デジタルカメラ講座

LUMIX
露出補正とオートブラケット撮影
【第九回】

被写体の条件や表現に合わせて、露出をプラスやマイナスに変えるのが露出補正。
露出補正をカメラが段階的に自動で行うのが、オートブラケット撮影です。

カメラの自動露出機能では、常に最適な露出が得られるとは限りません。そこで露出計が設定した露出値を補正するのが露出補正。たとえば画面内に強い反射がある時は、反射光の影響を受けて露出が低くなってしまいます。このとき、露出値をプラス側に補正すれば適切な露出が得られます。オートブラケット撮影では、カメラが自動的にノーマル、アンダー、オーバーの3段階の露出で撮影する便利な機能です。

露出補正

カメラの自動露出そのままでは、最適な露出を得られないシーンが多々あります。そんな時に必要な操作が「露出補正」です。露出補正はEV値(Exposure Value)によって設定し、たとえば−2〜+2EV間を1/3ずつ設定できるなど、ユーザーが自由に決められます。1EVは、シャッター速度や絞り値の1段に相当する光量変化です。

  • たとえば、背景が白一色で反射率のきわめて高いシーンでは、自動露出は明るさを抑えて暗い方向へ作用するため、背景は灰色に、人の顔は暗くなりがちです。そのため露出補正をプラス側にして、光の量を増やします。
  • また背景が黒一色で反射率のきわめて低いシーンでは、自動露出は明るさを増やす方向へ作用するため、人物などは顔が白くとんでしまいがちです。そのため露出補正はマイナス側にして、光の量を減少させます。
プラス補正例 マイナス補正例 その他の露出補正例
画面全体に白い被写体がある場合 画面全体に黒い被写体がある場合 窓越しに逆光が差し込む場合 花の白色を強調したい場合
反射率の高い白色の影響を受けて、人物が黒くつぶれ、白色は灰色になっています。 反射率の低い黒色の被写体の影響を受けて、黒い被写体が白っぽくなっています。 窓から差し込む強い光の影響を受けて、手前の人物が暗くつぶれてしまいます。 自動露出で撮影した場合
↓(+4/3)EV
↓(-4/3)EV
↓(+1.0)EV
↓(+2.0)EV
プラス側に露出補正をすることで、人物の自然な肌色と白い被写体を忠実に再現できます。 マイナス側に露出補正をすることで、黒い被写体を忠実に再現でき、適切な露出になります。 プラス側に露出補正をすることで、人物もはっきりと写すことができます。 思い切って強めにプラス側に露出補正をすることで、花の白さをより強調することができます。

オートブラケット撮影

シャッターボタンを一回押すだけで、3段階の露出値で自動的に撮影できる便利な機能です。撮り直しのきかないシーンなどでは、特に安心です。 銀塩フィルムカメラでのオートブラケット撮影はフィルム消費が気になりますが、デジタルカメラは、その場で確認して不要なカットは消せるため、ぜひとも気軽に多用したい機能です。

アンダー (-1.0)EV ノーマル (±0.0)EV オーバー (+1.0)EV


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