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佐賀県

佐賀県、綾瀬さんが強化指定選手とパラアーチェリーに挑戦!

2019年05月14日

写真:アーチェリー部のOBOGの皆さんとアーチェリーを体験する綾瀬さん

2019年3月末、綾瀬はるかさんが訪れたのは、佐賀県立高志館高等学校のアーチェリー部。男女ともに高校総体で優勝を果たすなど全国レベルの実力を誇る名門です。現在、パラアーチェリーの選手として、佐賀県障がい者スポーツ協会の強化指定選手に選ばれている光野裕也さんも同校アーチェリー部の出身。社会人1年目としてフルタイムで働きながら、休日は同校で顧問の先生や現役部員と一緒に練習に励んでいます。今回、綾瀬さんは光野さんをはじめ、OBOGの皆さんとアーチェリーを体験しました。

迫力満点のアーチェリーの練習を見学

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光野さんのシューティング(矢を放つこと)を見学

高志館高校のアーチェリー練習場で綾瀬さんを出迎えてくれたのは、光野裕也さんと顧問の西川定さん他、OBOGの皆さんです。まずは、光野さんのプレーを見学させてもらいました。70m先の的に向かって正確に放たれる矢を目に「おー!ナイスショット!」と歓声を上げる綾瀬さん。

矢がどのように刺さっているのか、的を確認に行きます。アーチェリーの的は、近距離用(30m・50m)が直径80cm、長距離用(60m・70m・90m)が直径122cmの2タイプ。的の得点帯は10点から1点まで区切られており、6本の矢で高得点を競います。「すごく遠いですね」と的までの距離に驚く様子の綾瀬さん。矢を的から抜こうとすると「結構固いです」と新たな発見も。

アーチェリーの組み立てに挑戦!

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アーチェリーの組み立て方を学ぶ綾瀬さん

続いて、西川さんに指導してもらいながら、アーチェリーの「ボウ(弓)」を組み立ててみます。さまざまな部品が使われている弓は、矢を放つ際に手を添える中心部分の「ハンドル」、矢を飛ばす弦「ストリング」、ハンドルと弦をつなぐ「リム」の3つで構成されています。弦を引っ張る力を重さに換算すると、17kgくらいに相当するとのこと。

組み立ての最後にストリングを張ります。リムに「ストリンガー」と呼ばれる道具を装着して、しならせながらストリングを調整していきます。健常者は、ストリンガーの紐を足で踏みながら弦を張っていきますが、車いすの光野さんにとって、その方法は困難なため、上半身にストリンガーを通してストリングを張っていきます。組み立ての様子に興味津々な綾瀬さん。実際に、挑戦してみるとすぐにコツを掴み、スムーズにストリングを張ることができました。

高得点もゲット!アーチェリーを体験

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シューティングにあたり装備を着用

道具が整ったところで、いよいよアーチェリーの体験です。大切なのは上半身の動きということで、まずはストレッチで指や腕、肩甲骨をしっかりほぐします。そして、ストリングで衣服が擦れないようにする胸当て「チェストガード」と、人差し指と親指に弓を落とさないようにするためのゴムを装着したら準備完了。

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光野さんがシューティングのコツをアドバイス

最初はシューティングに慣れるため、的から3mの距離でスタート。1本目こそ恐る恐る放ったものの、2本目からは姿勢も様になってきました。3mは難なくクリアして、6m、10mと距離を伸ばしていきます。西川さんから「毎回顎の同じ場所までストリングを引っ張ってくること。常に同じ打ち方を意識しましょう」、光野さんからは「ハンドルは握ると手の振動がダイレクトに伝わって、矢の軌道がブレてしまうので、手は添えるだけで大丈夫です」とアドバイスをもらうと、すぐに吸収したのか的の中心付近を狙えるようになりました。

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的を狙う様子は真剣そのもの

順調にアーチェリーを修得する綾瀬さんの横で、光野さんは的の中心部へのシューティングを連続で成功させます。「すごーい!腕が全然プルプルしてない」と感心する綾瀬さん。光野さんの実力を目の当たりにして奮起したのか、綾瀬さんみずら「30mに挑戦したいです!」と名乗りを上げます。

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高得点の9点を見事に射抜いて喜ぶ綾瀬さん

30mは公式の試合でも採用されている距離とあって、的に命中させるのも、そう簡単ではありません。1本目は大きく外してしまいますが、2本目はまさかの的下にあるカメラを直撃!気を取り直して、3本目から的を捉えられるようになり、5点をシューティング。そして4本目、高得点の9点をゲット!「やったー! 光野さん見てくださいよー!」と笑顔で喜ぶ綾瀬さん。光野さんも「とても上手ですね。センスがあると思います」と驚きの様子でした。

体験を終えてアーチェリーの感想を聞かれた綾瀬さんは、「狙いを定めるときに集中力が必要なので、精神を鍛えるにも良い競技だと思いました」と、楽しさを超えるやりがいを感じたようです。

光野さんが目指すことは「高志館高校のメンバーとオリンピックに出たい」

アーチェリー体験後、綾瀬さんは、光野さんや高志館高校のみなさんと語りあいました。綾瀬さんからアーチェリーをはじめたきっかけについて聞かれた光野さんは、「2007年、僕が小学2年生だったときに、高志館高校が女子団体優勝した試合を観戦して自分もやってみたいと思いました」と振り返ります。

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高志館高校での思い出を語る光野さん

しかし、アーチェリーを体験できる場所が見つからず、ようやく地元の教室で習い始めることができたのは小学4年生になってから。中学までは特別支援学校に通っていましたが、アーチェリーで全国を目指したいと強豪の高志館高校に進学を決めたそうです。

写真:みなさんと話をする綾瀬さん

高校卒業後も強い絆で結ばれているみなさん

高校3年間、アーチェリーに全力を注ぐ光野さんを見守っていた西川さんは、「練習が終ってから車いすで部室に戻り、着替えて、電動車いすで帰るという高校生活を続けたのは偉いと思います」と語ります。また、社会人になった今でも休みの日に練習を欠かさず、ひたむきにアーチェリーと向き合う光野さんの印象について、3年間練習をともにしたOBの小副川拓臣さんは、「自分の時間がなくてアーチェリーを辞めてしまう人も多いのに、継続しているのはすごいことです」と話します。

写真:記念撮影をするアーチェリー部OBOGの皆さん、コーチと綾瀬さん

仕事との両立についても、「学生の頃は楽だったなと実感しています。練習時間が少ないのでゴールデンウィークはしっかり練習しないと」と意欲を見せる光野さん。ちなみに、アーチェリーとパラアーチェリーはルールにほとんど差はなく、オリンピックとパラリンピックの両方に出場する選手もいるそうです。綾瀬さんが、「これからの目標は?」と質問すると、光野さんは「パラリンピックもですけど、最終的には日本代表としてオリンピックに出たいです。もしできることなら小副川くんや、高志館高校の皆で団体戦に挑戦したいですね」と夢を語ります。アーチェリーに懸ける熱い思いに、綾瀬さんも真剣な表情で耳を傾けていました。

ふれあい映像

佐賀県 アーチェリー選手の光野裕也さんと綾瀬はるかのふれあい

Youtube動画:綾瀬はるか meets 佐賀・アーチェリー篇 Long Ver. 再生する

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