Beautiful JAPAN towards 2020

滋賀県:琵琶湖

Beautiful JAPAN towards 2020

日本一の湖が目の前にある
そこにはオリンピックという夢がひろがっている

「東京オリンピックに出て、メダルをとろうと思います」

そう言い切る中学生のカヌー選手がいる。きっかけは、おじいちゃんだった。祖父 大角さんが回想する。

「環太がちょうど幼稚園の年中だったですか。琵琶湖の北の萩の浜というところで、カヌー教室がありまして。そしたら、まあ、喜んでねえ……。鳥居がたってるところまで、ひとりでこいでいったんですわ」

あの日から10年、遠藤環太さんは、いまも琵琶湖でカヌーに乗り、パドルをこぎつづけている。現在は地元の「オーパル カヌーチーム」に入り、全日本選手権では、中学生として初めてカヤック(カヌー)のシングル決勝に進出した。その実力は、チーム・コーチの江口貴彦さんも認めるところ。

「負けず嫌いで、向上心もある。かなりいいところまで来ていると思います」

ところが、思わぬところにライバルがいた。妹の帆夏(ほなつ)さんである。

「お兄ちゃんが、私の学年だったときのタイムにはライバル心があります。今の小学6年のタイムは、ちょっとだけ勝てました。嬉しかったです」

これには環太さんもおどろいた。

「マジかよと。でも妹が勉強しているときに、僕はトレーニングしているんで。そこでちょっとずつ差をつけていこうかなと思っています(笑)」

オリンピックのカヌー競技は、流れのないコースでタイムを競う「スプリント」と、激流で変化に富んだコースの「スラローム」がある。そこからさらに、男子と女子、パドラー(漕ぎ手)の人数、距離によって合計16種目にわかれる。

「水の上でこいでいるときが、いちばん楽しい」

そう答える帆夏さんにとって、まずはオリンピックより進路。その先は中学の大会だ。しかし環太さんは違う。

「東京オリンピックに出て、メダルをとろうと思います」

その言葉には、夢よりもっと自然で、はっきりとした未来が、感じられた。

撮影年月:2014年10月