Digital FUN! 押井守×4K有機ELビエラ FZ1000

押井守×4K有機ELビエラ FZ1000押井守×4K有機ELビエラ FZ1000

押井守監督が、Panasonicの4K有機ELテレビの中でも最上位に位置するプレミアムモデル「FZ1000」を体験。「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」4Kリマスター版を観てもらい、生まれ変わった作品への思いを聞きました。

★抽選でサイン色紙&4Kリマスター版ソフトをプレゼント!6月29日まで!

デジナタ Panasonic presentsデジナタ Panasonic presents
──4K有機ELビエラ「FZ1000」で、今回の4Kリマスター版の特徴がよく出たシーンをいくつか再生してみたいと思います。まずは前半、運転手がゴーストハックされたゴミ清掃車と草薙素子とトグサを乗せた公安9課の車が街中でチェイスを繰り広げるシーン……。

(有機ELビエラの画面を眺めつつうなずいて)
うーん、こりゃすごいわ……。
まず何と言っても、街中に溢れてるこの膨大な看板や貼り紙ですね。

──今こうやって見ると、あらためて圧倒的な量と密度ですね。

これはですね、実際に出力した紙をチョキチョキとちぎって、背景画に貼り込んでるんですよ。

──え、どういうことでしょう?

当時「攻殻機動隊」の基本的な世界観として、ひと昔前の香港を参考にしたんですよ。要は、毛筆体の漢字とアルファベットと数字がごちゃごちゃに混ざった看板が、都市空間に雑然とひしめき合ってるイメージ。ただ、それを背景に直接描き込もうとすると、当然ながら筆先より細かい字は入れられないわけですね。

それでまず、パソコンで大きめのサイズで看板やポスターを作っておいて……。必要に応じて3Dのパースを付けたうえで、思いきり縮小してプリントアウトして、1つひとつ背景に貼り込んでいった。さらにその上からブラシで汚しをかけて、経年劣化の質感を出したりしてね。

──それは……気が遠くなるような手間ですね。

要は情報量を増やすために、筆先の太さをどう克服するか。CGになって以降は全部パソコン上で可能ですけどね。
当時はそれ以外に、背景の密度を上げる方法がなかった。もちろん、細かいだけでもダメで……。路地の奥側に行くにしたがって色を変えたり、陰影を強めるなど、単調にならないようにして、空気感も変えなきゃいけない。

──続いては雨のシーンです。DVDやブルーレイだとほとんど潰れてしまいます。

この雨は当時諦めました(笑)。絶対出ないって。この雨は描いているわけじゃなく、セル傷なんですよ。カッターでセルにこまかく傷を入れていって、後ろから光を当てている。手前と奥で、太さを変える必要がありました。今までだと暗いところで光が当たったところでしか見えなかったですね。

──4K映像の情報量は、従来のフルハイビジョンに比べて4倍。しかも今回の「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」4Kリマスター版では、オリジナルのマスターポジをまず5Kの解像度でスキャンし、そのデータに細かい画質調整や修復が施されています。

確かに、このテレビで4Kリマスター版を見ると、背景のディテールがほとんど潰れてない。雑踏や、ごちゃごちゃ建て込んだビルの隙間なんかも、それこそ僕が求める「しっとり濡れた暗部表現」って感じで。影が影としての空気感を保ちつつも、そこに込められた情報がしっかり見てとれる。この辺のバランスはかつてのフィルムに近いというか……。おそらく、4Kコンテンツと有機ELの組み合わせならではじゃないかなと。

──情報量に対する監督やスタッフの執念が、最新のテクノロジーで蘇ったということでしょうか。

そうですね。こういうディテールの面白さって、ビデオとかDVDではまず潰れてしまうんで。従来は映画館のスクリーンでしか再現性がなかったんですよね。

──4Kということで、色域が従来のBT709からBT2020に変わり、今まで見えていなかった色が見えるようになりました。

実は草薙素子の肌の色は、セルで見ると腰が抜けるような色をいっぱい使っています。標準の色というものが素子には存在しない。フィルターを使うことで背景に載せたときになじむように計算しています。フィルターがクリアになったらどうしよう、という怖さがあったけど、想像以上に仕上がっていましたね。

