Beautiful JAPAN towards 2020

鹿児島県:霧島高原

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鹿児島県:霧島高原

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人馬一体となって跳び超える
夢は東京オリンピックへ師弟で出場

運命の出会いは、新聞に載った1枚の写真だった。

2012年、当時小学3年生の岩切景優さんは、国体の馬術競技で優勝した地元鹿児島の村岡一孝さんを見て、直感的に「カッコイイ!」とあこがれをいだいた。そしてさっそく、霧島高原乗馬クラブに入会。インストラクターはもちろん、村岡一孝さんだ。

「小さな子だなと思いました。ほんとに馬に乗れるのかなと」

もちろん景優さんの母 優子さんも心配した。

「やっぱり母親ですから。落馬でもしたらどうしようかと、最初の頃は遠くからずっと見守っていました」

人馬一体。馬術はオリンピックでただひとつ、人間が動物とともにいどむ競技。年齢も性別も関係ない。タイムレースでもない。騎手と馬の気持ちがひとつになることで、はじめて美しい技が生まれる。

「やっぱりコミュニケーションですかね。乗る前に『よろしくね』とか話しかけることで、馬と気持ちが通じあって、障害もうまく跳べるようになりました」

小柄なカラダからは想像もつかない落ち着いた発言。そんな景優さんを、母 優子さんは次のように受け止めている。

「先生の教えを守っていけば、上手になれると信じているんです。とにかく、村岡先生のことが大好きなんです」

もちろん村岡さんも現役の騎手。南国のやわらかな日差しが霧島高原をつつむなか、2020年東京オリンピックの出場に意欲を燃やしているのは、景優さんよりも、騎手としての村岡さんかもしれない。

「チャンスだと思っています。もちろん自分のこともそうですが、今から景優にいろんな経験をさせて、おたがいに最高の状態でオリンピックに出場できたら、すごいことじゃないかと」

いっぽう景優さんは、ここでも落ち着いて、自分の正直な気持ちを語る。

「まずは国体で優勝して、村岡先生のように、高い障害を跳べるようになりたいです」

村岡先生みたいになりたい。景優さんには、あのとき新聞で見た1枚の写真の感動が、いまでもしっかり焼き付いている。

撮影年月:2015年1月