Beautiful JAPAN towards 2020

岐阜県:土岐市

Beautiful JAPAN towards 2020

2017年9月27日

[岐阜県]
「子どもたちにウエイトリフティングの楽しさを!」
小栗和成先生インタビュー

小中学生のウエイトリフティング選手を育成する、岐阜トレーニングクラブ。立ち上げたのは、元ソウル五輪のウエイトリフティング日本代表・小栗和成先生。現在、岐阜ウエイトリフティング協会の理事長も務め、地元で競技を支え続けています。オリンピックを経験した小栗先生に、ウエイトリフティングとの出会い、そして地元の子どもたちへの思いをうかがいました。

ウエイトリフティングとの出会い

小栗先生とウエイトリフティングとの出会いは、高校生のとき。中津高校に入学した小栗先生に声をかけたのは、体育教師だった中田高広先生(元アジア大会日本代表、現・岐阜ウエイトリフティング協会理事)。中田先生は、中学時代の体育の成績やスポーツテストの結果を見て、何人かリストアップしていたそうです。「その中に自分が入っており、『ウエイトリフティングをやらないか』と中田先生から声をかけられました」(小栗先生)

元ソウル五輪のウエイトリフティング日本代表の小栗和成先生

実は、陸上部に入ろうと思っていた小栗先生。「絶対にインターハイに行けるから!」と中田先生に言われ、「絶対いけるならやります」と、小栗先生のウエイトリフティング人生はスタート。その言葉どおり、小栗先生は頭角を現し、高校2年生のとき、国体で6位、さらにインターハイでは10位を記録。その翌年のインターハイで見事に優勝されました。

オリンピックを目指して

そんな小栗先生を高く評価してくれたのが、元オリンピック選手・安藤謙吉さん(ミュンヘン、モントリオールと五輪に出場、モントリオールでは銅メダルを獲得)。日本大学OBの安藤さんは、日大の監督に小栗先生を推薦。「特待生で農獣医学部(現:生物資源科学部)農芸化学科に入学。大学で勉強しながら、合宿所で4年間、ウエイトリフティングに取り組んだんです」(小栗先生)

日大卒業後は、教員として岐阜県立恵那高等学校・定時制へ赴任。教員をしながら練習を続けた小栗先生。大学時代は、67.5㎏級。300㎏を視野に世界を目指していたとのこと。しかし、「就職してから、285㎏しか上がらなくなってしまったんです。そこで、減量して60㎏級に落とすことにしました」(小栗先生)

減量も科学的にアプローチ。感覚に頼らない姿勢は、今の指導にも活かされている。

農芸化学科で学んだ栄養学を活かして、科学的なアプローチによって減量も成功。そして、「教員二年目の23歳のとき、ソウル五輪の代表に選ばれました」(小栗先生)。ソウル五輪では、メダルには届かなかったものの7位入賞を記録。しかし、続くバルセロナでは最終予選で敗退という悔しい結果に。

経験を活かして地域の子どもたちを育成

現在、小栗先生は、岐阜県立中津高校で教員をしながら、地元の子どもたちを中心に、ウエイトリフティングの普及に力を入れています。「岐阜トレーニングクラブを子どもたちが楽しんでウエイトリフティングをする場にしたい」と小栗先生。「子どもの頃からウエイトリフティングをやると、『筋肉がついて背が伸びない』『ケガをする』といった偏見やマイナスイメージを払拭したいですね」(小栗先生)

小栗先生は、子どもたちがウエイトリフティングを楽しみながらできることを第一に考える。

岐阜トレーニングクラブでの指導には、オリンピアンならではの経験と、ご自身で培ってきた科学的なアプローチが活かされている。たとえば、第二次性徴を迎えるまえの子どもたちには、技術でなく、フォームチェックを重視する。「身体ができる前は動きづくりを中心に。きれいなフォームであげることを指導しています」と小栗先生。

ビューティフルジャパンで取り上げた女子選手たちは、ウエイトリフティングを通して仲間と楽しむ姿が印象的でした。ウエイトリフティングを楽しみながら、成長していく未来の選手たち。小栗先生が先輩に見出されて世界で活躍したように、小栗先生たちの愛弟子たちが世界で活躍する日も、そう遠くないかもしれません。

▼インタビュー映像:
岐阜トレーニングクラブの選手とコーチが、競技の魅力と仲間の大切さを語る