基本はテレビとソファの配置から!見やすい&快適なリビングのベストレイアウト
リビングのレイアウトについての監修:佐々木 誠(ささき まこと)
ライター:UP LIFE編集部
2022年12月15日
家事・くらし
みんなの憩いの場であるリビング。ところが、「なんだか過ごしにくい」「テレビが見づらい」など細かい不満はありませんか。リビングのレイアウトは、いくつかのパターンとポイントを押さえれば、ぐっと快適にできるんです。そんなリビングのレイアウトについて、インテリアスタイリストの佐々木 誠さんにお話を伺いました。
まずは知っておきたい!テレビとソファの基本レイアウトパターン5選
新生活や引っ越しなど、ライフスタイルの変化にあわせてこれから家具を買い足そう、買い換えようというかたは、「テレビとソファ」からリビングのレイアウトを考えるのが失敗しないコツ。
インテリアスタイリストの佐々木さんに、代表的なテレビとソファの配置のパターンとそれぞれの特徴を教えてもらいました。
【L字パターン】快適さと開放感を両立したおすすめレイアウト
最初に紹介するのは、佐々木さんおすすめの「L字パターン」。テレビとソファを正面に配置して、L字型のソファでテーブルを囲むレイアウトです。
この「L字パターン」のメリットは、足を伸ばせるタイプのソファを片方に配置すれば快適にできることに加えて座面の数も確保でき、さらに片側は空いているためリビングが広く見えるという快適さと使いやすさ、さらに開放感も兼ね備える万能パターンです。
「ロングソファを置くのは片側だけなので、それほど大きな部屋でなくともレイアウトしやすいのもポイントですね。ソファの片側を空けることで動線も確保しやすく、多くのリビングに対応できる汎用性の高いレイアウトです。」
【コの字パターン】大人数でゆったり過ごせる
次に紹介するのは、L字パターンと同じくテレビとソファを正面に配置して、コの字型のソファでテーブルの両サイドも囲むパターン。
L字パターンと同じく、座面の数が多いので家族や来客の人数が多くても対応できますし、ロングソファを配置すれば足を伸ばせてゆったり快適に過ごすことができます。
「ただし、コの字パターンの場合は、ある程度の部屋の広さが必要になるのと三方が囲まれるためやや圧迫感が出るのがデメリットです」
【I字パターン】スタンダードなレイアウトで少人数に向く
「I字パターン」は、テレビとソファを正面に配置して、間にテーブルを置くもっともスタンダードといえるレイアウトパターン。
比較的小さめのリビングでも置きやすいですが、座面数も少なく来客時などには横並びになって座ることになるのでやや不便さもあります。
「スタンダードなI字パターンは、パートナーとの二人暮しや来客の少ないファミリーにおすすめですね。」
【斜めパターン】リビングダイニングなどで活躍
これまで紹介したパターンは、四角い部屋に対してテレビとソファを平行に配置するパターンですが、「斜めパターン」も覚えておくと良いかもしれません。
というのも、この「斜めパターン」の場合、ダイニングやキッチンなどリビングにつながる部屋からテレビが見やすくなるというメリットがあります。
【対面パターン】会話・団らんを重視するなら検討を
最後は、「対面パターン」。応接室などに多く見られますが、リビングのレイアウトとしては珍しいかもしれません。
ですが、対面することで会話がしやすくなるので会話・団らんを重視する場合には検討してみる価値があるでしょう。
ここを押さえればさらに快適なリビングに!レイアウトの5大ポイント
テレビとソファのパターンを覚えたら、次に押さえたいのはより快適なリビングにするための5つのポイントです。
【ポイント①】テレビとソファの距離は「画面の高さ×1.5」の方程式で決める
実は、テレビの大きさやタイプによっておすすめの視聴距離があります。テレビの購入はこれからという方にはぜひ押さえてもらいたいポイントです。
テレビとソファの最適距離の計算方法は「画面の高さ×1.5」(※4Kの場合)。つまり、テレビサイズが43v型、画面の高さが約0.6mの場合、「約0.6m×1.5=約0.9m」がおすすめの視聴距離の目安になります。
テレビとソファのレイアウトパターンにもよりますが、8畳程度のリビングなら55v型以上(視聴距離約1.0m)、10畳程度なら65v型以上(視聴距離約1.2m)、16畳程度なら75v型以上(視聴距離約1.4m)を基準にすれば快適に視聴できるテレビサイズも決まってくるでしょう。
※ テレビのおすすめ視聴距離は、フルHD(1,920×1,080)の場合は「画面の縦寸法の約3倍」、4K(3,840×2,140)の場合は「画面の縦寸法の約1.5倍」を目安にしておりますが、快適に視聴できる距離には個人差があります。また、コンテンツや視聴環境、体調などで異なります。
【ポイント②】テレビの配置は窓の位置との関係も重要!プロがおすすめする意外な配置
「窓とテレビの位置は、見やすさを考えて直角(90度)で配置するのが基本です。南向きの部屋の場合は、午前と午後で日の入り方が違うので、テレビを見る時間が多い時間帯にテレビに光が当たらないようにレイアウトを決めると良いでしょう。また、配置に関わらず外からの光はカーテンやブラインドで光を調整すれば見づらさは解消できます。」
