REC COFFEE 岩瀬由和さんが感じる「The Roast Expert」の魅力

「The Roast Expert」は最高のエスプレッソ抽出に欠かせない大切な「相棒」。

福岡市内に複数店舗出店するスペシャルティコーヒー専門店「REC COFFEE」のオーナーバリスタの岩瀬由和さん。2014年から2年連続で「ジャパンバリスタチャンピオンシップ(JBC)」で優勝し、日本代表として出場した2016年の「ワールド バリスタ チャンピオンシップ(WBC)」で準優勝を飾った世界を代表するトップバリスタの一人です。
これまで岩瀬さんには、「The Roast」を通じて、福岡で開催した世界レベルのコーヒースペシャリストによるコーヒーチャンピオンズトークへの出演や、パナマ・ボルカン地区ナインティプラスゲイシャエステートで収穫された世界最高峰パナマゲイシャの「The Roast」 専用のプロファイルを豆香洞コーヒー後藤直紀さんと共同で制作するなど、世界のコーヒートレンドの最先端をいく幅広い知見をもとに、数多くのプロジェクトをご一緒していただいてきました。
「種子からカップまで~From Seed to Cup~」というスペシャルティコーヒーの理念のもとにコーヒーと向き合い、コーヒー生産国、コーヒーに携わる人々への理解を深め、そのコーヒーの最終提供者として責任を持ち、お客様へお届けするということを大切にされている岩瀬さん。「REC COFFEE」では、2018年からいよいよ待望の「自家焙煎」も始まり、オリジナリティに溢れた最高のエスプレッソ抽出の為、焙煎プロファイルの追求が日々行われています。

プロが感じる「The Roast Expert」の魅力プロが感じる「The Roast Expert」の魅力

「The Roast Expert」は最高のエスプレッソを抽出するための「相棒」と語る岩瀬さんに、その理由と活用法についてうかがいました。

「The Roast Expert」は味づくりの検証が手軽にできるので焙煎現場でフル回転。頼りにしています。

「The Roast Expert」が最も活躍しているのは、昨年2018年から始まった自家焙煎のプロファイル制作の現場です。私自身、抽出の職人であるバリスタとして腕を磨いてきて、世界トップクラスのエスプレッソを抽出してきましたが、それを抽出し続けるためには、品質の良い豆だけではなく、焙煎が非常に大切ということを常々感じており、「REC COFFEE」としても長きにわたる課題でした。

焙煎という作業は、コーヒーが生産国で育ち液体としてのコーヒーとなるまでにたどる道のり(From Seed to Cup)の中で最も味わいの変化が起きる工程で、コーヒーの持つ素材の味わいを最大限に引き出すための最も重要な工程ですので、自分自身が求めている味わいを創り出すためには、焙煎工程を自ら行うことが不可欠であるとの思いが高まり 、自家焙煎を始めるに至りました。特に、我々の焙煎チームは、エスプレッソでの抽出に向いている焙煎豆をつくりだすことにフォーカスしています。

サンプルでプロファイルを作る際は、豆の品種や精製方法によって異なる特徴を見極めながら、投入温度を変更したり、ボトムといって一番低い温度からの熱の上昇率を変えてみたりしながら、微調整を少しずつ加えていきます。だいたい5~10個のサンプルプロファイルを作成し、エスプレッソ抽出に向いているのか否かを見極めます。生豆50gを「The Roast Expert」に投入すると、だいたい40gの焙煎豆ができますので、そのうち10gをカッピングで使用し、残りでエスプレッソを抽出し、味わいの良し悪しや液体の落としやすさを次から次へと検証していきます。エスプレッソで抽出する時にしっかりと美味しさが引き出せるのかはプロファイルづくりで最も重視するポイントです。浅煎りすぎると、シャバシャバな感じになってしまいますし、深煎りすぎるとビター感が強すぎたり、渋みが出てしまうこともありますので、質感や酸味、甘味のバランスがとれた焙煎プロファイルをつくるために、データをもとに検証を繰り返すことが必要となります。また、エスプレッソ抽出の場合は、エスプレッソマシーンで落としやすいかどうかも焙煎度合を決める重要な要素となります。5~10個のサンプルの焙煎プロファイルを見比べると、グラフではほぼ一緒の形状ですが、ほんのわずかな温度や時間の違いを微妙に調節して、見事に落としやすさや味わいが異なっています。狙った通りの温度をThe Roast本体が自動で管理してくれますので誰でも非常に扱いやすいですし、何よりプロファイルを忠実に再現してくれますのでとても頼りにしています(笑) 感覚に頼りがちになる焙煎の作業において数値で検証できることはとても大切なことであると感じています。

