エアコン購入に最適な時期は? 取付けや工事の確認ポイントも紹介

エアコンの買い替え時期と気をつけるポイントについての監修:戸井田 園子(といだ そのこ)
ライター:UP LIFE編集部
2023年9月21日 空気

エアコンの耐用年数は、約10年~13年が目安と言われています。「わが家のエアコンも、そろそろ寿命かも?」と思うなら、壊れる前に買い替えを検討してみませんか? とはいえ、どのタイミングで買えばいいのかなど、迷ってしまうこともあるもの。そこで、おすすめの買い替え時期や買い替える際に気を付けたいことを、家電コーディネーターの戸井田園子さんに聞いてみました。

春や秋がエアコンの買い替え時、その理由は?

部屋を暖める暖房器具にはさまざまな種類があるのに対し、室温を下げられるのはエアコンだけ。そのため、エアコンを最も稼働させる時期は夏となり、売れ行きもグンと上がりますが、戸井田さんによると「春と秋の方が買い替え時」なのだそうです。

「エアコンの買い替えサイクルは、10年〜13年と言われています。長い付き合いとなるものだけに、夏になってから暑さに耐えきれずに焦って買うより、ハイシーズンを外してじっくり選んだ方が、後々、悔やむことも少ないはず。また、夏は売れている分、取付工事に時間がかかるという点から考えても、春と秋は狙い目ですね。

さらに言うと、暑い夏を乗り切って購買意欲が下がる秋よりも、春に買った方が精神的な満足度は大きいと思います。これから暑くなる時期ですし、梅雨時は除湿できるエアコンがあるかないかで快適さがずいぶん変わってきますから」

じっくり吟味する際に、チェックしたいのはこんな性能

10年〜13年サイクルでの買い替えとなれば、最新のエアコンではさまざまな点が変わってくるはず。一体、どのような性能が進化しているのでしょうか?

「最新のエアコンはセンサーの精度やメンテナンス性などが高性能化。さらに、インターネットと連携するスマート化を果たしたモデルなら、省エネ性や快適性も格段に向上しています」

たとえば、パナソニック『エオリア』の場合、人感センサーで人がいるかいないか、人の居場所や活動量、家具の位置や間取りなどを、日射センサーで部屋に入る日差しの量をセンシング※1。これらの情報とインターネット上の情報などをAIが分析し、冷暖房のパワーをはじめとした総合的なコントロールを行っています。

「また、メンテナンス性能も気にするべきポイント。フィルター自動お掃除はマストですし、そのほかの内部清潔機能も充実していて欲しいところです。汚れが付きやすいエアコンの内部にコーディングなどがされていないと、いずれ清掃業者を頼むことになるなど、お金がかかってしまうこともあるので注意しましょう」

その点も、パナソニック『エオリア』なら安心。運転を終了するたびに内部を加熱して乾燥させながら、“ナノイー X”をすみずみまで行き渡らせることで清潔性を保ち、カビ菌も抑制します。

「熱交換器表面のアルミフィン切断面にまで独自のコーティングを施すことで、ホコリや油汚れがスルッと落ちるのも利点。パナソニックオンリーの機能で、 “ナノイー X”同様、きめ細やかな配慮が行き届いていると思います。また無線LAN接続を行い、「エオリアアプリ」を使えば、“つけっぱなし判定”など省エネに貢献できる便利な機能もありますね※2

 

※1 LXシリーズ、Xシリーズ、EXシリーズ、PXシリーズ。
※2 ご利用するためには、無線LAN接続とエオリアアプリ利用が必要です。

エアコンに付き物の取付工事も、買い替えを決める大きな要素

さらに、「買うお店を選ぶ際に注意したいこともある」と続ける戸井田さん。

「エアコンは家電リサイクル法の対象となる家電であり、今まで使っていたエアコンの処分には手間とお金がかかるもの。取付工事も必要ですが、特にネット販売ではどちらも対応していない店舗が少なくありません。家電量販店が運営するオンラインショップならほぼ大丈夫ではありますが、どちらにしても購入前に確認するようにしましょう。もし対応していない場合は自分で処分の手続きをし、取付業者も探さなければなりません。また、販売と取付けが別業者になると、トラブルが起きたときにどちらの責任か明確にならないのも少し不安です。こうしたリスクを避けるためにも、エアコンは住宅設備で、購入から取付けまでがひとつのパッケージであると考えた方が良いと思います」

ちなみに、エアコン取付工事の繁忙期は、やはり売れ行きが高まる夏。これもまた、秋と春での買い替えをオススメする理由のひとつです。

「繁忙期ともなれば、業者の方も1日何軒も何軒も回って大忙し。作業の余裕を考えるという意味でも、工事が空いているという意味でも、やはりオススメは秋と春。こちらが都合の良い日にちの指定もしやすいですよ」

エアコン取付工事はどんな作業? 気をつけたいことは?

「交換作業の流れを大まかに言うと、まずは既存の室内機や室外機、配管パイプなどを外すことから始まります。続いて新しい室内機の位置を決めますが、交換ではなく新たに取付ける場合でも、この位置決めはとても大切なので、家主は絶対に立ち会いたいもの。

配管パイプが室内に露出しない真裏配管が理想ですが、窓などが干渉する場合は横から配管パイプを出すことになります。既存とは別の場所にするなら、新しい位置に補強板を打ったり、配管パイプを引き込む穴を開けたりといった作業も必要。

さらに室外機と接続したら、真空引きと呼ばれる作業に入ります。これは、エアコンの内部を真空にして水分を取り除くというもの。最後に試運転をして問題なければ完了です。所要時間はスムーズに行けば1.5時間ほどですが、室外機を戸建ての2階に設置するといったことがあると、さらに時間はかかりますね」

こうした取付作業をしてもらう際、家主側でやるべきことはあるのでしょうか?

「先ほどもお話ししたように、位置決めは立ち会うべきですね。収納やカーテンなど、自分の望んでいる部屋のレイアウトとの兼ね合いもその場で確認できます。想定より余分な作業が発生したけれど、家主がその場にいなかった結果、作業を継続して料金を請求されたというケースもあるので、注意しましょう」

そう言って戸井田さんは、「さらにもうひとつ、大切なことがあります」と続けます。

「それは、お茶くらい出そうよ、ってこと(笑)。作業する側もされる側も、お互いに気持ちよくありたいですから、飲み物をお渡してあげてください。もし、暑い時期の作業になる場合は、せめて扇風機を用意するといった気遣いもあれば、丁寧に取り付けようという気持ちも増すはず。なお、作業中ずっと立ち会っている必要はありません。気遣いとチェックを兼ねて、たまに顔を出すくらいがオススメです」

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エアコンの買い替え時期と気をつけるポイントについての監修:戸井田 園子(といだ そのこ)

大手プレハブメーカーでインテリアコーディネートを担当し、インテリア研究所を経て商品企画部へ。そこで性能・デザイン・価格などをトータルに比較し、商品の優劣を見極める技術を身につけた後、独立を果たす。現在はインテリア&家電コーディネーターとして活動中。総合情報サイト『All About』家電ガイド。

2023年9月21日 空気

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