大雪が降ってもエアコン暖房であたたかく過ごすには?

ライター:UP LIFE編集部
2024年3月8日
空気

ポイントは室外機! 設置の仕方やエアコンの機種選びで解決できることもあります。

寒い冬の心強いパートナーであるエアコン。雪が降り積もる厳しい日でも、室外機周りの対策やエアコン購入時の機種選びをしっかりとすることで、あたたかく快適に過ごせます。
雪がたくさん降る地域にお住まいの方はもちろん、普段、雪が降らない地域にお住まいの方にも知ってほしい、いざというとき困らない寒さ&大雪対策をご紹介!

寒い時期によくあるエアコンの症状

寒さが厳しい日や大雪が降ったときに下記のような症状が出ている場合、室外機に異変がある可能性があります。チェックしてみましょう。

●運転開始から5分くらいで止まるが、しばらくするとまた動き出す。
●暖房運転にしているのに、暖かい風が出てこない。
●室外機から湯気が出ている。
●室外機から異音がする。

寒い時期によくあるエアコンの症状

大雪が降る前にできること

室外機の周りは常にキレイに。室外機の前を30cmは空けるようにしましょう

一般的な室外機の構造は、前面が吹き出し口、側面と背面が吸い込み口。いずれも、ふさがれて空気の流れが悪くなると本来の性能が発揮しづらくなるため、日頃から前面だけでなく側面や背面にも注意をはらい、キレイにすることを心掛けましょう。

特に、天気予報で大雪予報が出ているときには、室外機が物でふさがれていないかは事前に要チェック! もし散らかっているなら、暖房を安心して使えるように、あらかじめ片付けておきましょう。

室外機の周りは常にキレイに。室外機の前を30cmは空けるようにしましょう

室外機の周りをキレイにしておいた方がいい理由

室外機は、熱を含んだ屋外の空気を吸い込み、熱だけを取り込んで冷たくなった空気を吹き出しています。もし、吸い込み口がふさがっていれば、空気を効率的に吸い込むことができなくなるため、性能が低下したり、余計な電力がかかったりすることも。一方、吹き出し口がふさがっていると、室外機から吹き出された冷たい空気は停滞し、室外機に再び吸い込まれるので、電気代が高くなってしまうばかりか、暖房運転が停止してしまうこともあります。

寒冷地の方は… 大雪に埋もれないために設置時にしっかり対策を

室外機が雪に埋もれると、外気を吸い込むことができず、運転に支障をきたします。置台などを利用して雪で埋もれない高さまで上げたり、吸い込み口と吹き出し口に防雪フードを設置するなどして、いざというときに備えましょう。

また、室外機に風雪が入り込んでしまうと、内部が凍って運転できなくなるケースもあります。この場合も、高さのある置台や防雪フードを設置し、風雪の吹き込みを防ぐことが大切です。

このほか、室外機の霜取り運転によって溶かされた霜=除霜水の対策も必要。室外機から排出される除霜水は、1時間あたり約1Lもの量に達します。この多量の水は地面で凍結する可能性があるので、室外機の設置場所は凍結しても問題のない場所を選んでください。

寒冷地の方は… 大雪に埋もれないために設置時にしっかり対策を

もし大雪が降った場合は?

日頃から室外機周りをキレイにしていても、いざ大雪となると室外機が雪で埋もれる可能性は高くなります。室外機が雪に覆われてしまうと、内部に雪が吸い込まれファンに付着します。空気が通りにくくなるので、運転効率が低下してしまうことも。大雪に見舞われた際には、下記のようなことを試してみましょう。

●空気の通り道を確保するため、側面や背面を含めた室外機の周り30cmほどの雪を取り除く。
●積雪の落下や崩れにより、吸い込み口や吹き出し口がふさがれてしまう可能性があるので、室外機の上に積もった雪も取り除く。

もし大雪が降った場合は?

室外機に付着する「霜」も、冬のエアコン不調の原因

先ほども触れた「霜取り運転」とは、室外機に付いた霜を溶かす運転のこと。屋外の温度が低く、湿度が高いときは室外機に霜が付くことがありますが、そのままにしておくとエアコンの能力が低下して暖房がきかなくなるため、霜を溶かす必要があります。このときに使われるのが暖房。霜取り運転中、暖房運転は一時的に停止し、霜取り運転が終われば自動的に再開します。

写真:霜取り運転前後の室外機

なお、霜が付きやすいとされる温度は-7℃〜5.5℃の間と、例えば東京都などでも珍しくない気温。霜と聞くと寒冷地に限ったことと思うかもしれませんが、実は多くの地域で注意が必要なのです。

運転ランプが点滅して霜取り運転をお知らせ

霜取り運転中は室内機側が冷たくなるため、フラップは閉じ気味となり、吹き出し口から温風が出てくることもありません。上下の風向きルーバーは開いたままとなり、室内機の運転ランプが点滅して霜取り運転中であることをお知らせします。所要時間は約12分で、霜取り運転が終われば運転ランプが点灯した状態になり、暖房運転が再開します。

写真:運転ランプが点灯した状態

寒くなるのがイヤでも、直接、霜を溶かすのはNG!

