放熱スペースやドアの開閉…家電買い替え・引越し時の意外な落とし穴

ライター:UP LIFE編集部
2024年5月21日
家事・くらし

家電を買い替えや引越しのとき、まずチェックしておきたいのが「設置スペース」の確保。安全に長く使うためにも放熱スペースやドアの開閉など、本体のサイズだけではない設置スペースが必要になる場合があります。買い替えや引越し前に家電の設置ポイントを確認しておきましょう。

※あけるべきスペース(本体の大きさ+離隔距離)は、家電製品の種類、機種によって異なります。購入前にカタログや取扱説明書で必ずご確認ください。

電子レンジは本体サイズ以外に「放熱スペース」も必ず確保!

放熱スペースの説明図

電子レンジはつい空いているすきまスペースに置きがちですが、サイズがピッタリのスペースにそのまま置くのは控えましょう。電子レンジは加熱調理をするので、稼働中の本体が熱を持ちます。そのため、設置する時は熱を逃がすための「放熱スペース」を必ず確保する必要があります。

機種により背面、左右の確保すべきスペースが異なる場合も

意外かもしれませんが、最新の製品は背面が壁に近くても大丈夫な機種もあります。一方で、本体の上方、そして、大型モデルでは両側面も十分にあける必要があります。また、設置場所が水平かどうか、どのくらいの重さに耐えられるか(耐荷重)も取扱説明書で確認しましょう。

冷蔵庫も放熱スペースの確保が大切!

放熱スペースの説明図

冷蔵庫も電子レンジと同様に、放熱スペースを確保する必要があるのをご存じでしょうか?一般的な冷蔵庫の放熱スペースは、冷蔵庫上面(C)及び、冷蔵庫の側面(A&B)です。放熱スペースとあわせて、コンセントの有無や、地震などによる冷蔵庫の転倒防止ベルトが取り付けられるかも見ておくとよいでしょう。

実は容量の小さな冷蔵庫ほど放熱スペースが必要になる

実は冷蔵庫の容量と放熱スペースは比例していません。冷蔵庫の容量が小さくなるほど、放熱スペースを広めに確保する必要があります。こちらも取扱説明書で確認しておきましょう。

洗濯機は蛇口と搬入ルートのチェックを忘れずに

ドラム式洗濯機は、タテ型洗濯機と違ってドアを横にオープンするので、ドアを全開できるかどうか、壁と洗濯機の距離をチェックしましょう。その他のポイントはタテ型洗濯機とも共通です。

壁と洗濯機の距離の説明図

【洗濯機共通 設置スペースのチェックポイント】

  • 蛇口が隠れないかどうか
    ⇒「設置面から給水栓(蛇口)までの高さ」を計る
  • 搬入できるかどうか
    ⇒洗濯機自体のサイズ以外にも、「防水フロアの形状・サイズ」と「搬入ルート」を確認する

また、消防法が定めた基準によって壁面から離すべき距離も決まっています。距離は、ドラム式洗濯乾燥機と、乾燥機能を備えたタテ型洗濯乾燥機でそれぞれ異なります。カタログまたは取扱説明書でご確認ください。

食器洗い乾燥機は「ドアがスライドできるスペース」を忘れずに

ドアの高さ,本体の高さ,スライドしたドアも含めた高さ

食器洗い乾燥機を設置する際は、「ドアを開けた時のサイズ」を考慮しましょう。特に、上下に開くファミリータイプの場合、本体の高さだけではなく、上にスライドさせたドア部分の高さもチェックしておきましょう。

設置する場所の水平やコンロからの距離にも注意

食器洗い乾燥機が段差でグラつくイメージ図

食器洗い乾燥機の脚が水平に設置できているかも大事なポイントです。段差があるような不安定な場所に設置してしまうと、食器の汚れ落ちが不十分になったり、水漏れや故障の原因になります。本体の平行が保たれていれば、横幅や奥行きが少々シンクからはみ出しても大丈夫です。

食器洗い乾燥機がコンロから15センチ以上離れているイメージ図

また、食器洗い乾燥機は乾燥時に蒸気を出すので結露することもあります。本体と壁の間は必ずあけるようにしましょう。熱による変形を防ぐため、ガスコンロなどの熱源からも離して設置してください。

まとめ

電子レンジは背面を壁に近づけても大丈夫な機種があったり、冷蔵庫は容量が小さいものほど放熱スペースを広めに確保しないといけなかったりと、思いがけないポイントがあったのではないでしょうか?新しく家電を買い替える、あるいは、引越しをする際には、ポイントをしっかり確認して、正しく設置しましょう。

2024年5月21日 家事・くらし

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