気をつけたい「高齢者の一人暮らし」!高齢者自身ができる対策と見守り支援を紹介
高齢者の一人暮らしの傾向や対策についての監修:小山 朝子(こやま あさこ)
ライター:UP LIFE編集部
2024年11月21日
防犯
日本では、高齢者(65歳以上)の一人暮らしが年々増加傾向にあります。この記事では一人暮らしの高齢者が気をつけるべきポイントや、高齢者自身ができる対策、見守り支援などについて介護の専門家が解説します。
高齢者の一人暮らしが増加傾向
近年、日本では少子高齢化や社会環境の変化などに伴って、一人暮らしの高齢者が増えています。ここでは、一人暮らしの高齢者の状況などについて、厚生労働省と内閣府が公表している資料をもとに解説します。
65歳以上の一人暮らしの人口が増加
厚生労働省が公表している「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、一人暮らしの高齢者の世帯数は、1986年は128万1千世帯(65歳以上の方がいる世帯の13.1%)であるのに対し、2023年では約855万3千世帯(65歳以上の方がいる世帯の31.7%)と増加しています。
また、総務省のデータ*によると、2040年には65歳以上の単独世帯の割合は約40%に達すると予測されています。
一人暮らし高齢者に関する意識調査結果
なぜ一人暮らしの高齢者が増加しているのでしょうか。2014年に内閣府が全国の65歳以上の一人暮らし男女を対象に実施した公表している「一人暮らし高齢者に関する意識調査結果<概要版>」によれば、高齢者自身が一人暮らしを選んでいることが推察されます。
例えば、幸福感や不安に関する意識調査の項目では、「とても不幸」を0点、「とても幸せ」を10点とした幸福度の質問に対し、平均値は6.59点となりました。最も多くの人が選んだのは5点で、28.3%を占め、続いて8点と10点がそれぞれ14.8%となっています。
また、人とのつきあいに関する質問では、今後誰かと一緒に暮らしたいかを尋ねたところ、「今のまま一人暮らしでよい」と回答した人が76.3%と最も多く、これにより多くの高齢者が一人で自立した生活を楽しんでいることが推察されます。
ただし、日常生活における不安について尋ねた質問では、「不安に感じることはない」と答えた方は19.8%存在しますが、最も多く挙げられた不安は「健康や病気のこと」で、58.9%となりました。次に多いのは、「寝たきりや身体が不自由になり介護が必要な状態になること」(42.6%)、その次が「自然災害(地震・洪水など)」(29.1%)で、「生活のための収入のこと」(18.2%)、「頼れる人がいなくなること」(13.6%)といった回答が続いています(複数回答)。
このように、健康や病気に対しての不安はあるものの、自立した一人暮らしの生活を楽しみたいという意向がうかがえるようです。
【高齢者の一人暮らし】気をつけたい4つのポイント
調査から、一人暮らしを楽しむ高齢者が増加傾向にあることは分かりましたが、実際に高齢者が一人暮らしをする場合に気をつけたいことがあります。以下、注意すべきポイントについて解説します。
ポイント1.コミュニケーション不足による孤独感
一人暮らしの場合、地域などのコミュニティのつながりが薄くなってしまうなど、コミュニケーションが不足して孤独感を感じる場合もあるようです。また近年では、コロナ禍や猛暑の影響などで、不要不急の外出を控えるなど、人との気軽な交流の機会が減っているケースもありそうです。
このようなコミュニケーション不足による孤立感は、生きがいを感じられず、生活意欲の低下を引き起こすことがあります。さらに地域コミュニティーとのつながりが少ないことから自然災害が発生した際に助け合えず、対処できない可能性もありますので、注意が必要です。
ポイント2.生活費や食生活の偏り
高齢者は主に年金とこれまでに蓄えた貯金などで生活費を考えるようになりますが、特に一人暮らしの高齢者は、1人分の年金で生活費を賄うことも多く、不安を感じることもあるようです。金銭面での不安を感じると、交際費や娯楽費を削減したり、食費や水道光熱費といった日常生活費を切り詰めたりすることもあります。そして、生活費を抑えようとするあまり、食費を抑え偏った食品ばかりを選んでしまうなど、食生活のバランスを崩して健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。
ポイント3.病気やけがの発見の遅れや認知症、孤独死の不安
高齢者になると自分の健康状態について不安を覚える方が多くなります。特に一人暮らしの高齢者の場合は、急に具合が悪くなっても身体が動かず、すぐに助けを求められないケースもあり、場合によっては病気やけがの発見が遅れることで、孤独死のリスクも考えられます。
また、周囲とのコミュニケーションが少ないと認知症の初期症状に気づきにくく、病状が進行してしまうケースもあります。認知症の症状が進むと金銭管理や服薬管理ができないことや、火の管理ができず、火事を起こすなどの可能性も高まりますので、対策を考えておくことが大切です。
