イヤ~な花粉対策に、空気清浄機をちゃんと活用できていますか?

花粉対策のための上手な空気清浄機の使い方についての監修:田中 真紀子(たなか まきこ)
ライター:UP LIFE編集部
2022年4月28日 空気

春が近付くにつれ、頭を悩ませることになるのが花粉。対策にはさまざまな方法がありますが、家の中なら空気清浄機を使っているという人は多いことでしょう。一方で、花粉は小さくて目に見えないことから、「ホントに取り除いてくれているの?」なんて声も聞こえてきます。そこで、空気清浄機がどのように花粉を除去しているのか、家電エキスパートの田中真紀子さんに聞いてみました。上手な活用方法と共に、早速ご紹介しましょう。

いつ、どこで、どのくらい飛ぶ? 花粉の飛散方法と粒子の特徴

植物の種類や飛散量に違いはあっても、季節を問わず日本のどこかで花粉は飛んでいるもの。以前の記事でもお伝えしたように、春はスギやヒノキ、夏から秋にかけてはイネ科やキク科、アサ科の植物が主に飛散し、冬になれば再びスギが飛び始めるというサイクルになっています。田中さんも「春先や秋のイメージが強いため、1年中飛散していると認識されにくそう」と感じるとか。

「たとえば、一般的に花粉シーズンと言われない夏でも、人によっては自覚しないまま花粉の影響を受けているかもしれません。そう考えると、春や秋以外の季節も対策した方がいいケースはありそうですね」

花粉が飛びやすい時間帯はある?

田中さんによると、「1日のうちで、朝と夕方は花粉が特に飛散しやすい時間帯」なのだそうです。

「朝、太陽が昇って花が開くと、花粉も飛び始めることになります。気温が上がれば気流が上昇し、花粉も一緒に上空へ移動するため、日中はいったん落ち着きますが、夕方に近付くにつれて気温は降下。気流が変化して花粉は地上付近に降りてくるため、私たちも影響を受けやすくなります」

花粉がたまりやすい場所は? 家の中の要注意スポット

花粉の粒子は小さいため、よほど多量でもない限り、目に見えることはありません。と言っても、黄砂やPM2.5といった微粒子よりもかなり大きく、ホコリやカビなどと比べると重さは3倍近くになります。「イメージと違うかもしれませんが、花粉って意外と重いんですよね」と、田中さん。

「重い分、床に落ちるのも早くなる。最近では水拭きなどの床掃除をしっかりすることも、花粉対策として有効と言われるようになりました。特に、空気が流れにくい部屋の隅や家具の間などは花粉がたまりやすいので、念入りに行いたいですね」

特に花粉がたまりやすいのは、床上30cmエリア

花粉は重くて床にたまりやすいものですが、床だけに注意すればいいわけではありません。なぜなら、人が歩けば床の上に蓄積された花粉は舞い上がるから。ドアの開閉といったことも、花粉を床上から空気中へと移動させる要因です。また、花粉がたまりやすいのは、床上30cmと言われます。

「床に座ったり、寝転んだりする日本のライフスタイルだと、床上30cmは身近な生活エリア。小さな子どもがハイハイするときや、床上に敷いた布団で眠るときなども、少し心配になりますね」

さらに微細! 花粉の破片や”オービクル”

「花粉が壊れて破片になったものは空気中を浮遊するので、床、床上30cm、空気中といったエリアの花粉対策が大切ですね」と、田中さん。このほか、花粉の表面を覆う微細粒子”オービクル”が、花粉からはがれて空気中へ浮遊することもあります。オービクルのサイズは0.4μmほどと言われており、空気中に漂う時間も長くなるので、対策には空気清浄機の力を借りるようにしましょう。

活用するなら知っておきたい! 空気清浄機は花粉をどう除去する?

空気中の花粉をしっかり取り除くなら、空気清浄機の導入は不可欠。では、空気清浄機はどのように花粉を除去してくれるのでしょうか? 田中さんに教えてもらいました。

ファンと電気集じん。方式は大きく分けて2種類

「汚れを集める方法で注目したいのは、一般的に主力となるファン方式。内部にファンを搭載しており、室内の空気を吸い込んで空気中の汚れをフィルターでこし取る仕組みとなっています。もうひとつが、電気集じん方式。放電を行って空気中の汚れを帯電させ、電極やフィルターに吸着させるものです。ファン方式の場合、室内の空気をきちんと循環させているか、しっかり吸い込めるかといった点も大切なポイントですね」

