知れば知るほど料理がしたくなる IHクッキングヒーターの世界

「IHクッキングヒーターは火力が不安」といった印象を持っていないだろうか。実はそれ、すでに過去のものになりつつある。パナソニックの「Yシリーズ」の機能を通して、IHクッキングヒーターの進化に迫る。

知れば知るほど料理がしたくなるIHクッキングヒーターの世界 失敗しない 洗い物が減る 手入れもラク知れば知るほど料理がしたくなるIHクッキングヒーターの世界 失敗しない 洗い物が減る 手入れもラク

進化するIHクッキングヒーター 調理をきめ細かにサポート

知らなければ損をする、といえるほど進化を遂げているIHクッキングヒーター。以前は、直火を使わず安心、キッチンに熱がこもりにくい、天面に凹凸がなく掃除しやすい、といった面が注目されていたが、今では、火力の強さや微妙な火加減の調整のしやすさなどの評価も高まっている。なかでも、IHと遠赤外線ヒーターを組み合わせたグリル、「ラクッキングリル」の登場は大きな転機となった。パナソニックの光石佳代子氏は、「天面だけでなくグリルにもIHを搭載した、弊社の代名詞的な機能」と表現する。

「2015年発売のVシリーズに業界で初めてグリルにIHを搭載し、大火力でのグリル調理を実現しました。翌年発売のWシリーズでは、より使いやすくグリル皿を軽量化し、時短調理との両立を実現。2018年発売のXシリーズでは、天井面のフラット化とLED照明の搭載で、庫内の拭き掃除がより簡単になっています。他にも12種類の調理をボタンひとつで実行できる「自動調理」、「市販鍋への対応」などを実現し、調理も掃除も手軽にできる進化を遂げました」

写真:IHクッキングヒーター

最新のYシリーズには、その「ラクッキングリル」がより進化した「凍ったままIHグリル」機能を新搭載。開発背景には、ニーズの変化があったという。

「2010年代以降、共働き世帯が急増。毎日買い物に行けず、週末にまとめ買いをして冷凍する人が多くなりました。弊社の調査では、魚・肉などの冷凍保存した食材を週1回以上調理に使用する家庭は、30%以上に及びます。
また、30~40代女性へのアンケートからは、無駄な手間を掛けず、手早く健康的な料理を作りたいというニーズがあることもわかりました」と光石氏。そこで生まれたのが、「凍ったままIHグリル」である。
 
「『凍ったままIHグリル』は、グリル庫内の温度コントロール技術により、冷凍保存した下ごしらえ済みの食材を解凍せずに焼き上げる機能です」 グリルだけでなく、天面の使いやすさも忘れてはならない。独自の光火力センサーで、火力調節が難しいハンバーグなどの焼き物調理を失敗なくできる「焼き物アシスト」機能を搭載。光石氏は、その仕組みをこう語る。

「光火力センサーは鍋底から発せられる赤外線を検知、鍋底温度だけを素早く正確に測定が可能。火力調整は10段階、揚げ物の温度は10℃刻み、焼き物は140〜230℃で料理に合わせた温度設定ができます。また、鍋振りで天面から鍋底が離れても、戻った瞬間に鍋底温度を検知し、素早く温度復帰します。IHは鍋振りができないという常識を覆すことができました」
 

イメージ図:Yシリーズ ラクッキングリル

住宅設備でもあるIHクッキングヒーターだが、家電やIT機器に負けず劣らず、着実に進化を遂げている。その結果、誰でも気楽に調理に参加できたり、時短によって余裕を生み出したりすることができた。ニューノーマルでの在宅時間で自炊が見直される今、生活を充実させる助けのひとつになってくれそうだ。

イメージ図:IHクッキングヒーター

* 「凍ったままIHグリル」機能は市販の冷凍食品には対応していません

料理に挑戦しやすい設計で家事分担をサポート

フラッグシップモデルであるYシリーズの特徴は、天面・グリル両方でのきめ細かい温度調節です。とろ火~強火まで10段階で調整できる「加熱」や、10℃刻みで油温を設定できる「光・揚げ物温度調節」、料理によって最適な温度を設定できる「焼き物温度調節」では、料理初心者には難しい火加減や温度を数値で確認できるので安心です。グリルは、予熱不要で80~280℃の幅広い温度設定ができる「オーブン調理」、メニューを選べば火力、温度、時間を設定して焼き上げる「自動調理」や「凍ったままIHグリル」機能などを備えています。これらのグリル機能でほったらかし調理ができるので、時間を有効活用でき、家事も効率化できます。個人的には、パートナー同士で家事を分担する後押しになればいいと思っています。Yシリーズは、口数の違いや、全金属鍋が使えるオールメタル対応*など、使える鍋の材質によって複数の種類を準備。また、「ラクッキングリル」非搭載の焼き網タイプ、流し台に置ける据置タイプなどもあるので、ライフスタイルによってお選び頂けます。

