子どもを誤飲から守る!誤飲予防と対処法

監修:坂本 昌彦
ライター:UP LIFE編集部
2021年6月25日 子育て

子どもが家庭にいる時間が増え、キッチンで火傷をする、包丁で手を切るなど、家の中の事故の危険が考えられます。今回はその中でも一番多いと言われる子どもの誤飲について、対処法と対策を小児科医の坂本昌彦先生に解説いただきます。

子どもの家の事故で最も多いのは「誤飲」、その原因は?

イメージ:子どもが誤飲・誤えんする様子

靴を脱いで床や畳で生活し、子どもの手の届くところに物が置かれることが多い日本は、アメリカと比べて誤飲事故が約3~4倍と言われています。例えば祖父母が血圧を下げる薬をカバンの中に入れっぱなしにして、子どもが誤飲してしまう事故も発生しています。

子どもは好奇心旺盛で、家の中であちこち走り回ってしまいます。そのため「子どもから絶対に目を離さない」ことは正直言って不可能です。誤飲対策で重要なのは、目を離してもすぐには事故に繋がりにくい仕組みづくりです。置き場を工夫したり、誤飲の危険があるおもちゃを避けたりして、誤飲事故が起こりにくい環境を作り、誤飲を未然に防いでいきましょう。

子どもの誤飲が多いもの

誤飲時の対応方法一覧

紙タバコより危ない加熱式タバコは子どもが小さいうちは控える

保護者の中には紙タバコより加熱式タバコの方が子どもに安全、と考える方も多いですが、加熱式タバコはニコチンの濃度が高いため、誤飲の危険度は加熱式タバコの方が高いのです。小さい子どもがいる家庭では、加熱式タバコを吸うのは控えましょう。

医療品・薬は飲む姿を子どもに見せないようにする

大人が服用できる薬の中でも、高血圧の薬や抗うつ薬などは子どもにとって特に危険です。保護者や祖父母が薬を飲む姿を見ると、子どもが真似してしまう事例も多くあります。薬を飲む姿は子どもに見せないように心がけましょう。

ボタン電池を誤飲したらすぐに総合病院を受診する

ボタン電池を飲み込んでしまうと、子どもの食道や胃に穴をあける原因となる場合があります。誤飲した場合は全身麻酔での内視鏡検査など必要になる場合もあるので、すぐ総合病院を受診してください。

磁石が使われているおもちゃを未就学児のうちは与えない

磁石は複数飲み込むと体内で引き付け合い、胃や腸の粘膜を挟むことで損傷し、穴を開けてしまうことがあります。特に小さくても非常に磁力の強いネオジウム磁石は、最近子ども向けのおもちゃで使われているケースもあるのですが、事故の報告も複数報告されており危険です。未就学児のいる家庭では与えないようにしましょう。

子どもが誤飲してしまったときの対処法

誤飲受診時伝えてください

飲み込んだか分からない場合も吐かせず病院へ

子どもの誤飲は、保護者が目撃していないケースが半数近く。また子どもの誤飲の半数以上は無症状です。「大ごとにするのは良くないかな…」と思われる保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、少しでも誤飲の可能性があれば総合病院を受診してください。また、誤飲した製品のパッケージや、誤飲したものと同じものがあれば病院に持参してください。

慌てないために普段から医療機関を調べておこう

誤飲はどんな子どもでも起こりえます。そのため、事前に子どもが受診する医療機関はチェックしておきましょう。誤飲以外も、熱、風邪、外傷、それぞれの症状がある場合にどこを受診するのか調べておくと万が一の場合も慌てず迅速に行動することができます。

誤飲を防ぐためのポイント

予防のポイント

薬やおもちゃなど、小さな製品は高さ1m以上の場所に

薬やおもちゃなど、子どもが口にする恐れのある製品は床に置かないようにしましょう。薬を直接床に置くことはなくても、薬が入ったカバンを置きっぱなしにするケースは多いのではないでしょうか。小さなポケットの中に収納していても、子どもは探し出して口にしてしまうので注意が必要です。

ボタン電池入りの製品を家族でチェック

こんなものにボタン電池が!!

体温計やキッチンタイマーなど、ボタン電池は身近な製品に使われています。簡単に電池のふたが取り外せると、子どもがこじ開けて口にしてしまう恐れがあります。実際、ボタン電池の誤飲事故は6割が機器から取り外された状態で起こっているという報告もあります。家の生活用品の中でボタン電池が入っている製品がないか、家族みんなで確認し、1m以上の高い場所に置くようにしましょう。
また使い終わった電池は放置するのではなく、誤飲を避けるためにも早めに捨てましょう。ボタン電池を捨てる時は通常の不燃ゴミでは処理せず、近くの協力店などにあるボタン電池回収ボックスに捨てましょう。

ボタン電池の購入時は誤飲対策パッケージを採用したものを

STOP!誤飲事故

子ども向けのおもちゃは誤飲防止のため、簡単にふたを取り外せない仕組みになっていますが、安価な製品では誤飲防止対策が行われていないこともあるので購入時にチェックしましょう。またボタン電池にも誤飲防止を呼びかけるセーフティマークがついたものや、誤飲対策パッケージを採用したものがありますので、購入、ストックする際には安全性に配慮したものを選ぶようにしましょう。

まとめ

誤飲の事故は生後5か月以降、特に6か月~2歳までの男児に多い傾向があります。1歳前後は特に探索行動が盛んになる時期で、何でも口に入れて確認する時期です。2歳頃になると「大人と同じことをしたい」「自分で見たい」というように、保護者の真似をしたいという好奇心から、大人が薬を飲む様子をみて誤飲してしまう「薬の誤飲」が増えます。

子どもの好奇心は生きる力そのもの。なるべく子どものやりたいようにしてあげることが子どもの成長につながってきます。叱ることで事故を防ぐのではなく、保護者である家族があらかじめ危険なものを把握し、子どもの手の届かない場所にしまっておきましょう。

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監修:坂本昌彦さん

監修:坂本 昌彦

佐久総合病院佐久医療センター・小児科医長
2004年名古屋大学医学部卒。愛知県や福島県で勤務した後、タイやネパールなど海外の医療現場勤務を経て14年より現職。保護者の啓発と救急外来の負担軽減を目的とした「教えて!ドクター」プロジェクトの責任者。

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