Beautiful JAPAN towards 2020

島根県:山王寺周辺

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絶対に負けたくないライバル
それはともに戦う仲間でもある

ぶつかりあうスティック、たくみにボールをあつかった、小刻みなドリブルとパスまわし、そして豪快なシュート。カツーンという硬質の音が、人工芝のグラウンドに響きわたる。

島根県奥出雲町。この町は、知る人ぞ知る「ホッケーの町」として、30年以上にわたって、数多くのプレイヤーを輩出してきた。そして、ふたつのホッケー部が、長年にわたってしのぎをけずってきた。横田中学校と仁多中学校だ。

「おたがいに、特別な感じを持っていると思います」(横田中学校ホッケー部監督 武田尚志さん)

「昔はよく、『県外には負けても、横田には負けるな』と言われていました」(仁多中学校ホッケー部監督 児島史朗さん)

そんな大人たちに子供ができてホッケーを伝える。生徒たちのほとんどは、家族がプレイしているのを見て、自然とスティックを握った。もちろん、両校のライバル意識も、しっかり受け継がれている。

仁多中学校女子チームの藤原藍花さんは、「尊敬できるライバル」として、横田中学校の大塚美季さんをあげる。

「ドリブルもうまいし、体力もある。すごいなと思います」

いっぽう大塚さんは、藤原さんを、こう評価する。

「チームの雰囲気づくりがうまい。試合中、ずっと声を出していて、そこは見習いたいです」

男子チームも、横田中学校の佐伯尚憲さんが、相手の「声出し」に敬意を払えば、仁多中学校の松原翔人さんは、「横田中は、ひとりひとりの技術が高い」ことを認める。

どうやら、両チームとも個人技とリームワークに長けているようだ。横田中学校は2015年夏、男女ともに全国大会のベスト4まで勝ち進んだ。

「負けたくない」と松原さんは静かに語る。「負けたくない」「勝ちたい」という気持ちは、やがてライバルを、ともに成長する仲間へと変える。
「もっともっと練習して、東京オリンピックに出てみたい。可能性はあると思います」
佐伯さんの言葉は、両校ホッケー部みんなの想いでもある。

撮影年月:2014年8月