いつか珈琲屋 近藤啓さんが感じる「The Roast Expert」の魅力

仲間との勉強会でさらなる焙煎技術の向上を目指しています。

近藤啓さんは、神奈川県平塚市にある自家焙煎珈琲店「いつか珈琲屋」の焙煎士。2016年度ジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップ(JCRC)に優勝し、日本チャンピオン焙煎士として活躍しています。2018年には、世界のコーヒーを学ぶためワーキングホリデービザを取得して台湾に渡り、コーヒー関連の仕事をしながらコーヒーや焙煎についてさらに学びを深めました。
今回は、定期的に開催している勉強会で、「The Roast Expert」を活用している様子をご紹介します。

プロが感じる「The Roast Expert」の魅力プロが感じる「The Roast Expert」の魅力

焙煎チャンピオンの近藤さんが勉強会を始めた理由

近藤さんが勉強会を始めたのは、2年ほど前、JCRC出場時に観戦席でその様子を見ていた2人に誘われたことがきっかけだそうです。
「焙煎の技術を磨いたり、大会で勝つための情報を1人で得るのは難しく、勉強会を開いて、情報共有しながらやっていくのがお互いにとっていいんじゃないかって話になったんです。」

焙煎を勉強している知り合い6〜7人でスタートした勉強会は、現在、月1回ペースで開催され、毎回10〜20名ほどが参加するといいます。
「焙煎プロファイルを共有したり、同じカップで評価し合えるというのが勉強会の非常に良い点だと思います。高い技術を持つロースター(焙煎士)はこのような勉強の場を持ち、知識を共有しながら切磋琢磨している方が多いように思います。」

ちなみに、同じく日本チャンピオン焙煎士の仲村良行さん(2017年度)や井田浩司さん(2018年度)も焙煎の知識や技術を共有し合う仲間だそうで、普段から情報交換をしているそうです。
また、こうした勉強会を開くことで、競技会の情報を得られるというメリットもあるといいます。
「焙煎競技会は、個人戦でありながらもチーム戦という色合いが強く、情報収集やトレーニング法を含め、1人で戦うのは厳しいという印象です。特に世界大会(WCRC)では、当日のスケジュールが急きょ変更になるなどイレギュラーなことがよく起きるので、現地のサポート体制があると絶対に有利です。私が出場した際は、焙煎中に焙煎機のガスが切れるトラブルに見舞われました。とはいえ、焙煎機をリセットすることはできませんから、これまでの経験を頼りに釜の状態を想像しながら、もうやるしかないという状況で対応しました。国内の大会(JCRC)はスケジュールもしっかりしていますし、設備も整っているのでハプニングは起きにくいのですが、世界大会(WCRC)では毎回何かしら起こるので、それを上手にくぐり抜けることができた人が勝てるような感じですね(笑)。何があっても平常心でいられること、トラブルが起きても冷静に状況を把握して対応する力が重要です。」

「The Roast Expert」で豆の特徴をとらえ、6種類のプロファイルを作成

今回の勉強会には、プロの焙煎士からカフェ店員、会社員まで実にさまざまなメンバーが集結。さらに、スペシャルティコーヒー豆インポーターである株式会社ワタルの三神さんも駆けつけました。三神さんは、世界大会に出場する焙煎士をサポートする、焙煎競技会のプロフェッショナル。近藤さんが世界大会に出場した際にもコーチを務めた人物です。
参加者全員がそろったところでさっそく勉強会がスタート。この日は2部構成で、1回目のカッピングでは、近藤さんが「The Roast Expert」でプロファイルを作成・焙煎した6種類の豆を評価し、2回目は参加者それぞれが焙煎してきた豆を評価するという内容で行われました。どちらもブラインドカッピングスタイルで行われ、どのカップがどのプロファイルで焙煎されたものかを、最後に答え合わせをするという流れです。使用した豆はすべて株式会社ワタルの「ケニア産キアンジュキ」です。