ガス式のサンプルロースターとは違い、準備も簡単で焙煎後はすぐにカッピングできるので、連続的にサンプルプロファイルを作成しています。また、その過程で生豆の癖もしっかりとつかめますので、本焙煎で再現する作業にスムーズに移行できるようになり、作業効率が非常によく、現場では常にフル回転している状態です。

「The Roast Expert」はバリスタの教育ツールとしても非常に優れていると思います

「The Roast Expert」は、焙煎士だけでなく、バリスタを目指す方の勉強ツールとしても非常に優れていると思います。「REC COFFEE」でも以前は焙煎豆を外部から購入し、それを抽出していましたが、焙煎を自社で始めたことによって抽出の立場から焙煎の面白さ、醍醐味が理解できるようになってきました。これまでは、焙煎によって味がつけられた豆をいかに美味しく抽出するかがバリスタにとって最大の検討材料でしたが、焙煎について理論的にしっかりと深く学び理解していくほどに、抽出の概念にも更に深みが出てきました。

以前、パナマ・ボルカン地区ナインティプラスゲイシャエステートで収穫された世界最高峰パナマゲイシャに「The Roast」 専用のプロファイルを「豆香洞コーヒー」後藤直紀さんと共同で制作した際には、後藤さんは味づくりを焙煎のアプローチで語っていましたが、私は抽出のアプローチで語っていました。 1つの豆に対して15種類ほどの微妙に焙煎度の異なるサンプルを二人でカッピングして、どんなお客様が飲んでも説得力のあるしっかりとした個性を感じる美味しさをキーワードに最終2カップに絞り込み商品化しました。後藤さんはもちろん抽出についての見解もお持ちですし、私も焙煎の知識を持っていますので、同じ土俵でしっかりと互いの意見が交換できた貴重な体験でしたし、互いに気持ちが通じあった楽しい時間でした。

優れたバリスタになるためには、一杯のコーヒーになるための、農園でどんな作られ方をしてきているのか、それを考慮した焙煎がどう行われたのか、それゆえに抽出方法をどうするのかの考えをしっかりと持たなければなりません。これからのバリスタの育成には、ただ単にコーヒーの抽出技術を極めるのではなく、「From Seed to Cup」のすべての工程を理解した上で、根拠のある抽出ができる知識を習得させることが必要となります。

昔はバリスタの勉強も、焙煎士の勉強もマニュアルだったので、習得するまでに時間もかかるものでしたが、今は「The Roast Expert」がデジタルでオートマティックであるように、抽出の工程までそれが進んできています。一つ一つの作業工程に時間や苦労はいらなくなってきつつありますが、基本を知る機会を失ったとも言えると思います。これからの時代は、デジタルの数値の一つ一つの意味をしっかりと捉えながら、根拠ある知識を入れていくことが重要になると思います。つまり、「なんでこのコーヒーの味になったのか?」を順番に掘り下げて、豆がこうだった、焙煎がこうだった、抽出がこうだったからと把握できる力を身に着けることが重要です。その一連の流れを理解した上で、正しい舌のトレーニングを行うことが、コーヒー業界では今求められています。

バリスタも焙煎の知識をもって色々と意見交換ができるようになることは重要ですので、是非「The Roast Expert」を使って、味づくりを理論的に学んで頂きたいと思います。

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パナソニック The Roast カスタマーセンター
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