Digital FUN! ファイナルファンタジーXIV×シアターバー HTB01

ファイナルファンタジーXIV×シアターバー HTB01ファイナルファンタジーXIV×シアターバー HTB01

2019年1月に、Panasonicよりスクウェア・エニックスのオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」推奨のシアターバー「HTB01」が発売されました。シアターバーはテレビの音を高音質化できるオーディオシステムで、「HTB01」にはゲーマー向けの3つのサウンドモード「RPGモード」「FPSモード」「ボイス強調モード」が搭載されています。
今回の特集では、開発に携わった「FFXIV」の音楽を手がけるサウンドディレクター・祖堅正慶と、同ゲームの効果音などを手がけるサウンドデザイナー・絹谷剛の2人にインタビューを行い、「HTB01」の特長などを語ってもらいました。

──「FFXIV」推奨のシアターバーというこれまでなかった製品が完成しました。最初にこの企画の話を聞いたときはどう感じましたか?

【祖堅正慶】 うれしかったですね。これまでも「FFXIV」の推奨商品の企画にいくつか携わったことがあるんですけど、ゲームってパーソナライズ化された空間で楽しむ娯楽なので、どうしてもヘッドフォンの企画が多いんですよ。特に「FFXIV」は横に並んでみんなで画面を見ながら遊ぶというより、1人でオンラインを通じていろんな人とワイワイ遊ぶゲームですからヘッドフォンを着用してどっぷり世界に浸かるほうが合ってると考えるのが普通なんです。ただ、音を扱う僕らとしてはスピーカーで音を鳴らす醍醐味も味わってほしい気持ちがあって。今回シアターバー開発のお話をいただいたときは「やっと音を出せる企画がきた!」と素直にうれしくなりました。

【絹谷剛】 日本の一般家庭では大きな音を出してゲームをプレイできる環境にない人も多いと思うんですけど、「FFXIV」は3Dのゲームなので音が左右だけじゃなくて前にも後ろにも配置されてるんです。もちろんヘッドフォンで聴いてもらってわかる部分もあるんですが、このシアターバーではちゃんと音に囲まれている感覚、3D空間の中に自分が入り込んでる体験をしてもらえるように調整されているので、デザイナーとしてもこういう商品が出るのを待っていました。

右:絹谷さん、左:祖堅さん
──本製品にはゲームプレイに特化した3つのモード「RPGモード」「FPSモード」「ボイス強調モード」が搭載されています。これらのモードはどういう経緯で生まれたんでしょうか?

【祖堅】 Panasonicさんとの打ち合わせでは、もともとゲームモードは1つだけだったんですよ。でもそこを僕らが無理を言って、なんとか3つのモードを搭載してもらったんです。と、いうのも世の中にはいろんなジャンルのゲームがあるわけで、それぞれのゲームに合わせた音楽や効果音があてがわれている。そんな中、1つのゲームモードでゲーマーの皆さんが満足するようなアイテムは作れないだろうなと思って、「FFXIV」をプレイする際に最適な「RPGモード」のほかに、FPSと呼ばれるファーストパーソンシューティングゲームに適した「FPSモード」、キャラクターボイスを聞き取るのに最適な「ボイス強調モード」の3つを用意しました。

【絹谷】 各モードの差別化のため、けっこうギリギリまで音の調整にはこだわりました。例えばFPSって耳から聞こえる情報をもとに戦うゲームなんです。敵の足音、気配をサウンドから正確に聞き取らないと勝てない。要は音で情報を得るゲームなので、「FPSモード」ではどういう出音が適切なのか……みたいな調整をずっとしてました。

──今回のシアターバーを監修するにあたって、特に意識した部分はどこでしょうか?

【祖堅】 やっぱり音に包まれている感覚をちゃんと体感してもらうことですね。昨今のゲームは音の3D位置までリアルタイムでデザインされているので、キャラクターが対象に近付けば音も近付くし、右から左にキャラクターが動けば音もそれに付いていって鳴るんです。僕ら作り手側は音の配置まで気にして作っているんですけど、実はそういったサウンドの細部を忠実に出してくれるハードウェアがなかなか少なくて。今回のシアターバーは単一のスピーカーでありながらちゃんと音に囲まれている感覚、サラウンドがもたらすサウンド体験をさせてくれるアイテムなので、ゲーマーの皆さんにぜひ手に取ってもらいたいです。

【絹谷】 僕も実際にシアターバーを使ってゲームをプレイしてみましたけど、よりゲームの中に入り込める感じがありますね。没入感が味わえる

祖堅さん
──「FFXIV」のサウンド作りをするうえで祖堅さんと絹谷さんは、お互いの仕事をどう住み分けているんですか?

