

衣類乾燥除湿機の方式の違いや選び方について解説
ライター:UP LIFE編集部
2021年12月8日 家事・くらし
洗濯物が乾きにくい寒い季節や梅雨時期などの衣類の乾燥に便利な衣類乾燥除湿機。
衣類乾燥除湿機にはいくつかの方式があり、方式の種類によって除湿のパワーやランニングコストに違いがあります。そんな衣類乾燥除湿機のそれぞれの特徴や、各ご家庭の要望に沿った選び方について紹介します。
除湿方法にはいくつか方式がある?「衣類乾燥除湿機」ってどんな家電?

「衣類乾燥除湿機」を簡単にいうと、単に部屋の中を除湿するだけでなく、部屋に干した衣類を効率よく乾かすことができる家電です。除湿機は室内の湿度を下げることが目的ですが、衣類乾燥除湿機は衣類の乾燥に適した機能がついています。
メーカーや機種ごとに違いはありますが、基本的には以下のような機能が備わっています。
- 部屋干しでも、嫌なニオイの原因となる生乾きを防ぐ
- 衣類の乾き具合を感知し風向きや風量を調整する
- 衣類が乾いた段階で自動的に停止する
- キャスターが付いており、使う場所を選ばない
衣類乾燥除湿機の方式の違いとは?
衣類乾燥除湿機には、コンプレッサー方式、デシカント方式、ハイブリッド方式、と3種類の除湿システムのものがあります。
コンプレッサー方式は、ヒーターを使わないため消費電力を抑えられるのも大きなポイントです。高温時の除湿能力に優れていて、湿気の多い梅雨の時期や夏場に使うと効果が最大限発揮できます。デシカント方式は、熱交換器を使用するため消費電力が多いのが難点ではあるものの、副次的に室内の温度を上げる作用があるためとりわけ冬場に強く、1年を通して使えるのがポイントです。そんなデシカント方式とコンプレッサー方式を融合させたのが、ハイブリッド方式です。室温が低下しても除湿能力が下がることなく、1年を通して高い除湿能力を発揮してくれます。
コンプレッサー方式とは

コンプレッサー方式は、湿度の正体である空気中の水蒸気を冷やして結露させ、水として取り出す方法です。エアコンなどと同じように、内部でフロンを循環させ空気を冷やします。またコンプレッサーが内蔵されているため、本体が比較的重くなります。そのためコンプレッサー方式を選ぶ場合はキャスター付きのものがおすすめです。冬場は除湿能力が落ち、運転音が少し大きいのがデメリットです。
デシカント方式とは

デシカント方式の衣類乾燥除湿機には、内部にゼオライトと呼ばれる乾燥剤が搭載されています。ゼオライトが大気中の水分を吸着し、その水分を熱交換器によって結露させ、湿度を除去します。ヒーターを使用するので消費電力が多くなり、部屋の温度が上がるので夏場には不向きですが、コンプレッサーがないので軽量かつコンパクトなのも嬉しいですね。
ハイブリッド方式とは

コンプレッサー方式と、デシカント方式の両方のメリットをもつのが、ハイブリッド方式です。内部にはコンプレッサーと、ヒーター、ゼオライトが搭載されており、季節によって除湿方式を切り替えることができます。低温時以外はヒーターをオフのまま除湿するので、不要な電気代がかかることもありません。ただし、こちらもコンプレッサーが内蔵されているため重さがあるものが多いので、キャスター付きのタイプを選ぶと良いでしょう。
衣類乾燥除湿機の選び方

