『月刊ドライバー』2018年12月5日臨時増刊号に「Blue Battery caos」が掲載されその実力が実証されました

クルマのバッテリーはかなり酷使されている。特にアイドリングストップ車は頻繁に繰り返されるエンジン始動に耐える専用品を搭載。それよりも、さらに大容量化を売りにする製品も発売されている。はたして大容量化のメリットはあるのか?今どきの大容量バッテリーの実力を探るためテストした。その結果はいかに!?

文=本誌・兒嶋 写真=佐藤正巳photo by Masami Sato

アイドリングストップ時間持続の
効果を実感できるか?

結果:持続時間と燃料節約効果あり

 一般道約20kmを走行して、アイドリングストップ時間と燃料の節約量を計測(途中検証2のテストを含む)。
アイドリングストップ時間はおよそ40分とけっこうなもの。「caos」はノーマル品より3分ほど長く停止した結果に。燃料節約量は73㎖とそれほど差はなく感じられるが、乗り続けていくとこの差はどんどん広がっていくのだから、けっして少なくない。

■アイドリングストップ累積時間と燃料節約量

caos ノーマル品
累積ストップ時間 40分01秒 40分01秒37分03秒
燃料節約量 782㎖ 709㎖

■テスト条件:一般道約20kmを走行し、メーター内に表示されるアイドリングストップ累積時間および燃料節約量を計測。
テスト車2台で同時に計測。天候は晴れ、外気温20℃で、エアコンは22℃設定

「caos」はホントにストップ時間が
長くなるのか?

結果:長い信号待ちや渋滞で性能が生かされる

 長い信号待ちや渋滞で、アイドリングストップが途中で切れてエンジンが始動してしまうと何だかもったいない。アイドリングストップ車は、エンジン停止中に消費される電力が、セルスターターが再始動できる分を下まわらないように監視。一定の値でエンジンが自動的に始動するようになっている。同条件であればバッテリー容量が大きいほうが有利。
 検証はアイドリングストップの持続力を測ったもので、「caos」はノーマル品より長く停止できることがわかる。ちなみにテスト車は、120秒で強制的にアイドリングストップが解除されてエンジンを始動する。「caos」なら十分にその機能を使い切れる性能を持っているのだ。
 グラフは走行・停止中の電圧をデータロガーで計測したもの。アイドリングストップ中①は、本来バッテリーに充電されている電力を消費しているところ、エンジンの始動で一瞬電圧が一気に降下する②。エンジン始動後も余力があればオルタネーターから発電は行われない③。走行中に充電が必要になると発電、もしくは減速時などエンジン負荷がかからないところで積極的に発電して効率よく充電する④。だから、充電受入性能も重要で、「caos」は積極的に充電するから電圧の立ち上がり角度が高い。「caos」は、“アイドリングストップは長く”、“充電は素早く”というのがグラフデータにも表れている。

■アイドリングストップ時間

caos ノーマル品
1回目 1分59秒 1分33秒
2回目 2分 1分49秒
3回目 2分 1分27秒
4回目 1分13秒 1分24秒
5回目 1分53秒 1分47秒

■アイドリングストップ時間と電圧変化(グラフは2回目の計測)

■テスト条件:一定のコースを周回し停止後、アイドリングストップが自動解除されるまでの時間を計測。計測回数は5回。同時にバッテリーにかかる電圧をデータロガーで計測した。天候は晴れ、外気温20℃で、エアコンは22℃設定

アイドリングストップはバッテリー次第!?

 最近のクルマは電子制御化が進んでおり、環境性能向上のためのアイドリングストップ機能を搭載するのも当たり前になっている。快適にドライブするなら、エアコンや車内に流れる音楽だって必要だし、スマートフォンを充電するなど”電気”を使うシーンがますます増加。気になるのはバッテリーの状況だ。
新車時に搭載されるバッテリーは、前述のような”電気”を使う琴絵お考慮して搭載するから、さほど心配ない。しかし、使っていくうちにバッテリーの性能は低下する。負荷をかければそれなりに劣化も早くなる。もし、”エンジン始動時の係が悪くなってきた”とか、”アイドリングストップしている時間が短くなってきた”と感じたら、バッテリーの状態をチェックしよう。性能が低下していたら早めの交換をお薦めする。酷暑によるエアコンの多用や、行楽渋滞にはまるなどで酷使されたバッテリーは、寒くなると性能が低下。これから冬シーズン、ある朝突然、エンジンがかからない!なんてことも。さて、いざ交換するとなったとき、どんなバッテリーを選べばいいか。もちろん純正品をチョイスすれば問題ないのだが、より安心して快適なドライブを楽しむなら、高性能バッテリーを選ぶのもアリだ。そんな折、パナソニックの「caos」がリニューアル。大容量で充電受入性能の高さが自慢の高性能バッテリーで、新製品はアイドリングストップ性能の高さをうたう。せっかく交換するなら、電力不足の心配もなく、長持ちするバッテリーをチョイスしたほうが何かとうれしいハズ。さらにアイドリングストップ時間の長い状態が続くのであれば、環境にも優しく、省燃費性も高まるから、なおさらオトク感を実感できるだろう。

「大容量」はホントにすごいのか!?

 でも、「どれだけ優位性があるのだろう?」と気になる人も多いと思う。というわけで、実際にアイドリングストップ機能がどれだけ持続するのかを、「caos」アイドリングストップ車用と同等サイズのノーマル品でガチンコ勝負した。
 結果は、上記のとおり、性能ランクを裏付けるもので、ドライブ中のアイドリングストップ時間は「caos」が、圧勝!とはいかないまでも、勝っていることがわかった。1回あたりはたかだか数秒~数十秒と侮るなかれ。

caosは年間2,500円も燃費を節約!

今回約20kmの行程で70㎖を節約した。レギュラー140円/ℓで計算すると10kmあたり約5円の差だ。年間5000kmの走行で約18ℓの燃費改善となり、2500円ほどオトクに走れる。「caos」は価格が3万8000円前後(編集部調べ)、ノーマル品は3万5000円前後(同)。高性能バッテリーは割高に思うかもしれないが、およそ2年間で元が取れる計算だ。

■caosの燃費節約金額について

走行距離 節約量 節約金額
実験での計算 20km 70㎖ 10円
年間での計算(仮) 5,000km 18ℓ(1,800㎖) 2,500円

※レギュラー140円/ℓで計算した場合

 エンジンが再始動した際の充電回復力の高さ(早さ)も注目で、次のアイドリングストップ時に十分な電力を蓄えておけるから、エンジンにかかる負荷が少なくなり、発電のためにムダに燃料を使わない。こういった積み重ねが燃費に反映されるわけだ。パナソニックによると、長寿命化も実現(Mサイズでは約1.77倍)しているという。より長くアイドリングストップし、より早く充電された実験で確認できた効果を、性能が劣化しにくいという長寿命で勘案すると、「caos」の優位性は、使うほどに実感できるはずだ。

*『月刊ドライバー』(12月5日臨時増刊号)オール国産車&輸入車完全アルバム2019掲載記事より抜粋