まずは近藤さんが、作成した6種類の焙煎プロファイルをホワイトボードで説明。みなさんの手元には、「The Roast Expert」で作成した具体的な数値を記載したプロファイルが配布されました。
「今回は未知のプロファイルにも挑戦しました。reference(中央値)を基準に、あえて極端にふったものなど全部で6種類用意しています。先にプロファイルを公表するので、じっくり見ながら、このプロファイルだとどんな味が出るのかを探りつつ、それぞれのテイストの違いをとらえて評価してください」と近藤さん。
豆の味にはネガティブとポジティブがあり、焙煎の専門用語で表現されるbaked(ベイクド:焼きすぎて苦渋い)などのネガティブな味は、その豆に合わない焙煎によって出てくるといいます。
「今回6種類用意した意図は、ネガティブな味を正しく判断できるのか、また判断できる味覚を持った上で、どうやったらポジティブな味が出せるのかを検討することにあります。カッピングカリブレーション(カッピングの基準合わせ)をするのと同時に、プロファイルをどういう方向にふったら、どういうテイストが出るのかを明確にとらえていくことが重要なので、そこを意識しましょう」

カッピングの手順としては、まず、豆の状態で色味をチェックします。そのあと同じ条件で豆を挽き、香りをチェックします。次に熱湯を注ぎ、同じように香りをチェックします。お湯を注いで4分経ったら、今度はスプーンでブレイク(攪拌)し、再び香りをチェックします。そして最後に、粉を取り除いてテイスティングします。テイスティングでは、スプーンでコーヒーをすくい、スッと勢いよく吸い込むのがコツです。

こうして6種類の豆を評価し、その豆のポジティブ要素とネガティブ要素をとらえていきます。評価の得点は、世界大会(WCRC)の基準に合わせてつけていきます。
全員の評価付けが終わったところでいよいよ答え合わせです。全問正解の人もいれば、迷った結果、間違えたという人も。それぞれ焙煎の温度や時間を確認しながら、自分が間違ったものを再度テイスティングしたり、どうしてそう思ったのか意見をすり合わせたりと、みなさん真剣に振り返りをしていました。
「それぞれ違いはあると思いますが、それがどんな風に違っているのか、自分の言葉で表現することが重要です。ほかの人の言葉も参考にはなると思いますが、自分がどう感じたのかを表現し、ネガティブにずれてしまった理由をとらえておくことが大切です。」

「The Roast Expert」は焙煎を理論的に理解する学習ツールとしても活躍

続いては、各自が自身の焙煎機で焙煎してきた豆の評価です。
カッピング評価後、点数の高い人から順に、どんなプロファイルでどのように焙煎したのかを発表しました。2位の方は、偶然にも「The Roast Expert」を使用。モニター画面に焙煎プロファイルを映し出しながら、工夫したポイントなどを説明しました。
その後、近藤さんや三神さんからプロファイルについての解説があり、高得点が出るプロファイルの共通点などが見えてきたようです。

勉強会で「The Roast Expert」を使ってみた感想を近藤さんに伺いました。
「今回、一般的なドラム式焙煎機だったら完全に破綻した味になるような極端なプロファイルもつくったのですが、『The Roast Expert』はその破綻度が非常に少ないことがわかりました。それは、熱風式で効率よく火が加わるからだと思います。商品として非常に優れているということですね。結構無茶振りをしても許容範囲に収まりやすいので、プロットって難しいなと思われている方でも、そんなにテイストのひどいものは出づらいのかなと思います。気軽にいろいろなプロファイルを試せるし、小型で持ち運びにも便利なので、どんな会場でも使えるのがいいですね。そして何より、グラフ化されたプロファイルは、その場でビジュアルとして説明できるので、根拠のある知識の共有ができ、勉強会で互いに理解を深めるのにも一役買ってくれます。」

【関連リンク】
サービス・製品に関するお問い合わせ

パナソニック The Roast カスタマーセンター
0120-872-313(10:00-17:00※土日祝除く)