* アルミ・銅鍋などすべての種類の金属鍋に対応していますが、底が反っている鍋や底が小さい鍋など、鍋の形や大きさによっては、使えないものがあります。YシリーズY7/Y5/AiSEG2対応タイプ。

(上)ビルトインタイプ商品画像、(下)設置タイプ商品画像 パナソニック設置IHクッキングヒーターKZ-KM22E

パナソニックコンシューマーマーケティングジャパン本部
光石 佳代子氏

写真:光石 佳代子氏

Q&Aで知るIHクッキングヒーターの今

Q.火力が不安では?

A.高い熱効率に加えて10段階で火力を調節

IHは鍋自体が発熱するので熱効率が高く、3.0kWなら1リットルのお湯が約2分20秒で沸かせる。またとろ火~強火までの10段階で火力調整が可能。さらに揚げ物なら最大200℃、焼き物なら最大230℃、高火力で設定温度まで一気に加熱が出来る。

※パナソニック調べ

写真:沸騰したお湯が入ったなべ

Q.IHは火力が分かりにくい?

A.火加減が目で見て分かる機能を搭載

天面の「光るリング」は、火力に応じて赤い光が10段階に変化。火力が弱いときにはほのかに、強くなると明るく光るので、立ったままの楽な姿勢でも火力が分かりやすい。また、電源を切った後も、天面が熱いうちは点滅して注意喚起をしてくれる。

写真:調理中のなべ

Q.グリルの手入れが面倒?

A.LED照明付きのフラットな庫内で手入れもラクラク

グリル内は上部も下部もフラット庫内。また焼き網がなく、こびりつきにくいフッ素加工のグリル皿を採用。さらに左右のLED照明で奥まで見やすく、中性洗剤をつけた布巾等で360度丸ごと拭け、簡単に手入れができる。

写真:グリル庫内

IHクッキングヒーター Yシリーズで料理にトライしたくなる 3つの理由

01 進化を続けるグリル

天井面をフラットにして、底面の熱源にはIHを採用。従来の「ラクッキングリル」は付属のグリル皿や専用鍋しか使えなかったが、庫内の高さアップと四隅まで加熱できる角形IHコイルの開発により、様々な形状の市販鍋*を使えるようになった。例えば、パエリアやグラタンなら、天面のIHに鍋をかけて具材を炒め、そのまま温度設定ができるグリルに移してオーブン調理ができる。また、12種類のメニューがある自動調理機能も備えている。

*グリルで使用できる鍋の種類・材質・大きさについてはカタログや取扱説明書をご確認ください。

写真:(上)なべを直接調理、(下)自動調理メニューも多数

02 冷凍のままおいしく調理

「凍ったままIHグリル」では、取扱説明書やレシピ集に沿って魚の切り身や干物、つけ焼き、とり塩やき・つけ焼きの下ごしらえをした冷凍食材を、そのままグリルで焼き上げることができる。解凍から焼き上げまでボタンひとつで完了するので、休日にまとめ買いをした食材を下ごしらえして冷凍しておき、忙しい平日に調理するといった使い方がオススメだ。自然解凍したりレンジで解凍したりする必要がないので、調理工程も洗い物も減り時短につながり、家事の手間を削減してくれる。

使用イメージ、解凍の手間なしで凍ったまま焼き上げ

03 失敗しないアシスト機能

焼き物アシストで調理のタイミングを知らせる。例として、ハンバーグの場合、余熱完了、裏返し、焼き上がり、それぞれ適切なタイミングで音声アシストによりお知らせする。

天面のIHで調理するとき、料理初心者にうれしい機能が「焼き物アシスト」だ。火力調整の難しいハンバーグや餃子、お好み焼き、ポークソテー、ムニエル、ホットケーキなどの焼き物の定番10メニューが準備されている。ハンバーグを選んだ場合、最適な温度で予熱が始まり、食材の投入、裏返し、焼き上がりなどのタイミングを音声と表示でお知らせ。料理初心者には難しい焼き加減も最適に仕上げることができる。

* 日経トレンディ2021年4月号に掲載された内容を日経BPの許諾のもと転載

パナソニック ビルトインIHクッキングヒーターYシリーズ KZ-CY77PS

進化した「ラクッキングリル」に加えて、冷凍食材をそのまま焼き上げる「凍ったままIHグリル」機能を新搭載。また「焼き物アシスト」などのサポート機能もより充実し、料理が不慣れな人の不安を解消する仕様になった。

パナソニック ビルトインIHクッキングヒーターYシリーズ KZ-CY77PS