髪のうねり対策!原因と改善法をプロが徹底解説
監修:美香(ビューティプロデューサー・毛髪診断士指導講師)
ライター:UP LIFE編集部
2023年8月22日
美容
「雨の日は髪の毛がうねってまとまらない」「以前より髪がうねるようになった」など、髪のうねりが気になる方は多いのではないでしょうか。髪のうねりを改善するにはまず原因を知ることが大切です。この記事では、髪がうねる原因と対策、自宅で簡単にケアできる改善法をご紹介します。
髪が「うねる」って?髪がうねる4つの原因
「髪がうねる」状態とは、毛根を包んでいる毛穴の形がゆがみ、髪がまっすぐに生えていなかったり、髪の形状がゆがんでいたりする状態のことをいいます。
日本人の多くは何らかのくせ毛だと言われており、遺伝的髪質によって髪がうねる場合もありますが、後天的な原因もあります。ここからは、髪がうねる後天的な原因を4つ解説します。
【原因1】頭皮のたるみや毛穴のゆがみ
加齢や自律神経の乱れなどによって、頭部に血流が行き届かなくなると、酸素や栄養の吸収に影響を与え、頭皮のハリや弾力の低下につながります。そうなると、たるみが生じ毛包や毛穴の形がゆがみやすくなり、生えてくる髪もうねりやすくなります。また、ホルモンバランスの乱れや栄養不足なども、頭皮環境に影響を与えると考えられています。
髪を強く引っ張るような髪型を続けたり、白髪を抜いたりすることも、毛穴がゆがんで髪にうねりが出てしまう場合があるので注意が必要です。
【原因2】頭皮の汚れや毛穴の詰まり
頭皮の汚れが十分に落としきれていなかったり、毛穴が詰まっていたりすることで、頭皮が清潔に保たれていないことも、頭皮環境に影響を与えると考えられています。
頭皮の毛穴は、ホコリや花粉・皮脂・古い角質・シャンプーやトリートメントの洗い残しなど、さまざまな汚れが詰まりやすく、ゆがんだ毛穴に汚れが詰まると、さらなるゆがみにつながることもあるため、注意が必要です。
【原因3】髪の乾燥ダメージ
紫外線・パーマなどの薬剤・ブラッシングやタオルドライ時の摩擦・ドライヤーやヘアアイロンの熱などさまざまな外的刺激にさらされると、髪表面のキューティクルが剥がれてしまいます。キューティクルが剥がれると髪内部の栄養や脂質も外に出やすくなり、内部の水分調整もうまくいかず、空気中の水分を抱え込み、膨張して髪の内部構造に変化が起き、うねりやすくなります。
【原因4】髪内部の水分バランスの乱れ
加齢やホルモンバランスの変化などにより、髪の内部の水分バランスが崩れることも髪のうねりの要因と考えられています。髪の内部は、水分を吸収しやすい親水性のコルテックス(タンパク質)と水分を吸収しにくい疎水性のコルテックスで8〜9割構成されていますが、これらのバランスが崩れ、片方に偏ることで水分バランスも崩れて、うねりが生じてしまいます。
髪のうねりを改善する4つの対策
髪がうねる原因はさまざまですが、うねりを改善する方法はあるのでしょうか。ここからは、自宅でケアできる、4つの対策をご紹介します。
【改善策1】頭皮環境を整える
前述したように、髪のうねりは頭皮の毛穴のたるみや汚れが原因でも起こりやすいため、頭皮環境を清潔に保ち、血行をよくすることが大切です。定期的な頭皮クレンジングや頭皮マッサージを習慣にするといいでしょう。
【頭皮クレンジング】
頭皮クレンジングは普通のシャンプーでは落としきれない毛穴の皮脂や汚れを除去するのに役立ちます。頭皮クレンジングには、オイルや炭酸などがありますので、自分の頭皮環境にあったものを選びましょう。週1回くらいがおすすめです。
【頭皮マッサージ】
頭皮マッサージをすることで血流が促進され、髪に栄養が届きやすくなります。また、頭皮を刺激することでハリや弾力が生まれ、毛穴を正常な状態に整えることにもつながります。ただし、マッサージを行う際には、指の腹を使い、爪を立てて頭皮を傷つけないようにしましょう。シャンプーの時に1〜2分ほどゆっくりとこすらないように行うか、専用のエッセンスなどを使って毎日少しでも続けて行うのがおすすめです。