ポイント4.犯罪などのトラブル
周囲に相談できる人や頼れる人がいない場合、情報源が限られることや長年の思い込みなどにより、オレオレ詐欺や給付金詐欺といった「特殊詐欺」に巻き込まれる危険性が高まると言えるでしょう。このようなリスクを抑えるためには、あらかじめできる限りの対策を講じておくことが重要です。
また、一人暮らしの高齢者は、空き巣や強盗といった犯罪に巻き込まれる危険性も考えて対策をしておくことが大切です。行動パターンが決まっている場合は、不在のタイミングを狙って空き巣に入られるケースもあるようですので注意しましょう。また、体力が低下している高齢者の家は、犯罪者にとって逃げやすいターゲットでもあるようです。在宅時でも犯行に及ぶ場合もあるので注意が必要です。
【対策1】行政による見守りサービス
では、一人暮らしの高齢者がこのようなリスクやトラブルから回避するためには、どのような対策を講じればよいのでしょうか。まず身近なところでは、行政による見守りサービスを利用するという方法があります。厚生労働省では、住まい、医療、介護、介護予防、生活支援を一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の実現を進めています。各自治体は、その考え方に基づき、地域の事情に合致したシステムを構築して、見守りサービスを実施しています。
例えば、孤立感や孤独死に対する不安がある場合には、地域の「地域包括支援センター」を利用するのもひとつの方法です。地域包括支援センターは、高齢者に対する総合相談や介護予防に必要な援助なども行っています。
各自治体では、ほかにも訪問による見守りやデジタルツールによる見守り、民間事業者と連携した見守りなど、様々な方法で一人暮らしの高齢者を支援しています。
【対策2】家電を活用した対策
行政による見守りサービスの他にも、自分でできる対策はとっておきたいものです。高齢者自身ができる身近な方法として、生活に密着した家電を活用した対策もあります。ここからは、家電を使った具体的な対策をご紹介します。
防犯対策に!ワイヤレスモニター付テレビドアホン
突然の訪問者への防犯対策には、パナソニックの「ワイヤレスモニター付テレビドアホン VL-SWZ700シリーズ」が役立ちます。
デジタル信号処理を採用し、高画質な動画で来訪者を確認。約7型ワイドタッチパネル液晶で画面が大きく、広角レンズにより左右約170度、上下約100度の広い範囲を映せ、見たいところをタッチすればズームも可能※1、別のところをタッチすれば移動して見られるので複数の来客も確認できます。
また、来客の映像を内蔵メモリーやSDカードに動画で録画ができるほか、通話中の操作で録画に加えて録音も行え、不審者対策に役立ちます。
ドアホンをスマートフォンと連携させて*、離れた場所からリアルタイムで親の家の来客に応対することも可能です。
*連携する際は同じWi-Fi環境下で設定が必要です
さらに、地震や台風などの自然災害に対し、お住まいの地域の気象警報や自然災害警戒情報、避難情報といった災害に関わる情報や、鉄道の遅延などのインフラ情報をドアホンのモニター親機にリアルタイム※2で通知・表示する「安心アラート※3」機能を搭載。「緊急安全確保情報」や「高齢者等避難情報」など一刻でも早く知りたい情報をモニター親機に表示します。
郵便番号、近くの河川、利用する鉄道を設定すると、これらに関する情報をモニター親機から通知音とお知らせランプ、ポップアップ表示で知らせます。通知される情報の緊急度によって通知音や、通知音量が変わるので、緊急度合を把握しやすいのも特長です。
おうちの中の様子を見守りできる、屋内カメラ
留守中の異変などの確認や、離れて暮らす家族に自分の様子を見守ってもらう*には、屋内カメラが役立ちます。
パナソニックの「屋内HDカメラ KX-HRC100」※4※5※6は、200万画素(フルHD※7)の高画質と広角レンズで、部屋の中を広範囲に確認できます。また、動作や音、温度を検知し、反応するとあらかじめ登録したスマートフォン※8に通知が届くので、室内の変化にすぐに気づけます。カメラに内蔵しているスピーカーとマイクで会話※9もできるので、話をしたい場合にも重宝します。
*離れてくらす家族のスマートフォンと連携する際は同じWi-Fi環境下で設定が必要です
「温度・湿度アラーム※10」機能搭載で、熱中症警戒※11や乾燥警戒※12をお知らせしてくれる電話機
高齢者は、暑さや乾燥に気づきにくいため、熱中症が重症化しやすく、また急な温度変化で体調を崩しやすいので注意が必要です。
このようなケースには、「 デジタルコードレス電話機 VE-GD78DL」が役立ちます。
電話機親機が設置されている部屋の温度・湿度をセンサーが検知し、熱中症警戒※11や乾燥警戒※12を音声※13や液晶ディスプレイによる表示、着信お知らせLED(赤色)で知らせてくれます。
また、熱中症警戒※11は、あらかじめ登録しておいた電話番号に自動的に電話をかけ通知※14してくれるので、離れて暮らす家族に見守ってもらう場合にも役立ちます。
