気遣いあっても7割がトラブルに?共働き夫婦の家事分担のリアル

ライター:UP LIFE編集部
2019年9月26日
家事・くらし

「疲れているパートナーに、家事分担は頼みにくい」。
相手への気遣いが、やがてトラブルの芽に。

30~40代夫婦に、家事の実態をたずねた「ライフスタイル調査」。家事に関する悩みを深く掘り下げてたずねたところ、夫婦でお互い気遣いあいつつも、意識に差がある様子が見えてきました。

気遣われているのはわかるけど…でもホンネは「しんどい」

仕事や家事、育児に忙しく、毎日時間に追われている共働き夫婦。夫・妻ともに半数以上が「パートナーに気遣われている」と感じています。
その気遣いが裏目に出たのでしょうか、「相手が疲れていると家事の分担を頼みにくい」「お互い疲れていてトラブルになったことがある」ということも。

Q. 配偶者(パートナー)が疲れているときは、家事の分担を頼みにくいと思いますか?

共働き妻の66.6%、共働き夫の43.3%が、「パートナーが疲れているときは、家事の分担を頼みにくい」と回答。お互い相手を気遣いつつも、夫と妻で20ポイント以上の差が出ています。

Q. あなたご自身と配偶者(パートナー)が、日々の生活でお互いに疲れていて、トラブルになったことはありますか?

「トラブルになったことがある」と回答した共働き夫婦は、2017年調査では66.3%でしたが、2018年調査では 71.8%に。
疲れてイライラしている夫婦が増えつつあるようです。

では、夫も妻も、何にいちばん疲れているのでしょうか。

夫は仕事に、妻は仕事と家事、育児すべてに疲れているように見える

仕事、家事、育児。共働き夫婦に「相手は何に疲れているように見えるか」をたずねました。
妻から見て、夫の疲れの主な原因は「仕事」。一方で夫は、妻の疲れの原因は「仕事」「家事」「育児」すべてだと感じています。

また「妻ばかりに家事を負担してもらうのは、申し訳ない」と4割以上の夫は思っていますが、6割近くの妻は「家事を分担しても中途半端になる」と考えています。「家事をしたいが、仕事に追われてなかなかできない夫」と、「あきらめて自分で家事を背負い込む妻」の姿が透けて見えてきます。

Q. 配偶者(パートナー)はあなたから見ると、日々の生活の中で、仕事や家事、育児に疲れているように見えますか?

妻から見て夫は、
・「仕事で疲れて見える」78.6% 
・「家事で疲れて見える」23.6%
・「子育て・育児で疲れて見える」25.0%
 

一方、夫から見て妻は
・「仕事で疲れて見える」65.9% 
・「家事で疲れて見える」58.8% 
・「子育て・育児で疲れて見える」59.4%

 

働いているのは夫も妻も同じなのに、夫が仕事で忙しい分、妻の家事・育児の負担が増えているようです。

Q. 「家事」に対するあなたご自身の考え方や行動にどの程度あてはまりますか?

この質問の回答は、夫と妻でとくに大きく差が出ました。
 

共働き妻の66.6%が「夫が疲れているときは、家事の分担を頼みにくい」としつつも、
「家事を分担しても中途半端になると思う」56.7%と、夫を“戦力”と見ていない様子も。
さらに「夫が家事をしていると、手伝わなきゃと思って、気が休まらない」46.0%という声もありました。
 

一方で共働き夫は「妻ばかりに家事を負担してもらうのは、申し訳ないと思う」43.9%、「もっと妻の役に立ちたいと思う」39.8%と、健気な様子。
「妻の目が気になる」29.5%という声もありました。

2割の夫婦が「家事分担を見直すタイミングはない」と考えている

では、一度決まった家事分担は変わることはないのでしょうか。

Q. 「家事の分担・シェア」について、あなたご自身はどのようなタイミングで見直されていますか(見直すつもりですか)?

「家事の分担を見直すタイミング」をたずねたところ、最も多かったのは「子どもが生まれたとき」で37.5%。その他、家庭や仕事の状況が変化したときに見直すことが多いという結果が出ました。

とくに共働き妻だけでみると「就業形態が変わったとき」30.6%、「仕事と家事の両立が難しいと感じたとき」30.0%、「疲れたと思うことが多くなったとき」28.9%と、こまめな見直しを必要としているようです。

仕事、家事、育児。毎日充実しているけれど、疲れは隠し切れない…。

見直すタイミング共働き夫婦合計共働き妻共働き夫
子どもが生まれたとき37.5%43.4%33.4%
結婚したとき25.7%29.7%23.0%
見直すタイミングはない20.2%15.0%23.7%
就業形態が変わったとき (時短勤務・在宅勤務など)22.1%30.6%16.3%
仕事と家事の両立が難しいと感じたとき20.2%30.0%13.5%
疲れたと思うことが多くなったとき17.7%28.9%10.2%
産休・育休から職場復帰するとき17.6%25.7%12.2%
子供が保育園や幼稚園、小学校、中学校などに通いはじめたとき16.9%20.8%14.3%

しかし「見直すタイミングはない」と考えている人も約2割。「今の分担がベスト」ということかもしれませんが、家庭や仕事の状況は年々変化するもの。役割を固定化せずに柔軟に見直しをすることが、夫婦間のトラブル回避につながるかもしれません。

【30・40代夫婦のライフスタイル調査】

調査対象:関東(1都6県)・関西(2府4県)・愛知県・福岡県・宮城県・広島県に在住の30~49歳既婚男女計3,022人
調査期間:2018年9月21日(金)~26日(水)
調査手法:インターネット調査

2019年9月26日 家事・くらし

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