十人十色の加齢を美しく。確かな結果を得たものだけ商品化する評価人。
機器の開発過程で何度も何度も官能評価を行い、確かな結果を得たものだけを商品化する。それが、パナソニックビューティの揺るぎない信念です。
官能評価は専属のスタッフが担当。この仕事に携わる大野木洋子は、エステティシャンの資格をもち、自らの顔を使って日々評価を行っています。
ユニークな立ち位置の仕事について聞きました。
エステの知識と技術を活かして商品を評価
ビューティ・パーソナルケア事業部内のビューティ商品部で、フェイスケアの技術開発という分野を担当しています。この部署に移動したのが2002年。本格的にやっていこうとなったときに、エステティシャンの技術をもつスタッフが必要だということになり、スクールに通って資格を取得しました。
技術開発者が作った試作品を試し、肌効果や使いやすさなどをフィードバック。改善品を試してフィードバック、を繰り返し、ある程度まできたらモニターさんを入れてエビデンスデータを取得するという仕事を主に担当しています。商品の使い方を開発したり、モデルさんを入れた撮影のサポートをすることもありますね。
モニター評価はやってきた仕事の“答え合わせ”
“すっぴんで働く”なんて肩書きをつけられましたが、毎日そうというわけではありません(笑)。ただ仕様決定まではかなりの回数自分の顔で確認するので、すっぴんにマスクで出社して朝イチに試したり、帰宅する前にメイクを落として試したり。メイクをしてしまうと試せなくなるので、工夫しています。
私ひとりの感覚ではわからないので、社内でも有志を募って試してもらうのですが、やはりメイクを落としていただく必要があり、大変。自分の仕事がある中で時間を割いてくれるメンバーには本当に感謝です。
そうやって効果実感だけでなく、肌にあたる角度や持ちやすさ、出力と効果の関係性、などあらゆる面で評価を行い、改善を繰り返します。この後、社外モニター評価に移るのですが、安全性の評価も行うため、たくさんのモニターさんを集める必要があります。
コードが大量についた試作品を手探りで試す時期を経て、企画担当者と技術開発者、自分が目指す形に仕上げた試組品。狙い通りの結果が出るだろうか…と、モニター評価は“答え合わせ”のような気分ですね。
その感覚は商品が世に出てからもあり、自分たちの目指した効果や結果が口コミで語られているのを読むと、ああよかった、と初めてホッとします。
使い続けたくなるフェイスケア機器にこだわり
効果実感はもちろんなのですが、私は使用感にもこだわって評価を行います。使い方が難しかったり心地よくなかったりすると、継続使用は難しいからです。
例えば、過去に携わったスチーマーは顔全体にスチームが均一に広がることにこだわりました。人の指のように温かく、首にも使えるかっさがあるといいなと思って温感かっさを提案したことも。私の指の幅と同じサイズで試作品を作っていただきました。
フェイスケア機器は、歯ブラシやドライヤーのように生活のラインにのるものではありません。今日はやろう、と意識して使ったり、自分へのご褒美のように取り入れたりするもの。だからこそ、使いやすさや付加価値の部分にこだわりたい。メイクのノリが良くなるからかっさを使おうかな、みたいなきっかけ作りも大事。使い続けることでより満足感が高まるのがフェイスケア機器です。
十人十色の加齢を美しく
以前、エステのスクールで「老化は平等、加齢は十人十色」と教わりました。仕事を通じて、本当にそうだなと日々噛み締めています。
長年多くの女性の素肌を見てきて、日頃からお手入れに気を使っている方の肌はみずみずしくハリがあり、あまり気にしていない方は20〜30代でもそれなりに肌悩みがあったり、老化が進んでいたりします。40〜50代になればその差はますます顕著です。
もちろん40代の肌を20代に若返らせることはできないけれど、日々お手入れを頑張ることでアドバンテージがうまれて、継続で違いが出てくるというわけです。
私たちのフェイスケア機器が、十人十色の加齢を美しくすることができたら、こんなにうれしいことはありません。
プロフィール
大野木洋子(おおのぎようこ)
シェーバーに携わったのちビューティ商品部に異動し、2004年にフェイシャルエステティシャン&デコルテベーシックの資格を取得。その後も随時スクールに通って勉強を続けている。スチーマー、かっさ、RF美顔器など全フェイスケア機器の評価を担当。
- インタビュー内容は2022年9月現在のものです
- 「Panasonic Beauty Laboratory」に掲載の情報は、当社の研究や開発の取組み内容です