レンズ交換でここまで写真が変わる!?知っておきたい一眼カメラレンズの基礎

監修・ライター:大貝 篤史
2021年10月1日 エンタメ

せっかくミラーレスカメラを持っているのでもっとかっこいい写真を撮りたい…。そんな思いを抱いている人は多いはず。その第一歩としてオススメなのがレンズを交換してみることです。いつもとは異なるレンズを使うことで、今まで知らなかった世界を撮影することができます。

レンズの基礎知識

写真:4本のレンズ

大きく分けて、レンズには2種類あります。それはズームレンズと単焦点レンズです。一般的にどのメーカーのカメラもいわゆる「キットレンズ」と言われる購入時に同梱されているレンズには、ズームレンズであることが多いです。例えば、LUMIX G100であればLUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.という標準ズームレンズが付いています。ズームレンズの特長は、1本のレンズで幅広い焦点距離をカバーしているので、瞬時に様々な画角の写真が撮影できます。

写真:左 標準ズームレンズであるLUMIX G VARIO 12-32mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.を装着したLUMIX G100 右 単焦点レンズであるLUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.を装着したLUMIX G100

一方、単焦点レンズは名前の通り、あるひとつの焦点距離に固定されているレンズで、例えば、35mmや50mmなどがよく使われる焦点距離になります。それだけ聞くと「なんとなく不便なレンズなのでは?」と思いがちですが、単焦点レンズのほうが高性能なレンズが多く存在するため、プロカメラマンや写真家には単焦点レンズを仕事で多用している人もいるほどです。

明るい単焦点レンズのメリットのひとつ「ボケ」

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.

単焦点レンズの最大の魅力はその「明るさ」です。レンズの明るさは「F値(絞り値)」で表します。標準ズームレンズの場合にはF4前後のものが多いのですが、単焦点レンズの場合には、最大F1.2というレンズも存在します。この数字が小さければ小さいほど「明るい」レンズです。

では、明るいレンズだと「何が」いいのか。光をたくさん取り入れることができるため、夜間の撮影などに好んで使われています。光が集めやすい分、少々暗くてもシャッタースピードを速くすることができるので、プロの現場ではよく使われています。最近ではその「ボケ味」に注目が集まるのが単焦点レンズです。F値が小さい(明るい)ほど、被写界深度が浅くなりボケやすくなるのです。ここではその「ボケ」に注目します。

ボケやすいレンズほど、注目させたい主題を作りやすい

LUMIX G100とLUMIX G 42.5mm / F1.7 ASPH. / POWER O.I.S.で撮影

写真:林の中に立つワンピースを着た女性

この上記の画像と同じシーンでF値を変えた写真の背景部分をクローズアップしてみました。絞り値が小さい方(左の写真)が、ボケが強いのがわかります。

写真:左 F1.7で撮影した場合の背景部分 右 F4で撮影した場合の背景部分

明るいレンズほどボケやすいので、よりクリエイティブな写真家の作品のようなインパクトのある写真を撮ることができます。例えば、前ボケや後ろボケを作り、より奥行き感のある写真を撮ることが可能です。特に明るい単焦点レンズが活躍するシーンに「ポートレート撮影」があります。家族や友人などを撮影する際に、人物にピントを合わせれば、その人物を浮き立たせることができ、標準ズームレンズでは味わえないポートレート写真が撮れます。

写真において重要なのは、「主題」を明確にすることです。そうすることで、その写真を見た人が写真の目的や意図をつかみやすくなります。自分だけの写真から人に見せる写真にしたいと思っている人には非常に効果的ですので、ぜひ明るい単焦点レンズをおすすめしたいと思います。

レンズを交換し、もっと写真を楽しむ

豆知識だが、マイクロフォーサーズの場合には、35mm判換算の焦点距離にするには約2倍にする。25mmと表記されていれば50mmだと思えばいい。

写真:3本のレンズ

LUMIX G100のようなミラーレスカメラはレンズを交換できます。だからこそ積極的にレンズ交換を行うことで、写真の「幅」が広がります。Instagramのような写真中心のSNSなどで「いいね!」がたくさん付く写真は単焦点レンズで撮影されているものが多いように感じます。それだけクリエイティブな写真にしたいなら、単焦点レンズは重要なアイテムです。