このように窓とテレビの配置は直角が基本ですが、佐々木さんがおすすめする意外な配置もあるとのこと。
「あまり知られていませんが、テレビの奥に窓が来るように配置すると、テレビから窓の外へ向けて抜け感が出るので開放感がありおすすめです。昼間は窓からの光が逆光でテレビが見づらくなってしまいますが、主に夜にテレビを見る方はぜひ検討してみてほしいレイアウトですね。」
【テレビの奥に窓が来る配置】
【ポイント③】テレビとソファの「高さ」が見やすさにつながる
テレビの見やすさにはテレビと視線の「高さ」もポイントになります。
「視線がテレビを見上げるように高い位置にあると目が疲れて、快適に視聴できなくなってしまいます。そのため、テレビを置くテレビボードにはなるべく低いロータイプを選ぶのがおすすめです。今持っているテレビボードが高めの場合には、ソファを選ぶときに座面が高いタイプを選ぶと良いでしょう。」
【ポイント④】リビングダイニングのメリハリをつけるには「テレビで仕切る」
はじめに解説したようにリビングのレイアウトはいくつかのパターンがありますが、リビングとダイニングが一緒になっている「リビングダイニング」の場合はどのようにレイアウトすればいいのでしょうか。佐々木さんにおすすめのレイアウトを聞いてみました。
「ダイニングとリビングがつながっているリビングダイニングの場合は、食事をするダイニングと団らんを過ごすリビングをテレビで仕切るという方法もおすすめです。食事と団らんの時間を分けることによって生活にメリハリが出ますし、高さのある棚などで仕切る場合に比べて圧迫感も少なくできます。」
【ポイント⑤】家具をロータイプにして開放感を出す
最後のポイントは、ソファや棚などリビングにレイアウトする家具の高さをなるべく低くすることだそうです。
「ロータイプにするメリットはなんと言っても部屋全体に開放感が出ることです。ハイバックのソファはどうしても圧迫感がでますし、他の家具も高さがあると部屋全体の開放感を損ないます。そのため、テレビボードからソファはもちろん、収納棚などの家具もなるべく低くすることが開放感があって広々としたリビングレイアウトのポイントです。」
テレビやソファの購入前にチェックしておくべきリビングレイアウトの注意点
ここからは、いざリビングレイアウトを決める際に見落としてしまいがちな注意点を紹介します。後悔先に立たず、快適なリビングを目指すなら欠かさずチェックしてください。
【注意点①】部屋と配置する家具の大きさを正確に測る
大きさを測るのは当然と思われがちですが、「部屋に入れてみたらぎりぎりになってしまった」「想像していたよりも高さがあり圧迫感がある」など、実際にテレビやソファなどを配置した際に不満が出てしまうことも多いものです。
そのため、部屋の大きさからテレビやソファなどの家具の横幅や奥行きはもちろん、高さもきちんと測ってレイアウトを考えることが重要です。
【注意点②】部屋の形を考慮して、部屋全体を活かせる配置を考える
リビングといっても、横長だったり、縦長だったり、正方形だったり、お部屋によって千差万別。部屋全体の形をしっかりと把握して、レイアウトを決めましょう。
「注意するのは、テレビとソファを配置した際に、部屋全体で活かしきれているかという点です。とくにリビングダイニングなどでキッチンもリビングとひとつなぎになっている場合には、テレビを斜めに配置して部屋全体からテレビが見られる位置にすると部屋の形を活かせます。」
【リビングダイニングで部屋全体からテレビを見られるレイアウト】
【注意点③】部屋の動線を考慮する
これも見落としがちな注意点ですが、テレビとソファの配置と生活動線が重なっていないかも注意が必要です。
「とくに縦長の短辺に窓があるリビングで、横幅いっぱいにテレビとソファを配置してしまうと、洗濯物を干す際などにソファとテレビの間が動線になってしまい視聴の妨げになってしまいます。そんなときには、ソファの後ろを空けるなど生活動線を確保するレイアウトにすると良いですね。」
【注意点④】リビングでのシチュエーションを想像して配置する家具を決める
リビングのレイアウトを考えるときに重要なのは、現在の生活スタイルや家族の人数、来客の頻度などから、リビングでどのように過ごすのかというシチュエーションを想像することです。
例えば、床に座って過ごす頻度が高い場合には、ソファを配置せず大きなラグなどを敷くのもおすすめです。その際にはテレビボードなどの家具は、ソファを配置するよりもさらに低くする必要があります。
【注意点⑤】テレビアンテナ・電源などの配線もチェック
最後の注意点は、テレビに必要なテレビアンテナ・電源の場所のチェックです。
どちらも長いケーブルや延長ケーブルなどである程度解決はできますが、動線に重なる場合には引っかかったり、見た目も悪くなったりするのでレイアウトが制限されてしまいます。きちんとテレビアンテナ・電源の場所は事前に考慮しておきましょう。
「動かせない」「壁のアンテナ端子によって設置場所が決まる」などテレビのこれまでの常識を覆すレイアウトフリーテレビが登場!