──今回の「FZ1000」シリーズは、スピーカーシステムの容量を拡大。音声最大出力80Wの3ウェイスピーカーを搭載し、全体のチューニングにはパナソニックの高級オーディブランドであるテクニクスのノウハウが入っているそうです。

そういえばさっきの、船上にいる素子とバトーが「今我ら、鏡もて見るごとく、見るところ朧なり」という声を聞くシーン。天の声みたいなものですが、原則としてセリフはセンター、環境音などは外に広げていく。でも、この声ってどこにも当てはまらない。映画館だとわりと効果があったんですけど。やっぱり昔オンエアで見たときは、ほとんど聞こえなかった(笑)。

家で映画館と同じ環境を再現するのは無理です。でも、このテレビだとクリアに聞こえました

──さて次は、本作のクライマックス。素子と多脚戦車の銃撃シーンです。天窓から煌めくガラス破片が降り注ぎ、銃撃のマズルフラッシュ(発火炎)が閃光を放つ。暗部とコントラストをなす光の表現が印象的ですが……。

いわゆる光りものですね。これもフィルムをデジタル化した場合には、ほとんど再現できなかった部分なんだけど、4Kリマスターと有機ELで見ると素晴らしい。積年の悩みがようやく解消されたというか、シンプルに「そう、これが見たかった!」という感じがします(笑)。そもそも、フィルムにおけるこういうフレアの表現は基本、透過光なので。

──マスキングを施したセルに直接光を当て、それを撮影する技法ですね。

それこそ「科学忍者隊ガッチャマン」(1972〜1974年)とか、うちの師匠(鳥海永行氏)の頃からずっと使われてきたテクニックで。光そのものを写すという意味では、むしろ実写に近い。個人的には日本のアニメーションが生み出した最大の発明だろうと思ってるんですけど。過去に「攻殻機動隊」をデジタル化した際、現場が一番悪戦苦闘したのが、実は透過光だったんです。要は、どうしてもフィルムのようには輝いてくれない。デジタル変換すると、白ベタにしか見えないわけです。

──デジタルの場合、最大の輝度はあらかじめ決まっているので。一定以上の輝きはバサッと切られて、フラットな白になってしまう。

フィルムではもっと鮮烈に輝いていたとしても、エンジニアから「これが100%の明るさです」と言われちゃったら、手も足も出なかった(笑)。ラスト近くの銃撃戦だけでなく、例えば僕らが表示系と言っていたモニターやホログラムの類いもそうです。「攻殻機動隊」ではとにかく、マスキングを用いた透過光を多用しまくってたから。それが画面で再現できないのは、かなり痛手でした。でも4Kと有機ELの組み合わせで見ると、閃光感がすごい

──今回ご覧いただいている4K有機ELビエラ「FZ1000」は、暗部の階調を豊かに表現するだけでなく、画面全体の明るさに合わせて補正量を動的に変化させます。また、再生機器のディーガ「UBX7050」に搭載されている技術との相乗効果で、階調や色を忠実に再現できます。

ああ、なるほど。あとはやっぱり、HDR(ハイダイナミックレンジ)の威力も大きいよね。それから、ヘリのコクピットの赤いシーン。赤のフィルターをかけたけど、赤って滲んで見えなくなってしまう。黒いヘリも普通だったらあり得ない。でも、しっかり見えている。

──はい。今再生しているUHD BD(4K ULTRA HD Blu-ray)版は、従来のSDR(スタンダードダイナミックレンジ)に比べてより広い幅の明るさを表現できるHDRに対応。それを生かしたリマスタリングが施されています。

素子の銃口から発火炎が輝いているシーンでも、例えば銃弾で削れた石の壁のテクスチャ(質感)だったり、剥き出しになった鉄骨の断面だったり、暗部の表情もしっかり出ていますね。あとは銃のグリップに入れた微妙な光沢だったり。要は、1つの画面に光と影がきちんと共存してる。昔ならフィルムでしか再現できなかったそういうこだわりが、家庭のテレビでも楽しんでもらえるのは、やっぱりうれしいですよ。