【祖堅】 僕は主に音楽を、絹谷は主に効果音(SE)を手がけているんですけど、2人とも音を扱うことには変わらないので密に声をかけ合いながら制作や調整作業をしています。例えば風を操るボス戦の音を作るとき、ボス戦で竜巻が出てくる場合に絹谷が竜巻の効果音を作るわけなんですけど、竜巻の音って低音域を鳴らさないと迫力が出ないんです。で、僕の作る音楽へのオーダーがゴリゴリのロックだった場合、ベースの音と竜巻の音で低音域の取り合いが起こるんです(笑)。だから「今回のBGMでこのへんの音域を使うけどどうする?」とか「SE的にはこの音域が必要」とか、互いの意図を汲んだうえでサウンドを作り上げるようにしています。一発逆転の演出を作るときはSEを最大限鳴らしたいからBGMを止める選択をするときもよくあります。

【絹谷】 ボスバトルの中でも特に歴代のFFでは召喚獣として有名な蛮神とバトルをするコンテンツでのBGMはこのやり取りが大変ですね。

【祖堅】 ここはSEで表現するので曲を簡素なアレンジにした方がいいんじゃないかとか、場面によっては曲のアレンジをし直すこともあります。

絹谷さん
──お互いに表現したいサウンドがぶつかり合うことはありますか?

【祖堅】 僕はSEを作る仕事をしていたこともあるから絹谷がやりたいこともよくわかるんですよ。ここはSEを出さないと迫力が出ないよな、とかそういうことも理解してるし、ゲームにおいてSEはものすごく大事なのでケンカをするようなことはないです。僕は音楽を作ってますけど、どちらかと言うとSEを前に出したい派なので、むしろ音楽のほうの音を下げることが多いかもしれない。

【絹谷】 祖堅から音楽のデータをもらうとき「SE用に低音域のスペースを空けといたから」みたいなことがよくあるんです。すごく助かってます。

【祖堅】 長く一緒にやってるとだいたいわかるんですよね。「絹谷なら、こういう音で攻めてくるだろうな」って。

シアターバーHTB01
──ちなみにお二人それぞれ、ご家庭ではどのような環境でゲームを楽しんでるんでしょうか?

【祖堅】 僕は5.1chですね。やっぱり音に包まれる感覚が好きで、なるべくいいサウンド環境でゲームをプレイしたいんですよ。ただFPSをやるときはヘッドフォンをしちゃいます(笑)。敵の音を正確に察知したいので。もちろんHTB01があれば、ヘッドフォンはいらないと思いますが

【絹谷】 僕は基本的には2chスピーカーですね。だからHTB01を早く家に導入したいです。

 

──「FFXIV」以外でシアターバーHTB01で楽しみたい作品はありますか?

【祖堅】 僕はライブ音源をいっぱい聴きたいですね。ゲームモード以外にもミュージックモードが搭載されてて、この間リリースされたTHE PRIMALSのライブBlu-rayがどう聞こえるのか、今日はちょっと試したくて……(PS4でTHE PRIMALSのライブBlu-ray「THE PRIMALS Zepp Tour 2018 - Trial By Shadow」を再生する)。

【絹谷】 すごい! ライブ音源の出音もいいですね

【祖堅】 気持ちいい音だね。さっきPanasonicさんに聞いたんだけど、入力ソースのサンプリングレートを機器側で監視していて、ハイレゾ入力だった場合はそのままピュアにハイレゾを鳴らしてるんだって。だから、Zeppのスタンディングで体験した音場空間を再現したくて苦労して調整した音がそのまま再現されていて、すごく臨場感がある

FFXIVをプレイする絹谷さん
──絹谷さんがシアターバーHTB01で楽しみたい作品はなんですか?

【絹谷】 単純に今やりたいゲームになっちゃうんですけど、「キングダム ハーツIII」かな。キャラクターボイスがたくさん収録されているRPGだから、シーンによってモードを変えながらHTB01のサウンドを堪能したいですね。

 

──シアターバーの話からは逸れてしまうんですが、1月に全国のローソンで販売された「FFXIV」とからあげクンのコラボ味の開発には祖堅さんも参加しているんですよね。

【祖堅】 はい(笑)。味の開発までガッツリやらせていただきました。

 

──そもそもなぜコラボをすることに?

【祖堅】 以前から僕はからあげクンの“ヘビーユーザー”で、それをローソンの担当者の方がどこかで小耳に挟んだみたいで。最初は「祖堅さんとのコラボを作りましょう」ってお話をいただいたんですが、僕個人とコラボしても仕方がないから「ぜひ『FFXIV』とのコラボにしましょう」と提案して実現したのが「にんにく焦がしマー油味(リミットブレイクフレイバー)」ですね。

 

──味の開発にはかなりこだわったと伺っています。

【祖堅】 食べたときの鼻から抜ける香りとか、冷めてもおいしい味とか、からあげクンの魅力についてローソンさんに深く語ったところ、開発担当者の方に「そんなことを話す人は初めてです」と言われちゃいました(笑)。試食会も1回で終わるはずが4回くらいやらせてもらいまして。当初は秋頃に発売する予定だったんですが、時期がズレちゃって。結果的に冬に決まったんですが「季節が変わった場合、もしかしたら好まれる味が変わるかもしれないからもう1回試食会をしましょう」ってローソンさんの方から再度の試食会を持ちかけていただきまして。もう向こうも本気なんですよ(笑)。個人的にはかなりアツいコラボになりました。

【絹谷】 けっこう社内の人にも好評でした。おいしいって。

【祖堅】 それはよかった。ただね、試作と量産で少し味が変わるのかな?ってことに今回のコラボで気付いたんです。それにちょっとからあげクン同士で個体差があるというか、店舗によってちょっと味が違う気がして……。

FFXIVをプレイする祖堅さん
──祖堅さんも本気ですね(笑)。

【祖堅】 次にコラボするときはこの誤差も加味したうえで開発に携わりたいですね。

 

──ちなみに、HTB01の開発とからあげクンの監修、どちらが難しかったですか?