呼出音が鳴る前に相手に警告メッセージを流すなどの「迷惑電話防止機能」や、相手を確認してから電話に出られるなどの「あんしん機能」も搭載され、特殊詐欺の被害対策としてもおすすめです。
離れて暮らす家族をさりげなく見守るあかりdeみまもりサービス※15※16
離れて暮らす家族が心配しないように、見守りサービスを利用するのもひとつの方法です。
パナソニックは、離れて暮らす家族が使うあかり(照明)のオン・オフ情報で家族の様子を確認できる「あかりdeみまもりサービス」を2024年6月より開始。
「あかりdeみまもりサービス」※17対応のパルック LEDシーリングライトを見守られる方の部屋のWi-Fi(R)に接続※17し、見守る方のスマートフォン※17から専用アプリ「あかリモ+(プラス)」で、離れて暮らしている家族のLEDシーリングライトの現在の点灯状態(点灯・消灯)と過去1週間の操作履歴(点灯・常夜灯・消灯)を確認することができます。
通知は、「24時間操作がないときに通知」「設定時間内に操作がないときに通知」「設定時間内に、操作があった場合に通知」の3つのタイミングからプッシュ通知を設定でき、見守られる方の状況に応じて変更も可能です。設置は、部屋に引っ掛けシーリングがあれば、特別な工事は必要なく、シーリングライトを取り替えるだけです。アプリの説明に従って初期設定を進めると、Wi-Fi設定、照明器具の登録、あかりdeみまもりサービスの設定が完了します。
毎日使うあかりだからこそ、見守られている側も“見られている”ストレスが少なく、いつも通りに過ごせます。さりげなく見守れるサービスです。
<製品購入・サービス申し込みについて>
「あかりdeみまもりサービス」対応のパルック LEDシーリングライトはパナソニックのお店(街のでんきやさん)または公式ショッピングサイト「Panasonic Store Plus(パナソニック ストア プラス)」で購入できます。
サービスはいずれの場合も公式ショッピングサイト「Panasonic Store Plus(パナソニック ストア プラス)」での申し込みになります。
まとめ
高齢者の一人暮らしでは、犯罪トラブルに巻き込まれないように注意を払うことが大切です。いざというとき、近所に頼れる人がいると安心です。あいさつなど日常的なコミュニケーションを心がけるとよいでしょう。また、お住まいの地域の見守りサービスを調べるなど、高齢者自身ができる対策をしておくことも大切です。様々な見守りサービスがあるので、自分にあったものを選び、できる限り安心して暮らせるように生活環境を整えていきましょう。
この記事で紹介した商品
高齢者の一人暮らしの傾向や対策についての監修
小山 朝子(こやま あさこ)
介護ジャーナリスト、介護福祉士。
20代から約10年にわたり祖母を在宅で介護。執筆、講演、各種メディアでコメントを行い介護ジャーナリストの草分け的存在に。高齢者の見守りに役立つ家電への関心が高く、自らも活用中。著書に「ひとり暮らしでも大丈夫!自分で自分の介護をする本」(河出書房新社)などがある。
- 着信時の映像を、あらかじめズームに設定することもできます。
- インターネット環境により遅延が発生する場合があります。
- ご利用には、インターネット接続が必要です。インターネットの接続に際しては、プロバイダーや回線事業者との契約・使用料が別途必要です。
- 本システムは侵入や盗難などを防止することを目的とした製品ではありません。これによる事件・事故および損害の発生などについて、当社は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
- 本システムのカメラは育児や介護、医療等の専用監視用ではありません。これらを目的とした製品利用の結果生じた事件・事故および損害などについて、当社は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
- 本システムは無線通信を利用した商品であるため、混信や干渉により意図通りに機能を使用できないことがあります。これによる事件・事故および損害の発生などについて、当社は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
- フルHD/HD映像に設定すると、宅外接続の際、データ量が多くなるので、パケット通信料が高くなります。ご契約のインターネット回線がxDSLなどでインターネット上り回線速度が低いような場合は、宅外接続で画像などが正常に表示できない場合があります。スマートフォン1台あたりインターネット上り帯域3Mbps以上の通信環境が必要です。
- Android™ 8.0 以降を搭載し、Google Play に対応したスマートフォン/タブレット、または iOS 13.0 以降を搭載したiPhone( iPhone 5s 以降)、iPad( iPad Air 以降)に対応しています。ご利用には専用アプリケーション「ホームネットワークW」のインストールが必要です。OSのバージョンアップに伴い「ホームネットワークW」アプリケーションが対応できるバージョンや端末も変更になることがあります。機器の接続にはグローバルIPアドレス[IPv4]「IPv6を用いたIPv4」が付与されるインターネット接続環境と、UPnP機能、「2.4 GHz」の周波数帯域に対応した無線ルーターが必要です。