霜取り運転の時間を短縮させたいからと言って、室外機に直接、お湯や水をかけて霜を溶かすのはよくありません。これは、再凍結につながったり、劣化や故障の原因となったりしてしまいます。
それでも、室内の温度低下が気になる方に向けて、霜取り運転の回数を減らす3つの方法をまとめたので、ぜひお試しください。

1つめの方法は、設定温度を1〜2℃低くすること。設定温度を下げることで熱交換器の負担が減らせるため、霜取り運転の回数が少なくなる効果が期待できます。

2つめは、室外機の周囲にできるだけ物を置かないこと。日常的に心掛けておきたいことですが、室外機の前は30cmほど空けるようにしましょう。

そして3つめの方法は、霜取り運転時に暖房が停止しないエアコンを選ぶことです。エアコンの中にはこの機能が搭載されたモデルもあるので、注目してみましょう。なお、寒い地域や積雪が多い地域では、暖房能力を高めた寒冷地用のエアコンを選んでください。

霜取り運転時も暖房ノンストップのエアコンはこれ!

パナソニックのエアコン『エオリア』にも、霜取り運転時に暖房を止めない※1モデルがあります。これは、従来は捨てていた室外機からの熱を蓄えて利用する、世界初の独自技術※2「エネチャージシステム」が実現した機能。蓄えた熱で霜を溶かすため、暖房を停止する必要がなくて快適なうえ、省エネ性能も高めることができます。

このエネチャージシステムが搭載されているのは、『LXシリーズ』『Xシリーズ』の2024年モデル。また、寒冷地用の『フル暖エオリア UXシリーズ』には、寒さが厳しいときに自動でヒーター加熱をオンにして、よりパワフルな霜取り運転を可能とした「ハイブリッドエネチャージ」が搭載されています。

写真:エネチャージシステム

そもそもエアコンだけで、厳しい冬が過ごせるの?

エアコンだけで寒さをしのげるか不安……と、他の暖房器具を併用している方も多いのではないでしょうか? 特に寒冷地では、石油ストーブなどに頼ってしまいがち。以前は、エアコンの暖房が外気から取り込んだ熱を圧縮して温度を高めて室内に送る仕組みのため、外気の気温が低いほど効率が下がる欠点がありました。

でも、これはもはや過去の話。最新のエアコンは暖房能力が格段にアップしているため、寒い時期でも素早く暖められ、温度ムラを抑えることも可能です! さらに『フル暖エオリア UXシリーズ』なら、霜取り運転の強化に加え、外気温−25℃の厳寒時でも、最高吹き出し温度は約55℃で運転できる「もっとモード」なども搭載しており、寒冷地でも大活躍。実際に、ご愛用者からは「気温が−10℃以下になっても、止まることなくパワフル」「すぐに暖かくなるので、意外と電気代がかからない」といった声も届いています。

大雪が降ったときも、寒さの厳しい地域でも頼りになる最新エアコン『エオリア』。寒い季節も暖かく快適に過ごしたいと思う方は、ぜひご検討ください。

そもそもエアコンだけで、厳しい冬が過ごせるの?

この記事で紹介した商品

※1 霜取り運転中は霜取り運転中は吹き出し温度が下がります。その間の室温の低下度合いは、使用環境(お部屋の断熱・気密性能)、運転条件、温度条件によって異なります。霜の付着量が多くなる環境では、暖房を止めて霜取り運転を行う場合があります。24時間以上の連続運転中、一定時間おきにフィルターお掃除運転が働き、その間、暖房などの運転を停止します。
【試験条件】当社環境試験室(約14畳)、外気温2℃、設定温度23℃、風量・風向自動、室温安定時。
※2 国内家庭用エアコンにおいて。コンプレッサーの排熱を顕熱蓄熱し、暖房および冷房に再利用する技術。2023年12月1日現在。(当社調べ)

2024年3月8日 空気

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