住宅購入経験者に聞く!マイホームで「こうしておけばよかった…」と思うこと

マイホームについての監修: 井上 恵子
ライター:UP LIFE編集部
2023年9月21日
空気

マイホームを夢見る人ならきっと、理想の家を思い描いて家を建てるでしょう。しかし、実際に住んでみたら実は不具合があった……というケースは、決して少なくないようです。そこで住宅購入経験者のアンケートと共に、専門家による住まいづくりのアドバイスをご紹介します。 

アンケートで判明! 住んでから気になり始めたのはどんなこと?

アンケートで判明! 住んでから気になり始めたのはどんなこと?

今回のアンケートは、日本に居住する20代~60代の男女で、実際に家を建てた方が対象。「家造りを検討していた当時、居住空間において重視していたポイント」と「入居後、もっと重視しておけばよかったと思うポイント」を聞いてみました。
どちらも上位は「間取り」と「収納力」。また、検討時と入居後を比べると「省エネ」の順位がかなり上昇しています。さらに、「風通し」や「空調・換気計画」も、入居後の順位が検討時よりもアップする結果に。
これを受けて、「目に見えない部分でも、こだわるべきポイントがあります」とコメントを寄せるのは、一級建築士でインテリアプランナーの井上恵子さん。

「間取りはもちろん、採光や通風を考慮した建物の位置も決めないと、家づくりは始まりません。でも、省エネ性や耐震性といった家の基本性能も、暮らしていく上でとても大切。建てた後の簡単なリフォームでは対応しきれない部分でもあるので、検討時から重要視していただければと思います」

そう語る井上さんにも、これまでに後悔する声を耳にした経験があるか聞いてみました。

「もちろんあります。家は3度建てないと、満足するものができないと言われるくらいですから(笑)。収納が足りないというお悩みはよくありますし、中には“子供が小さいうちは汚すので、もっと大きくなってから建てればよかった”といった声も聞かれますね。間取りに関するケースでは、“南向きに大きな窓をつくったら夏、暑い”とか、“広いリビングにしたくてその分、階段を狭くしたら、危ない階段になってしまった”なんて話も。このように、毎日行く部屋や使う箇所は特に不満が出やすいので、後悔しないためにも十分検討しましょう」

「家造りを検討していた当時、居住空間において重視していたポイント」「入居後、もっと重視しておけばよかったと思うポイント」のランキング

※総合情報サイト「All About」を運営する株式会社オールアバウトが、20代~60代の男女325名に対し実施。

意外と盲点! 間取りの検討時には、家具や家電の配置も考慮しよう

「間取りを考えるときは、家具や家電の配置も決めた方がいいですよ」と井上さん。

「たとえば、“以前に使っていた家具が入らなかった”なんてこともあります。どうしても使いたいものがあるなら、その置き場は事前に確保しておきましょう。また、室内のコンセントは部屋の対角線上に設けることが多いのですが、事前に家具や家電の配置が決まっていればそれに合わせて適切な位置に設置でき、満足度も高まるでしょう」

このほか、年月を経て変わっていくライフスタイルも考慮すべきことだそうです。

「ライフスタイルは10年周期で変化していきます。たとえば子供たちの成長に合わせ、将来的に子供部屋をふたつに仕切ると考えているなら、エアコン用のコンセントも2箇所に設置しておくのがベター。それに伴って、室外機の置き場を考慮する必要がありますね。エアコンを増設しない場合にも言えますが、せっかく素敵な外観にしたのに、玄関の横しか置き場がなかった、なんて後悔するのは残念なこと。室内機はもちろん、室外機の設置場所も検討時から考えるようにしたいですね」

意外と盲点! 間取りの検討時には、家具や家電の配置も考慮しよう

エアコンに関する不満で多いのは、室内機と室外機の位置

井上さんのお話にもあるように、エアコンの位置は最初のうちから決めておきたいもの。室外機と室内機を繋ぐ配管の長さや、設置場所の高低差には限度があるので、欲しい機種があるならそれらも考慮する必要があります。
ちなみに、先のアンケート結果でも、エアコンに対する不満で上位に登場したのが室内機や室外機の位置。
具体的には、室内機なら「室内機の位置が高すぎて掃除がしにくい」「寝室にあるエアコンの風が、寝ているとき顔に当たる」、室外機なら「駐車場に設置したけれど移動したい」「修理交換がしやすい位置に置きたい」といったコメントが寄せられています。

「稀にあるL字型など、エアコンの風が行き渡りにくい形状の部屋もあるもの。利きの悪さを解消するには、サーキュレーターなどを使って循環させなくてはなりません。ただ、最近は気流制御を賢く行うエアコンも増えています。暖房時は足元に風を送るように設定できるものや、気流が遠くまで届くものなどもあるので、こうしたモデルを選ぶのもよいでしょう」

なるほど、かいつまんで聞いただけでも、長く快適に暮らす家を建てるには、決めておくべきことがいっぱい!
井上さんが先ほど語っていた「家は3度建てないと、満足するものができない」という言葉に、つい大きく頷いてしまいます。

「確かにいろいろと考えることが多くて大変ですが、せっかく建てるのなら、少しでも理想に近付けたいもの。わからないことは施工会社や設計者にどんどん相談しながら、じっくりと検討してくださいね」

エアコンに関する不満で多いのは、室内機と室外機の位置

最新エアコンならどんな部屋でも快適に!

井上さんの解説にもあるように、家のエアコンの位置は重要ですが、より快適な部屋にするならエアコン自体の機能も大切です。

パナソニックの最新エアコン『エオリア』には、全4枚のフラップで気流を制御する“マルチ・ビッグフラップ”と、左右独立して動く“マルチ・ルーバー”を搭載。これにより、最大12m※1のロング気流と180°※2のワイド気流を実現しています。

最新エアコンならどんな部屋でも快適に!

ロングワイド気流のおかげで、広々としたリビングでも遠くまで風を送ることが可能。ワイド気流で室内機の真横にも風が届くので、短辺側に設置できない部屋にも対応します。これなら、たとえばL字型のような部屋でも、どこにいても快適に過ごせますね。

 

※1 当社測定基準による。CS-X400D2、当社試験室、リモコン設定27℃、ロング設定、左右風向正面、冷房運転時、ピーク風速0.2m/s以上となる距離。
※2 ロング設定時における、最大送風可能範囲。

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マイホームについての監修

井上 恵子(いのうえ けいこ)

井上 恵子(いのうえ けいこ)

一級建築士、インテリアプランナー。住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所を主宰。マンション設計に携わった経験が豊富で、性能評価申請に関わったマンションは20棟以上。設計事務所設立後は子育ての経験を生かし、保育園の設計なども行っている。安心・安全な住まいを見極め、女性視点でのサポートが得意。戸建て・マンション購入セミナー講師、新聞へのコラム連載などでも活躍中。

2023年9月21日 空気

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