様々なバリエーションの単焦点レンズと選ぶポイント

単焦点レンズには魚眼レンズやマクロレンズのように特徴的なものから、超広角、広角、標準、望遠など様々な焦点距離のレンズが存在します。どのレンズを選べばいいのか迷いがちですが、交換レンズを選ぶポイントは、よくカメラを使う自分自身の「シーン」をイメージすることです。例えば風景や星景写真なら超広角や広角、スナップ撮影なら標準、ポートレート撮影なら中望遠など、撮りたい被写体によって選ぶ焦点距離が変わっていきます。

【レンズの焦点距離と想定される撮影シーン】

レンズの焦点距離 想定されるシーン
超広角14~21mm風景、星景
広角24~35mm風景、星景
標準50mm前後スナップ、ポートレート
中望遠65~105mmスナップ、ポートレート
望遠135~300mmポートレート、鉄道、飛行機
超望遠400mm以上鉄道、飛行機、スポーツ
マクロ-昆虫、お花、ポートレート

※表記の焦点距離は35mm判換算での数値

人間の肉眼でみた雰囲気のまま撮影できるので違和感が少ない写真が撮れる。レンズはLUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.

写真:木にすがりつく女性

スタンダードで多くの写真家が愛用しているのが35mm判換算で50mm相当です。これは「人の目線に近いから」と言われています。また、50mmにはF値が明るいレンズが多く存在しているうえ、比較的安価で手に入るものが多いです。ボケ味に関しても自然でスナップなどにも十分使えますし、旅行のお供にも最適ですね。

35mm換算で85mm相当のレンズでは、50mmよりも圧縮効果が得られることで、ダイナミックなボケ感を味わえる。 LUMIX G 42.5mm / F1.7 ASPH. / POWER O.I.S.

写真:岩に腰をかける女性

よりボケを感じたい人やポートレートなどの人物撮影に興味のある人にオススメしたいのが、35mm判換算で85mm相当のレンズです。プロカメラマンが人物撮影時に愛用している「THE PORTRAIT」レンズとして有名な焦点距離のレンズです。50mmレンズよりもさらに背景が寄る「圧縮効果」があり、人物をより際立たせることができます。モデル撮影をトライしてみたい人に強くおすすめします。

等倍マクロであることと最短撮影距離は約10cmなのでかなり被写体に寄れる。肉眼では意識していない世界を表現できる。LUMIX G MACRO 30mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.

写真:水滴のついた草

少し特殊ですがマクロレンズも面白いレンズです。マクロレンズとは、被写体に非常に寄ることができるため、クローズアップ撮影などに用いられるレンズです。通常の明るめな単焦点レンズよりかは少しだけ暗い(F2.8程度)ですが、かなり寄って撮影できるためボケ味も十分に味わえます。お花や昆虫、アクセサリーなどを撮影することで、日頃肉眼で見ているものとは一味違う世界が撮影できます。

どうですか?積極的に交換レンズを選ぶことで、今までとは違う写真が撮れることで、単調になりがちな「カメラライフ」に刺激を与えてくれます。せっかくのミラーレスカメラであれば、その性能を100%引き出すために様々な特徴のレンズを手に入れ、もっとクリエイティブな写真に仕上げましょう。

LUMIX G100で撮影したイメージ動画「Forest」

この動画「Forest」は、明るい単焦点レンズのみで撮影しています。レンズを交換することで主題である被写体を浮き立たせることができ、とても印象的な動画になっています。交換レンズを駆使して、立体感のある動画制作にも役立ててほしいです。

*動画制作時にはケンコー・トキナーの特殊フィルター「ブラックミスト No.05」を使用しています。

モデル:安倍 萌生

写真:大貝篤史さん

監修・写真・ライター:大貝 篤史

大阪府生まれ、横浜育ち。東京学芸大学を卒業後、数々の出版社で編集業務を行うかたわら、誌面写真の撮影も行う。
2011年からスナップシーンでのポートレート作品を撮りはじめる。17年に朝日新聞出版を退社後、フリーディレクターとして活躍しながら、作品づくりも鋭意実施。20年6月まで写真誌「アサヒカメラ」のディレクターとして業務を行う。15年には個展「安倍萌生写真展」、17年、18年、19年と「育ち盛りの写真家写真展」に参加。それ以外にもポートレート写真展「HUMAN COMPLEX」を実施。

2021年10月1日 エンタメ

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