【改善策2】髪のうねりをケアするシャンプーを選ぶ
シャンプーは、洗浄力の強いものではなく、肌と同じ弱酸性のアミノ酸シャンプーを選びましょう。アミノ酸シャンプーは、必要以上に皮脂や水分を取り除かないため、頭皮にやさしく、髪の乾燥を防いでくれます。
【改善策3】髪のダメージを防ぐ
さまざまな刺激から髪を守ることも大切です。キューティクルを損傷しないように気をつけましょう。例えば、摩擦を防ぐためにブラッシングはやさしく行い、タオルドライ時には擦らず、ドライヤーは正しい方法で使用するようにしましょう。また、カラーやパーマは間隔をあけるようにする、紫外線対策をしっかり行うなど、髪をダメージから守りましょう。
【改善策4】規則正しい生活習慣や、栄養バランスを心がける
髪を健やかに保つためには生活習慣や栄養バランスも大切です。髪を作る栄要素であるタンパク質をしっかり摂り、ビタミンやミネラルなどもバランス良く補いましょう。バランスのよい食事は、髪にしっかりと栄養を届けることにつながります。
また、頭皮の状態を整えるためには、十分な睡眠時間を確保し、新陳代謝がスムーズに行われるようにしましょう。ホルモンバランスや自律神経の乱れを起こさないようにストレスを溜めないことも重要です。
なんとかしたい!髪のうねりの改善法
今ある髪のうねりをすぐに改善することはできるのでしょうか。うねりを抑えてまとまりのある髪にするために、毎日のヘアケアに取り入れたい、家電を使った改善方法を2つご紹介します。
ドライヤーを使う場合
ドライヤーで髪のうねりを抑えるときは、根元までしっかり濡らしましょう。根元からうねりのある箇所へ霧吹きなどを使い、水でぬらしたらテンションをかけてその箇所に温風を当て乾く寸前に冷風を当てます。こうすることでキューティクルが引き締められ、ツヤとまとまりのある髪に仕上がります。
洗髪後にドライヤーで乾かす際も同様の手順で行うことで髪がまとまりやすくなります。この時、根元もしっかりと乾かすことが重要です。
ヘアアイロンを使う場合
ヘアアイロンの温度は高くなりすぎないように、170℃に設定し、まず髪の毛をコーミングして表面を揃えましょう。なるべく摩擦を起こさせないよう、プレート幅よりやや狭めに髪を取り下に向けてすべらせます。最後に軽く表面の髪をかけます。
ドライヤーやヘアアイロン後は、ヘアクリームやワックスなどを使ってスタイリングを仕上げると、まとまり感がキープしやすくなります。
まとめ
髪のうねりは、加齢や毛穴詰まりなどによる毛穴のゆがみ、外的刺激によるダメージ、髪内部のタンパク質の偏りなどさまざまな原因で起こります。それらの原因を考えて適切なケアをすることが大切です。この記事で紹介した対策を参考に、改善法を試してみてください。また、今あるうねりを自宅でケアする方法として、ドライヤーやヘアアイロンを使ってお手入れすることもひとつの方法です。毎日の自宅ケアで、うねりを抑えたまとまりのある美髪を目指してみてはいかがでしょうか。
監修
美香(ビューティプロデューサー・毛髪診断士指導講師)
文化服装学院卒業後、約10年間複数のアパレルメーカーでファッションデザイナーとして活躍。2002年、ヘアサロン『AMATA』をオープン。サロン運営をはじめ、サロンマネージメント・プロデューサー・プレスなど、1人で何役もこなす。公益社団法人日本毛髪科学協会認定の最高位認定資格である『毛髪診断士指導講師』を取得。
常にお客様の立場に立ち、その時代のニーズに合った新しい提案を続けている。
著書に、薄毛、ハリ・コシ・ツヤ、白髪、うねりにアプローチする美髪レシピが満載の書籍『毛髪診断士・美香が作る 美髪ごはん44』(小学館)がある。
2023年8月22日 美容
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