自覚症状は、充血、かすみや視力の低下などです。また目以外でも、頭痛がするなどの身体の痛み、胃痛や食欲不振、便秘などが起こることもあります。さらに進行すると、毛様体筋の動きが低下し、目の焦点を合わすための調整が効かなくなります。そうなると日常の生活にも相当な不便が強いられます。
  インタビュアー
怖いですね。
  先生
そうですね。おかしいと思ったら、早めに眼科医の診断を受けましょう。
目の疲れは40歳からがご用心
  インタビュアー
ライフスタイルや年齢などにより目の疲れ具合は変わるのでしょうか。
  先生
一概には言えませんが、40代から50代の人は要注意です。視力のいい人(遠くがよく見える人)は特に気をつけたほうがいいですね。水晶体は加齢とともに弾力性がなくなっていきます。早い人は40歳を超えたころから、弾力がなくなり、硬くなりはじめます。だから近くを見ようと思って一生懸命に毛様体筋を使っても、硬くなった水晶体は膨らみにくくなっているため、ピントが合わなくなるのです。45歳を超えて50歳近くなると、自分で自覚できるほど、近くを見ようと思っても見えにくくなる。これを老眼といいます。近くを見ようと頑張れば頑張るほど、物は見えてきても目はつらくなるのです。
  インタビュアー
目が悪い人はよく目を細めて物を見ていますよね。それはどうしてなのでしょうか?
  先生
それは「ピンホール効果」と呼ばれるもので、目を細めることで目を通過する光の量をしぼり、ピントを合わせているのです。目を細めることで多少は見やすくなります。しかし、いつも目を細めていると、目の周りを囲んでいる眼輪筋(がんりんきん)に負担がかかり、肩こりや頭痛の原因になってしまいます。
  インタビュアー
ほかに疲れ目になる原因はありますか。例えばコンタクトレンズや眼鏡などはどうでしょうか。
  先生
当然のことながら、コンタクトレンズや眼鏡の度数が合っていないと目は疲れやすいですね。特に強すぎる度は遠視気味になってしまい、近くを見るとき、目の水晶体が過剰にピントを合わそうとして毛様体筋が緊張するので疲れやすくなります。コンタクトや眼鏡を選ぶ際はきちんと度の合ったものを処方してもらってください。
吉野先生に教えてもらった目の疲れを癒やす3つの技
技その1)手軽な目玉体操で筋肉をほぐす

技その1)手軽な目玉体操で筋肉をほぐす
眼球を動かして、毛様体筋のコリをほぐしましょう。

(1)首を動かさず、眼球だけで思いっきり上を見て一息。
(2)次に思いっきり下を見て一息。
(3)同じ要領で左右、左斜め上から右斜め下、右斜め上から左斜め下へそれぞれ5往復。
※眼球を動かすポイントは、力強くゆっくりと!「ギロッ」といった感じを意識しましょう!

技その2)ツボマッサージで目をすっきり技その2)ツボマッサージで目をすっきり
目の周りのツボを指先でグッと押してみましょう。

(1)まず目頭より少し上にあるくぼみ「清明(せいめい)」というツボを一押し。
(2)次に眉の内側のちょっと下の「攅竹(さんちく)」と眉尻の「糸竹空(しちくくう)」を一押し。
(3)目尻の少し下の「瞳子膠(どうしりょう)」と正面を見たときの黒目の中心の下にある「承泣(しょうきゅう)」も効く。
※ツボの場所は骨がくぼんでいるので少し指をずらしながら探すのがポイント。デリケートな眼球部分は押さないように注意してください!
技その3)温・冷効果で目の血行を改善

技その3)温・冷効果で目の血行を改善
タオルパックで温めたり、冷やしたりして血行を促しましょう。

(1)温タオル(電子レンジや熱めのお湯で温めてしぼったタオル)と冷タオル(水につけてしぼったタオルを冷蔵庫で冷やしたもの)を用意。
(2)まずは温タオルをまぶたの上にのせ、5分ほど安静に。
(3)次に冷タオルを目の上にのせ5分。これを2〜3回ほど繰り返す。
※充血しているときは炎症を起こしているので温めず、2分ほど冷やすだけにしましょう!
※温タオルをつくる際は、やけどしないようにご注意ください。
1 2 次へ