美容医療やエステに学び、リフトケア※1を効率よく、効果的に


プロの手技による施術を受ける時間や余裕がない人にも、セルフケアで目に見える効果を。パナソニックビューティでは美容機器の効果を最大限に発揮させるためにテクノロジーの研鑽と共に、美容医療やエステなどの理論を常に研究しています。EMSの研究を手がける吉田莉子がエステの手技に学んで開発した、新しいリフトアップ*アプローチについて語ります。
*EMSによる筋肉トレーニングの効果
自分の手で作ったもので人の美しさをサポートしたい
大学では細胞に物理刺激を与えた際の形態変化の研究をしていました。それを活かして美容に関わる仕事をしたいと考えたのは、学生時代、アパレルブランドでのアルバイト経験から。ファッションや美容で美しくありたいと願うことへの探究心が強くなりました。当時は店頭の商品でコーディネートを組むことで美に寄り添っていましたが、新鮮なコーディネートで喜ぶお客様の顔を見ているうちに、自分の手で作ったもので人を美しくすることに興味が湧き、美容機器の技術開発職を希望して入社しました。

美容機器は生活必需品ではないけれど、あればQOLが上がるものだと考えます。使い勝手が良く効果の高い美容機器を開発することで、社会貢献ができればと考えています。
人気のEMS美顔器にエステの理論を取り入れる
パナソニックビューティには、たくさんの方にご愛用いただいている温感&EMS搭載の美顔器があります。EMS美顔器は、電気刺激で顔の表情筋にアプローチすることにより、手でのセルフケアでは実現が難しい表情筋トレーニング※2が叶う点が魅力です。このEMSの機能をさらに高めることで、肌の引き締まり感やハリ感が気になる方をよりサポートをできるのではと考え、エステの理論を取り入れることにしました。
エステの手技では、多くの場合、まず温かい手で肌をなでるように優しくタッピングしてこわばりをアプローチします。その後、表情筋をトレーニング※2するようなしっかりとした手技で刺激を与えます。この工程によって肌のめぐりが良くなり、代謝が促進され肌にうるおいとハリ、ツヤが生まれます。
ボディメイクのメソッドと同じ原理です。筋トレの前にストレッチを行って体の硬く縮まった部分をしっかりほぐすことで、筋肉が効率良く使えるようになり、トレーニングの効果を得られやすくなることは知られています。

この考え方を参考にして、筋肉を強く収縮・弛緩させ鍛える※2前に、やさしく筋肉をアプローチするような刺激を与えるEMSを開発しました。
エステの手技に近づけるための工夫とは?
機器を肌にあてると、まずはタッピングのような収縮が持続する一定的なリズムのEMSで筋肉にアプローチします。その後、より深い表情筋を鍛える※2のに適した2つの波形を組み合わせたEMSでしっかり表情筋にアプローチします。エステティシャンの手と指を模したかっさ形状とじんわりとした温かさで、温かいエステティシャンの手の再現を追求しました。
さらに、肌に電気刺激を出力する電極の数も増やしました。これにより、よりEMSを表情筋に届けられるようになり、短時間で効果を得られるケアを実現することができました。EMS特有のピリピリ、チクチクとした刺激を感じにくい周波数に調整しており、痛みを感じにくいのも特徴です。
今回開発した筋肉をタッピングするような刺激のEMSは、研究中に試しに目もとに機器を当てている間は目が開きづらくなり、穏やかでもしっかり作用していることを感じます。
モニター調査でも「鍛えるほうのEMSの広がりや深さ、リフトアップ*感がすごい」、「ほぐしと鍛え※2の2種のEMSで心地よくしっかりお手入れができる」などのうれしい反響があり、表情筋への効果の手ごたえを感じています。顔にも体にも、1台で気になる色々な部位にお使いいただける新しいEMS美顔器が、リフトケア※1のサポートになればうれしく思っています。
*EMSによる筋肉トレーニングの効果

EMSを進化させるヒントになったもの
今回の技術開発にあたっては、エステティシャンの指導や育成を行う企業に協力を仰ぎ、エステの手技について詳しくお話を伺いました。それにより、表情筋をアプローチしてからトレーニング※2するという新たな2ステップを開発することができました。

これからも、美容・健康にとどまることなく日常のさまざまなものやことにヒントを得て、お客様ニーズにより深く応える美容機器を手がけていきたいです。
プロフィール
吉田莉子(よしだりこ)
1997年、大阪府生まれ。大学ではメラノーマ(皮膚がんの一種)の研究をしていた。アパレルブランド販売員のアルバイトを経験したことで、人の見た目を美しくすることに興味を抱き、美容機器の開発を志す。卒業後はパナソニックに入社。フェイスケアとボディケアの技術開発を担当している。

- インタビュー内容は2025年1月現在のものです
- 「Panasonic Beauty Laboratory」に掲載の情報は、当社の研究や開発の取組み内容です
※1 引き上げるように機器を動かすこと
※2 電気刺激を筋肉に伝え、筋肉を収縮させること