テレビとソファのレイアウトは、テレビを「動かせない」「アンテナケーブルが必須」という前提でのレイアウトパターンや注意点の解説でした。ですが、パナソニックの「レイアウトフリーテレビ TH-43LF1」は、これまでの常識を覆す「レイアウトフリー」なテレビです。
4K無線伝送で「テレビの置き場所」という固定概念からの解放
このテレビが「レイアウトフリー」な最大の理由は、「4K無線伝送※1」対応だから。テレビ(モニター)とチューナー部を分離し、4K画質にも対応した無線接続をすることで、テレビ(モニター)のアンテナ線接続を不要とし、電源コード1本のみで視聴場所を選ぶことができるレイアウトフリーを実現しました。これにより、アンテナケーブルを気にすることなく設置できます。
さらに、キャスター付きスタンドを採用し、モニターを好きな場所にかんたんに移動させることができます。
これまで「テレビの置き場所は固定されているもの」というレイアウトの固定概念から、「自由にかんたんに移動できるもの」になりました。
リビングでくつろぐだけではない、多様な使い方を可能にする
レイアウトフリーテレビは、場所にとらわれないからこそできる使い方もあります。例えば、お部屋の広い場所に移動してエクササイズを楽しんだり、キッチンに近づけて家族みんなで料理をしてみたり、パソコンのサブモニターとしてWeb会議などに使ったり、これまで考えられなかったテレビの使い方ができます。
さらに、移動がかんたんなのでこれまで大変だったテレビ周りの掃除も格段にしやすくなります。テレビの使い方も広がって、お部屋もキレイに保てるユーザーフレンドリーなテレビです。
レイアウトフリーテレビならリビングレイアウトも自由に!
今回お話を伺った佐々木さんも、「リビングのレイアウトは、アンテナケーブルの位置などである程度決まってしまうことも多くあります。
ですが、レイアウトフリーテレビのように、移動できるということが前提になれば、レイアウトも自由に組むことができるのでソファや家具の配置、生活スタイルも自由になります。あるときには斜めにレイアウトして流し見したり、あるときには正面にレイアウトして集中して視聴したり、いろんな使い方のアイデアが溢れてくる、今までになかったテレビです」と太鼓判。
レイアウトのパターンやポイントを知って快適なリビング空間づくりを
意外と難しいリビングのレイアウト。この記事で解説した基本のパターンからポイント、注意点を参考に、ぜひみなさんの素敵で快適なリビング空間づくりに役立ててください。
この記事で紹介した商品
リビングのレイアウトについての監修
佐々木 誠(ささき まこと)
インテリアスタイリスト。GetNavi、Beginなどのグッズ&ファッション誌を中心に活動。小物からインテリアまで幅広いジャンルのスタイリングを手がけている。
※1 HDMI出力機器を接続するHDMI端子はモニターにあります。接続する機器はモニターのHDMI端子に接続してください。
● オープン価格(オープン価格商品の価格は販売店にお問い合わせください。)
● 組み立てが必要です。組み立てにはプラスドライバー(JIS2番)が必要です。
● LF1は壁掛けできません。
● パネル表面などに強い衝撃を与えないでください。
● 新4K衛星放送(BS4K/110度CS4KおよびBS/110度CSデジタル放送)の受信には視聴する放送に対応した衛星アンテナおよび受信設備が必要です。有料放送は加入申し込みと契約が必要です。本製品は、株式会社ACCESSのNetFront Browser BE v2 DTV Profileを搭載しています。8K放送は受信できません。
● モニター出力端子非搭載のため、チューナーを使っての外部録画機器への録画はできません。
● アンテナケーブルは付属していません。
● BS4K/110度CS4K放送の2番組同時録画はできません。
● 3チューナー搭載ですが、3番組同時録画はできません。
● 画面はハメコミ合成のイメージです。
● シーン写真、機能説明写真はイメージです。
● 図は効果を説明するためのイメージです。
● 製品の定格およびデザインは改善等のため予告なく変更する場合があります。
[視聴について]
● 金属製のドアや、アルミ箔入りの断熱材が入った壁、コンクリートやトタン製の壁、複層ガラスの窓、壁を何枚もへだてたところ、別の階で使うときなど、建物の構造や周囲環境によっては、電波が届かない場合があります。モニターを使いたい場所の近くにチューナー部を設置することで受信しやすくなります。
● 本機は防水仕様ではありません。水がかからないようにしてください。水回りでの使用はしないでください。
● 高さの調整はできません。
● 電源コードの長さは3mです。
2022年12月15日 家事・くらし
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