ファン方式に搭載されたフィルターの役割とは

「ファン方式は基本的に、プレフィルター、集じんフィルタ−、脱臭フィルターという3つのフィルターを搭載しています。プレフィルターは大きなホコリなどが内部に入るのを防ぎ、脱臭フィルターは臭いを除去。そして集じんフィルターは、花粉をはじめとした空気中の微細な物質をキャッチする働きをもっています。集じんフィルターの中でも高性能と言われるのが、HEPAフィルター。花粉やPM2.5はもちろん、0.3μmまでの微細な粒子にも対応しています」

有害物質を抑制するイオン機能を搭載したタイプも

「モデルによっては、イオンの力で花粉をはじめとした有害物質を抑制することも可能。キャッチした物質はもちろんのこと、イオンを放出して室内の空気に含まれる物質に作用するものもあります」

花粉対策のための空気清浄機、どこにどう置く?

続いて田中さんに教えてもらったのは、花粉対策として空気清浄機を使うときの具体的な方法です。

人の出入りが多いリビングに置くなら…

「リビングの場合は、人が頻繁に出入りするドアの近くに設置を。また、換気するときに開ける窓の対面となる壁の近くも良いでしょう。どちらの位置も、入り込んだ花粉を効率良くキャッチできます。また、空気の流れを考えることも大切です。部屋の隅など、花粉がたまりやすい箇所に向けて風を送り、空気を動かすようにしましょう。また、エアコンと空気清浄機をエアコンの気流に合わせて空気清浄機を置くようにすると、空気の対流を起こすことができ、効率的に花粉をキャッチすることができます」

※暖房時は直接風があたらない位置に置いてください

※冷房時は水漏れが発生する場合があるため、室内機真下は避けてください。

なお、推奨される設置方法はメーカーやモデルによっても変わるため、各製品の取扱説明書やメーカーサイトなどで確認を。効率の良い使い方など、役立つ情報が掲載されていることもあってオススメです。

花粉も出入りする玄関に置くなら…

「また人が出入りするタイミングで、花粉は家の中へと侵入してきます。そのため、玄関にも空気清浄機を置くことが大切。入り込んだ花粉はすぐに集められるよう、玄関ドアに向ける形で設置しましょう。また、入ってきた人は、髪や衣類に付着した花粉を靴を脱ぐ場所で払い、空気清浄機に集めさせてから部屋の奥へ入るようにするといいですね」

加湿空気清浄機『F-VXU90』で徹底的に花粉対策を

花粉対策できる空気清浄機として、ぜひ候補に加えていただきたいのがパナソニックの『F-VXU90』です。

高性能フィルターを採用し、花粉もニオイもしっかりキャッチ

花粉を捉えるフィルターには、PM2.5などの微細な粒子をしっかりこし取る、畳1畳分のろ紙を使った”清潔HEPAフィルター”を採用。ナノレベルの穴でニオイを吸着する活性炭を使用した”スーパーナノテク脱臭フィルター”も採用しており、臭い対策も万全です。

侵入した花粉を許さない、独自の気流&イオンテクノロジー

『F-VXU90』の特長の中でも、特に注目していただきたいのが3方向に吹き出す独自の”3Dフロー花粉撃退気流”。部屋のすみずみまで空気を循環させることができ、大きくて重い花粉も効率良く吸い込めます。また、床上30cmに吸引口を設定したことで、花粉がたまりがちなエリアもしっかりキレイに。

さらに、より進化したパナソニック独自のイオンテクノロジー「ナノイーX」も搭載。花粉などの有害物質に働きかけるスピードが格段にアップ※1しており、花粉やハウスダストを素早くしっかり抑制します。こうした機能には、田中さんも大いに納得している様子。

「ワイドな気流で、ワイドに回収できるのがポイント。以前は2方向からだった気流は3方向から吹き出すように進化したことで、室内で花粉がたまりがちな箇所を減らせます。また、花粉にさらされている時間は少しでも短い方がいいので、スピーディーに抑制してくれる”ナノイーX”はとても頼もしい機能だと思います。微細な花粉は、どう予防しようと室内に侵入してしまうもの。入った分をいかに取り除くかが重要になってくるので、空気清浄機での花粉対策は、ぜひ実践していただきたいですね」

この記事で紹介した商品

花粉対策のための上手な空気清浄機の使い方についての監修:田中 真紀子(たなか まきこ)

白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌、web、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使っており、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も得意。テレビ出演も多数。総合情報サイト『All About』白物・美容家電ガイド。

※1 【花粉(スギ)】約6畳の試験空間での約3時間後の抑制効果です。●実際の使用空間での試験結果ではありません。設置環境、使用状況により効果は異なります。

2022年4月28日 空気

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