それぞれの製品は除湿方式の違い以外にも、機能による差があります。生活スタイルや家族構成、それぞれのライフスタイルなどに合わせて機種を選びましょう。
乾燥スピードを重視したい
何よりも乾燥スピードを重視したい方には、ハイブリッド方式がおすすめです。除湿能力が高く、梅雨時・夏場にはコンプレッサー方式で、秋・冬にはデシカント方式で1年を通じて快適に衣類を乾燥できるメリットがあります。
お子様のいるご家庭で起こりがちな「今日着る洋服を今すぐ乾かしたい」という時にも活躍してくれ、送風パワーも強いため洗濯物の多いご家庭に向いています。
一気に多くの衣類を乾燥したい
「家族が多い」「毎日洗濯をしない」などの理由で一度の洗濯物の量が多いご家庭は、除湿方式にこだわるよりも、送風の幅が広い衣類乾燥除湿機がおすすめです。
送風が広範囲に行き届くので、場所によっての乾き方のムラが起こりにくく、まんべんなく衣類を乾かすことができます。
部屋干しのニオイを抑えたい
部屋干しをする方は、生乾きによる独特の嫌なニオイを気にされるのではないでしょうか。部屋干しには、生乾きのニオイを抑制する機能が付いているものがおすすめです。
また、ニオイを抑える機能は、タバコやペットのニオイに対しても有効なタイプがあり、ペットを飼うご家庭や喫煙者の住むご家庭にもおすすめできます。
花粉対策がしたい
花粉対策に対応した機種がおすすめです。どんなに注意しても衣類に付着し、花粉は室内に入ってきます。花粉対策に対応した機種には、OHラジカル(高反応成分)を含む微粒子イオンで、花粉を無力化するものがあります。
この微粒子イオンは花粉だけでなく菌やダニに対しても有効で、生乾きの衣類の雑菌繁殖を抑える効果もあります※。帰宅後に衣類についた花粉をケアすることで、洗いにくい衣類も1年中快適になることでしょう。
この微粒子イオンは花粉だけでなく、部屋干し臭のもととなる菌やカビに対しても有効で、衣類の雑菌繁殖を抑え、生乾きのニオイを抑える効果もあります。
※ パナソニック衣類除湿乾燥機 F-YHUX200,F-YHUX120,F-YHUX90,F-YZUX60 吹き出し口から約40cmでの約6時間の効果です(スギ花粉での検証)。
ランニングコストを抑えたい
どのご家庭でも、光熱費は少しでも抑えたいものです。部屋干しの頻度が高く、光熱費がかさむのを少しでも軽減したい方には、ハイブリッド方式かコンプレッサー方式がおすすめです。
ハイブリッド方式は梅雨時・夏場にはコンプレッサー方式、秋・冬にはデシカント方式で切り替わり、コンプレッサー方式はヒーターが内蔵されておらず、消費電力が低いため光熱費を抑えることができます。
上記を踏まえた上でおすすめの製品を3つご紹介します。
- 新生活をはじめる1人暮らしにぴったり!
【おすすめポイント】
1年中カラッと手軽に衣類乾燥ができます。本体質量も約6kgの軽量&コンパクトタイプで持ち運びもラクラク。「ワイド送風幅約110cm※1」で洗濯物の端までしっかり風を届けて一気に乾燥させます。
- 日中は仕事で不在の共働き世帯に!
【おすすめポイント】
コンパクトで使いやすいデザインにより、これまで使われていなかった「洗濯物の真下」に配置して風をあてることが可能に。また、ナノイーX搭載で部屋干し特有のイヤな臭いも防ぎます※2。ワイド送風機能で大量の洗濯物も一気にカラッと乾かせるほか、冬場に部屋を乾燥させすぎない「冬モード」搭載など機能満載の優れものです。
- 育ち盛りのお子様がいる世帯に!
【おすすめポイント】
幅広くしっかり風を届けるワイド送風と左右独立した「ツインルーバー」搭載で、洗濯物を揺らして拡げながら風を送り込むから、洗濯物を詰めて干しても速く乾きます。また、季節に合わせてかしこく衣類乾燥ができる新機能「梅雨モード」と「冬モード」により、お部屋の湿度をコントロールしてくれるから、洗濯物を乾かしている間でもいつでも快適にすごすことができます。

今回は衣類乾燥除湿機の機能やメリットについてご紹介しました。
使う場所を選ばないだけでなく、梅雨や台風など雨が続く季節や洗濯物が乾きにくい寒い季節で活躍し、さまざまなシチュエーションに合わせて選べます。
※1 吹き出し口より高さ50cmにおいて。
※2 【試験機関】近江オドエアーサービス(株)【試験方法】40~50代の男性3名。新品バスタオルを用いて「風呂上がり後に使用→洗濯脱水→『ナノイー』と衣類乾燥運転」を10回繰り返し。別の新品バスタオルを用いて「風呂上がり後に使用→洗濯脱水→自然乾燥」を10回繰り返し。臭気強度表示法による検証【部屋干し臭抑制の方法】「ナノイー」放出と、衣類乾燥運転(衣類乾燥・速乾モード)【対象】洗濯後の衣類【試験結果】「ナノイー」と衣類乾燥0.81、自然乾燥1.5、第09-0731号。
2021年12月8日 家事・くらし
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