THE MASTERS GALLERY

宮武健仁

中四国、関西の秋~冬の水景をG9 PROで撮る

四国や関西地方は火山の多い日本の中では珍しく、火山に最も縁遠い地方だ。
その代わりに中央構造線が東西に走り、
その一帯では激しい地殻運動の力により緑や青い変成岩の岩肌の渓谷が多く見られる。
そんな渓谷や海岸線の岩肌を、水から氷、雨から雪に自然が姿を変える季節に、新型のG9 PROで狙ってみた。
この「THE MASTERS GALLERY」では残念ながらお見せすることができないが、
8000万画素ハイレゾモードの驚異的な高画素描写で見る岩肌のリアルさには驚いた。
また、6.5段手ブレ補正は歩きながらのネイチャー撮影に強力な武器となってくれた。

「火の国」九州の冬~春をGH5で写す

GH5を携えて年初より九州を巡った。
世界有数の火山国である日本の中でも、九州は噴煙を上げる活火山はもちろん火砕流台地の広大でなだらかな丘陵地形や、
幾何学的な柱状節理の岩石群、丸く穴の空いたカルデラ地形などを多く見ることができる。
ここは“マグマ”をより強く感じることができる地方と言えるだろう。
GH5の新型センサーは、高解像度でダイナミックな岩肌をシャープに描写してくれた。
また、秒30コマ連写ともいえる6Kフォトからの切り出し機能は、全倍やポスターにも伸ばせる1800万画素で撮れる。
瞬間を逃さない6Kフォトいう大進化は「火の国」の風景を確実に捉えてくれました。

秋の森

ブナの木の茂る四国山地では、森が蓄えた豊かな水が、朝夕には霧となって湧きあがり山を潤します。
街に夏の暑さが残る頃に一足先に秋がやって来て、朽ちたブナの木に月夜茸が顔を出し夜には緑の光を放ちます。
山の潤いは多くの命を育み、命の循環を促しながら自らも巡ります。

宮武健仁TAKEHITO MIYATAKE

東京工芸大学写真工学科卒。日本写真家協会会員。
「日経ナショナルジオグラフィック写真賞2013」グランプリ受賞。命の源の「水」と、地球の息吹のマグマの「火」の光景をテーマに撮り歩いている。