Beautiful JAPAN towards 2020

山形県:山村広場

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山形の自然と家族の愛情が
少年を屈強な柔道家に変える

青い空、白い雲。澄みきった水と空気。富神山のふもと谷柏の田園風景を、柔道部の生徒たちが、黙々とランニングにはげんでいる。

山形市立第八中学校柔道部。川田健太さんは、そんな山形の大地に根を張って、大きくたくましく育ってきた。柔道で学んだ礼節、大自然がはぐくんだ豊かな心。ただし話すのは苦手だ。母 咲子さんは語る。

「小さいときは、人前に出てなにかをするようなタイプではなくて、今のようにキャプテンをやるとか、手を挙げることもできないような子でした」

きっかけは、お父さんだった。かつて柔道をしていた父 道成さんのすすめで、道場にかようようになった川田さん。それと同時に、道成さんも再び帯をしめ、柔道部の指導を手伝うようになった。

「やっぱり楽しいですね。子どもと一緒にやれるとなるとなおさらです」

寡黙でシャイな父と子とは対照的に、母 咲子さんの話しぶりは、どこまでも陽気でなめらか。

「あの子が、自分のなかで悩み、葛藤しているところに、私がついガーッと言ってしまうから、何度もぶつかってしまって。それでもう、お母さんにできることは、料理をつくって食べさせるしかないと」

第八中学柔道部では「食いトレ」をおこなっている。部員のお母さんたちが、おむすびや地元名物の芋煮を料理してふんだんにふるまう。みんなが集まって、思うぞんぶん腹ごしらえをする風景は、じつはバランスのいい筋肉と脂肪をつける、大切なトレーニングのひとつ。

「食いトレ」の詳しい様子はこちら

日本のお家芸である柔道。各階級にひとりだけ選ばれた選手は、ほかのどんな競技よりもメダルの重圧がかかる。それだけ選手の層はあつく、オリンピックに出場すること、それ自体が長く険しい道のりだ。

それでも、すべての柔道家は、夢の舞台にむかって稽古にはげむ。もちろん、川田さんもそのひとりだ。

「東京オリンピックですか……行ってみたいなとは思います。」

撮影年月:2015年8月

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2015年11月28日 山形新聞掲載