Air Letter -くうきコラム-

深呼吸で気分をコントロール。ストレスと上手に付き合う呼吸法 深呼吸で気分をコントロール。ストレスと上手に付き合う呼吸法

ゴールデンウィークのような長い連休が開けるといつものペースを取り戻せずに焦りを感じたり、疲れに気付いたりすることはありませんか?
要因のひとつが、ストレス。これを緩和したいなら、深呼吸をするのもオススメだとか。そこで専門家に、深呼吸の効果や上手な方法を聞いてみました。

その疲労感や憂鬱感は心身のバランスの崩れが要因かも

連休でしっかり休んだのに、疲労や憂鬱な気持ちでモヤモヤしてしまう。
「その背景には、ストレスの蓄積による心身のバランスの乱れの影響があるのかもしれません」と語るのは、メンタル・ジャーナリストの大美賀直子さん。

「よく言われるのは五月病。これは主に、新年度の大きな生活上の変化によってストレスを蓄積している方が、ゴールデンウィークが明けるころに疲れが噴出し、心身に不調が現れるものです。代表的な不調は、憂うつ感、無気力感、疲労感、焦り、不安、不眠、食欲不振など。たとえ新入社員でなくても、新年度の慌ただしさから一息つくとペースがつかめず、上記のような不調に繋がることもあります」

心身のバランスの崩れ

そもそもストレスによって体調不良が引き起こされる理由には、交感神経、副交感神経からなる自律神経のバランスの乱れが大きく関わっている可能性があるとか。

「自律神経とは、内臓の動きや血流管、体温の調節といった身体の機能を調整する働きをもつ神経。ストレスにさらされ続けると、この自律神経のうちの交感神経が優位な状態が続きます。そうすると、身体のコリ、頭痛、胃の不快感、不眠、食欲不振などの不調が生じやすくなるもの。したがって、適度にリラックスを取り入れて副交感神経もバランスよく働かせる必要があります」

自律神経のバランスをよりよく保つには呼吸に注目してみよう

心身をすこやかに保つには、自律神経、すなわち交感神経と副交感神経がバランスよく働いた状態であることが不可欠です。
でも、自律神経は自分の意思に関わらず働く神経であり、原則的に意識ではでコントロールできないものとか。そこで注目したいのが「呼吸」だそうです。

「呼吸は、自分の意思で自律神経のバランスを調整できる貴重な方法です。気分が乗らず、イライラしたり不快感を覚えたりするとき、あるいはストレスを感じるときは、緊張状態で浅い呼吸になりやすいもの。そのままでは交感神経が優位な状態が続いてしまいますが、このとき意識的に深く息を吐くと副交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスを取ることができるんです」

そう言って、「深呼吸が難しい人は、ため息から始めてみましょう」と続ける大美賀さん。

「ため息は、緊張状態が続いて浅い呼吸になったときに、たまった息を吐き出して、緊張状態を緩和しようとする無意識的な体の動きです。ため息をついたときに大きく息を吸い、もう一度大きく吐くというように、そのまま深呼吸を繰り返すとリラックスすることができますよ」

深呼吸の様子

いつ、どこででも。もっとリラックスできる深呼吸のコツ

それではここで、上手な深呼吸の方法を教えてもらいましょう。

「まずは大きく吐くこと。これによって、副交感神経の働きが高まりやすくなります。大きく吐くと、自然と息を大きく吸うことができるもの。吐くときにはお腹をへこませ、吸うときにはお腹を大きく膨らませるという腹式呼吸を行うと、効果的な深呼吸ができますよ。口から吐き、鼻から吸う方法がいちばん取り組みやすいのでおススメです」

そう語る大美賀さんによれば、「深呼吸は、いつでもどこでもできる簡単なリラックス方法」なのだとか。

「電車の中、オフィス、イベント時など、緊張しやすい場面では、ぜひ深呼吸を数回繰り返しましょう。そうするうちに、じわじわと体中の緊張が解けていく感覚が味わえるので、その感覚をじっくり味わうと、リラックスを実感できると思います」

このときは、吐くこと・吸うことだけに意識を向けるのが大切だとか。

リラックスしている様子

「こうして深呼吸を繰り返していると、必ずと言っていいほど雑念が湧いてきます。そのときは雑念にとらわれず、再び吐くこと・吸うことに意識を戻しましょう。こうして、ただただリズミカルな呼吸を繰り返す生き物になったような、気持ちのよい感覚を味わいます。本格的な呼吸法では数十分間続けることもありますが、忙しい人は時間にこだわることはありません。深呼吸を続けることで気持ちが落ち着き、全身の緊張がじわじわほどけていく感覚を味わえるようになれば、それだけでも十分リラックス効果がありますよ」

ストレスフルな現代社会を無理なく暮らしていくには?

最後に、このストレス社会を乗り切るコツを、大美賀さんに聞いてみました。
肝心なのは「呼吸と同様、なるべくゆったりできる時間をもつこと」だとか。

「普段の仕事や家事では、マルチタスクや作業の効率化、対人配慮を求められるのが常だと思います。こうして日々、緊張感をもってライフスキルを高めていくのも大切ですが、それだけに意識を集中してがんばっていると、いずれは疲弊してしまうもの。緊張が続いて疲れてきたなと思ったときは、深呼吸という簡便なリラックス方法をたびたび取り入れましょう。そうやって日々の暮らしの中で、ピリッとした緊張感とゆったりとした弛緩とのバランスをとれば、上手に生活していけると思います」

Profile
大美賀 直子(おおみか なおこ)

メンタル・ジャーナリスト。精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持ち、カウンセラー、研修講師としても活動する。ストレスに関する基礎知識と対処法を解説しており、ストレスやメンタルコントロールに関する著書・監修も多数。総合情報サイト『All About』ストレスガイド。

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