京都・夏の涼感
京都の夏の蒸し暑さは耐えがたく、南国沖縄に勝ると言われる程だ。
その暑さを表現するのは、日中の昊天(こうてん)の陽射しの下で撮影すればよいのだが、
それには多大な苦労が伴い、心身ともに疲れる。
京都人は、古来その夏を快適に過ごす術を心得え、実践してきた。
その知恵にあずかり、真逆の涼しい京都の夏を表現しようと試みる。
一つには早朝に、次には雨天に、そして水辺で撮影することだ。
水野克比古KATSUHIKO
MIZUNO
1941年、京都市上京区生まれ。同志社大学文学部卒業。東京綜合写真専門学校研究科を経て、1969年から京都の風景写真撮影に取り組む。京都をテーマにした写真集177冊出版する「京都写真」の第一人者であるが、日本の伝統文化を深く見つめる眼差しは、京都という枠組みを超えた自然と文化を表現し続けている。2000年、西陣の地に町家を修復した水野克比古フォトスペース「町屋写真館」を開設、一般公開(要予約)している。日本写真家協会会員。日本写真芸術学会会員。第33回(平成26年度)京都府文化賞功労賞受賞。
『花鳥風月』
すべてLUMIX GH4、GX8で撮影された、京都の四季を収めた写真集。
2250円(本体)/ 120ページ(オールカラー)/ 水野克比古、水野秀比古著 / 発行 日本写真企画