- 送受切り替えが自動に行われる半二重通話です。双方向通話が可能ですが、同時に話すと音が途切れます。
- 設定が必要です。本機の温度・湿度表示と温度・湿度アラームの機能は、医療用、介護用、育児用、業務用などを目的としたものではありません。また、本機は熱中症発症、乾燥を防止できる製品ではありません。設置場所や使用環境によっては温度、湿度を正常に検知できないことがあります。日常生活でのめやすとしてご使用ください。本機能を使用することによる損害の発生などについて、当社の故意、過失により生じた場合を除き、当社は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
- 日本生気象学会より公表されている、『「日常生活における熱中症予防指針」Ver.3.1』では、「危険」、「厳重警戒」、「警戒」、「注意」の4段階の温度基準域に区分されています。 本機(親機)の熱中症警戒は『日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針」Ver.3.1』の「危険」と「厳重警戒」のときにお知らせします。
- 湿度が40%未満になったときにお知らせします。
- 「温度・湿度アラーム」の音声設定が必要です。
- 登録できる電話番号は1件です。また電話回線などを利用するため、通信環境や使用状況、ネットワーク障害などにより、適切に通知できないことがあります。本機能を使用することによる損害の発生などについて、当社の故意、過失により生じた場合を除き、当社は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。通知先が着信に応答した時点で転送元(本機側)に電話料金が発生します。
- あかりdeみまもりサービスは緊急事態を通知するものではありません。また、見守られる方の身体・ 生命の安全を保証するものでもありません。
- 見守られる方の同意を取得してからご使用ください。
- 見守られる方が見守られることに同意できなくなっ た際には、機器の初期化で見守りを中止すること ができます。
- サービスのご利用にあたり、サービスが正常に機能 しなかったことによりお客様が損害を被った場合、 当社は一切責任を負いません。
- シーリングライトの交換や修理後、再度インターネット接続が必要な場合に発生する費用はお客様負担になります。
- 照明器具の壁スイッチはONの状態でお使いください。照明器具の壁スイッチがOFFにされていると、照明器具に電源が供給されず、壁スイッチがOFFになっている間は照明器具とアプリの通信ができません。
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- あかりdeみまもりサービスを使用するには「あかリモ+(プラス)」アプリが必要です。アプリの説明に従って初期設定を進めると、Wi-Fi設定、照明器具の登録、あかりdeみまもりサービスの設定が完了します。
- あかりdeみまもりサービスの契約とアプリログインにはCLUB Panasonicへの会員登録が必要です。
- シーリングライトがインターネットに接続されている必要があります。
- 照明器具をインターネットに接続するために、無線LANルーターを使用します。無線LANルーターが2.4GHz帯の通信規格であることをご確認ください。(通信規格:IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11n)
上記以外は使用できません。- 無線LANルーターのLAN設定で固定IPをご使用の場合は、設定をDHCP(IPアドレス自動割り当て)に変更してください。
- Wi-Fiのセキュリティ対策のため、必ず暗号化方式WPA™、WPA2™、WPA3™のいずれかの設定ができる無線LANルーターをご使用ください。暗号化方式は、WPA2(AES)、WPA3をおすすめします。
- 「あかリモ+」アプリの設定時は同じWi-Fiネットワーク内での設定が必要になります。
- Wi-Fi CERTIFIED™”ロゴは、“Wi-Fi Alliance®”の認証マークです。“Wi-Fi®”は“Wi-Fi Alliance®”の登録商標です。
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- App Store は、Apple Inc. のサービスマークです。
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2024年11月21日 防犯
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