【祖堅】 正直どっちもメチャクチャ大変でしたね……次のからあげクンコラボで試したいことがあるように、シアターバーのほうでも次に試してみたいことを絹谷とは話しているんです。

【絹谷】 「次はシアターバーにもヘッドフォンのジャックを付けたいね」とか、「今回の3つのモード以外にも欲しいモードがあるよね」って話をしましたね。

【祖堅】 からあげクンもシアターバーも将来またご一緒できると信じて、アイデアをストックしておこうと思います。まだまだ実現したいことはたくさんありますから!

抽選で「ファイナルファンタジーXIV」オフィシャルバンド・THE PRIMALSのサイン入りライブBlu-rayをプレゼント!【終了】

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◆STEP1
パナソニック公式アカウントをフォロー

◆STEP2
対象のツイートをリツイートして応募完了

◆STEP3
当選者には後日公式アカウントからDMが届きます♪

◆応募締切
2019年3月7日

祖堅正慶(ソケンマサヨシ)​

スクウェア・エニックス所属のサウンドディレクター、サウンドデザイナー、コンポーザー。自称・ニー祖堅。アーケードゲームのサウンドクリエイターを経て、1999年に株式会社スクウェア(現スクウェア・エニックス)に入社。サウンドディレクターを担当する「ファイナルファンタジーXIV」は、「ビデオゲームで最も多くのオリジナルサウンドトラックを持つタイトル」としてギネス世界記に認定された。2014年には同作公式ロックバンド・THE PRIMALSを結成し、北米・欧州・日本でのツアーイベントに出演。ワールドワイドに活躍の場を広げている。携わったゲームには「ファイナルファンタジーXIV」、「LORD of VERMILION」シリーズ、「ナナシノゲエム」シリーズ、「聖剣伝説4」、「MARIO SPORTS MIX」、「マリオバスケ3on3」、「ドラッグオンドラグーン2」、「ドラッグオンドラグーン3」などがある。2013年に他界した父親は元NHK交響楽団首席トランペット奏者で琉球交響楽団代表の祖堅方正氏で、交響組曲「ドラゴンクエストI・II」に参加していた。

祖堅正慶(@SOKENsquareenix)| Twitter
https://twitter.com/SOKENsquareenix

祖堅正慶(ソケンマサヨシ)
絹谷剛(キヌヤゴウ)​

株式会社スクウェア・エニックス所属のサウンドデザイナー。音楽ゲームや知育ゲームなどのサウンドデザイナー、プランナーを経て、2012年に株式会社スクウェア・エニックスに入社する。幅広いプラットフォームでの開発経験を生かし、サウンドデザイナーとして業務に携わる。「ファイナルファンタジーXIV」ではバトルエフェクト、システム音を中心に効果音を制作するほか、環境音のデザインや仕様設計など、幅広くサウンド開発を行っている。代表作品は「ファイナルファンタジーXIV」や「乙女ぶれいく!」。大のゲーム好きでMMOやFPSを中心にほぼ毎日プレイしている。

絹谷剛(キヌヤゴウ)​
「ファイナルファンタジーXIV」推奨
シアターバー HTB01

・Dolby Atmos®(ドルビーアトモス)、DTS:X®/Virtual:X™対応
・ゲームジャンルに合わせて選べる3つのサウンド
・1台で3Dサラウンドとハイレゾ音源に対応
・4Kパススルー(HDCP2.2)対応
・パソコンデスクにも設置しやすいコンパクトサイズ

シアターバーHTB01
登録アカウント1400万人のオンラインゲーム
ファイナルファンタジーXIV

2013年8月にサービスインしたスクウェア・エニックスのオンラインゲーム。世界各国でプレイされており、登録アカウントは1400万人を超える。

※日本・北米・欧州・中国・韓国の5リージョンの累計アカウント数。フリートライアル版のアカウントを含む。

対象:PlayStation 4 / Windows / Mac

ファイナルファンタジーXIV

※株式会社スクウェア・エニックスが開発したファイナルファンタジーシリーズの第14作目にあたり、壮大な“エオルゼア”という世界を舞台に、ネットワークを通じて世界中のプレイヤーと共に冒険ができるオンラインゲーム。
© 2010 - 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.  
© 2010 - 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. LOGO ILLUSTRATION: © 2010 YOSHITAKA AMANO

●画面はハメコミ合成のイメージです。
●シーン写真、機能説明写真はイメージです。
●製品の定格およびデザインは改善等のため予告なく変更する場合があります。

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