──最後にメッセージをお願いいたします。

この作品はもともと情報量で圧倒しようと思っていました。ようやくモニターと再生側の技術が追い付いた感じですね。

映画って実は見るたびに違うものを見ているんですよ。同じものを見ているわけじゃない。リニューアルしたものを見て、最初の印象と変わるという話があるけど、そもそもオリジナルなんて存在しないわけです。プリントした時点ですべてクローンだから。リニューアルすることの意味は、新たなきっかけです。映画ってもともとそのくらいの幅を持っているものなんですよ。

抽選で押井守さんのサイン色紙&
4Kリマスター版「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」
をプレゼント!【終了】

Twitter公式アカウント「@Panasonic_cp」「@VSTORAGE」の両方をフォロー&対象のツイートをリツイートしていただいた方の中から、抽選で3名様に押井守さんのサイン色紙&4Kリマスター版「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」をプレゼント!

◆STEP1
パナソニック公式アカウントVSTORAGE(ビー・ストレージ)公式アカウントの両方をフォロー

◆STEP2
対象のツイートをリツイートして応募完了

◆STEP3
当選者には後日公式アカウントからDMが届きます♪

◆応募締切
2018年6月29日

押井守 プロフィール
押井守(オシイマモル)

テレビ番組の製作会社、ラジオ番組のディレクターを経て、1977年にタツノコプロへ。アニメの演出家となり、特にアニメ「うる星やつら」(1981~1986年)で異才ぶりを発揮。同作の劇場版で監督デビューし、1984年公開の「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」は高い評価を得た。1987年、「紅い眼鏡」で実写監督としてもデビュー。1995年の「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」は「マトリックス」ほか多くの作品に影響を与えた。

押井守 (@oshii_mamoru) | Twitter
https://twitter.com/oshii_mamoru

GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊
4Kリマスターセット 発売中

バンダイナムコアーツ
[4K ULTRA HD Blu-ray&Blu-ray Disc 2枚組]
10,584円 / BCQA-0007

【STORY】
西暦2029年―。
情報化の進展と同調するように、より高度に凶悪化していく犯罪に対抗するため、精鋭サイボーグたちによる特殊部隊・公安9課、通称“攻殻機動隊”が設立された。
隊長である全身義体のサイボーグ・草薙素子は、国際的に指名手配された正体不明のハッカー“人形使い”を巡る捜査に乗り出すことになるが―。

GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊 4Kリマスターセット
有機ELビエラ
FZ1000シリーズ

・レベルゼロの「漆黒」を再現できる4K有機ELパネル採用
・有機ELパネル専用エンジン「ヘキサクロマドライブ プラス」搭載
・「Tuned by Technics」によるパワフルなスピーカーシステム

有機ELビエラ  FZ1000シリーズ[65v|55v]
おうちクラウドディーガ 全自動モデル
DMR-UBX7050

・Ultra HD ブルーレイ再生対応
・映像の質感を最大限に引き出す「4Kリアルクロマプロセッサ」搭載
・最大10ch×28日間ぜんぶ自動録画
・スマートフォン内の写真/動画を送信できる

おうちクラウドディーガ 全自動モデル DMR-UBX7050

田中敦子・大塚明夫×おうちクラウドディーガ UBX7050

ディーガの映像で素子とバトーと“人形使い”の関係に耽溺。

「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」で草薙素子役を演じた田中敦子さんと、バトー役を演じた大塚明夫さんが、「おうちクラウドディーガ」の新機種「UBX7050」を体験。「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の4Kリマスター版を鑑賞してもらい、感想を聞きました。

「田中敦子・大塚明夫×おうちクラウドディーガ UBX7050」のページにリンクしています。

「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」
©1995 士郎正宗/講談社・バンダイビジュアル・MANGA ENTERTAINMENT

*[UBX7050]10チャンネルのうち、BS/110度CSは最大5チャンネルまで選択可能。録画日数は15倍録モードの場合。自動メンテナンス中はチャンネル録画や再生、ダビングなどの一部の機能が使えません(毎日5分程度)。チャンネル録画用のハードディスク容量がいっぱいになると、古い録画番組から自動で上書き消去します。

●画面はハメコミ合成のイメージです。
●シーン写真、機能説明写真はイメージです。
●製品の定格およびデザインは改善等のため予告なく変更する場合があります。

☆の商品は生産終了しました。

記事カテゴリー一覧

おすすめコンテンツ

押井守×有機ELビエラFZ1000