固定電話にかかってくる迷惑電話を防止!3つの対策方法を解説
固定電話にかかってくる迷惑電話の種類や対策についての監修:佐々木 成三(ささき なるみ)
ライター:UP LIFE編集部
2024年3月19日
防犯
固定電話にかかってくる迷惑電話には、どのような対策があるのでしょうか。この記事では、迷惑電話の種類や対策方法などについて、防犯アドバイザーの佐々木成三さんに教えていただきました。
固定電話にかかってくる迷惑電話とは
固定電話にかかってくる迷惑電話には、どのようなものがあるでしょうか。以下に代表的なものを解説します。
架空料金請求詐欺や還付金詐欺など「特殊詐欺」の電話
迷惑電話の中でも特に注意したいのが特殊詐欺の電話です。代表的な手口としては、未払いの料金があると言って実際には使用していない料金を支払わせようとする「架空料金請求詐欺」、還付金があるなどと言って、ATMを操作させようとする「還付金詐欺」、銀行員や警察官を名乗り、暗証番号を聞いたうえで通帳やキャッシュカードを騙し取る「預貯金詐欺」などがあります。
「特殊詐欺の手口の中で、今増えているのが架空料金請求詐欺です。犯罪グループは対策が講じられたらすぐに対策が講じられていない手口に移行するため、被害が増え続けています。」と佐々木さんは言います。
勧誘(セールス)電話
勧誘(セールス)電話とは、事業者が電話で商品やサービスを売り込み、購入や契約につなげる営業方法のひとつです。このような勧誘電話の中には、はっきり断っていても何度もかかってきたり、勧誘してきたりして、迷惑電話になるケースもあります。
非通知電話
非通知電話とは、非通知設定をしてかけてくる電話のことです。相手に番号を知らせずに電話ができるため、特殊詐欺や勧誘電話で利用されるケースがあるので注意が必要です。
間違い電話
電話番号の打ち間違いで起こる間違い電話も、同じ番号から何度も間違い電話がかかってきたり、複数の相手から自分ではない他人宛てに繰り返し電話がかかってきたりする場合もあります。また、間違い電話を装って個人情報を聞き出そうとしたり、お金を騙し取ろうとしたりする詐欺もあるので注意しましょう。
いたずら電話
何も言わずに黙っているだけの無言電話や、呼出音をワンコールだけ鳴らして切る電話、不快な言葉や暴言を吐く電話などのいたずら電話などもあります。また、いたずら電話の中には空き巣犯が、住人が自宅にいる時間帯を確認するために電話をかけてくるケースもあるので注意が必要です。
最新のデータでわかる特殊詐欺被害の傾向
最新のデータを見ると、特に65歳以上の女性が特殊詐欺の被害に遭っていることがわかります。
「特殊詐欺は経済の活性化と連動し年々増加傾向で社会問題になっています。対策が講じられていないところに、次から次へと新たな手口が出てくるのが特殊詐欺の傾向です。高齢者は自分が知っている特殊詐欺が新しい騙しの手口とリンクできずに騙されてしまうのです。たとえば海外からの詐欺電話がかかってくるなど、今までなかった通信技術の向上が犯罪の巧妙化につながっていて、情報をアップデートできない高齢者は特に騙されやすくなってしまうと言えます」と佐々木さんは語ります。
女性の被害者は男性の約3.25倍!
警察庁の調べ*によると令和4年の高齢者(65歳以上)被害の認知件数(法人被害を除く)は、男性が3,555件、女性が11,559件で、女性が男性の約3.25倍も被害に遭っていることがわかります。高齢の女性が被害に遭いやすい理由としては、「年配の女性は日中自宅にいることが多い」「子どもや孫を助けたいという情につけこまれやすい」「犯罪の手口に詳しくない」といったことが言えそうです。
「令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について 高齢者被害の認知状況」(警察庁)を加工して作成
【迷惑電話の対策】3つの方法
固定電話にかかってくる迷惑電話対策として、以下の3つの方法について解説します。
対策1:常時留守番電話にする
留守番電話機能が備わっている電話機を使い、常に留守番電話に設定して不審な電話に出ないという方法です。外出時だけでなく自宅にいるときも留守番電話機能を使い、知っている相手や必要な内容の電話のみに応答する、という使い方をすることで、特殊詐欺の電話や悪質な勧誘電話などに出ないですみます。
対策2:迷惑電話対策機能を活用
電話機の迷惑電話対策機能も役に立ちます。呼出音が鳴る前に電話をかけてきた相手に「通話内容を録音します」という内容のメッセージを流したり、電話に出ると通話内容を自動で録音したりするものもあります。このような機能を活用することで、特殊詐欺被害に遭うリスクの軽減につなげることが期待できます。
対策3:ナンバー・ディスプレイサービスの活用
ナンバー・ディスプレイサービスとは、電話をかけてきた人の電話番号が電話機の画面に表示され、電話を取る前に相手が確認できるサービスのこと。これにより、番号を見て電話に出るかを判断することが可能です。ただし、ナンバー・ディスプレイサービスは、電話機の機能ではなく、対応電話機を用意したうえで電気通信事業者と契約を結ぶ必要があります。
また、ナンバー・リクエストも迷惑電話対策の一つです。これは、電話番号を非通知でかけてきた相手に対し、番号を通知してからかけ直すように自動音声で伝えてくれるサービスです。利用にあたっては電気通信事業者およびナンバー・ディスプレイの契約が必要となります。
特殊詐欺には「攻める防犯」が大切
迷惑電話で犯罪に巻き込まれないためには積極的な対策が重要です。特に特殊詐欺の犯罪者は固定電話を狙ってくる傾向があります。そのため、「めったに固定電話には電話がかかってこないから大丈夫」「私は騙されない」「留守番電話機能を使っているから安心」などと楽観的に考えず、複数の対策を講じて防犯性を高めましょう。受け身ではなく攻めの防犯をして犯罪者に「この家は防犯意識が高い」「この家では犯罪ができない」と思わせることが重要です。
「防犯意識が低い人や、防犯設備がついていない家など、脆弱性がある部分を犯罪者は狙います。防犯の知識をつけ、防犯機能付き機器を活用するなど脆弱性を埋めていく“攻める防犯”をしていくことが大切です」と佐々木さんは言います。
ここからは、迷惑電話防止対策に役立つ電話機についてご紹介します。
迷惑電話防止対策を強化!あんしん機能が充実している電話機
迷惑電話の防止対策には迷惑電話防止機能が充実しているパナソニックの電話機がおすすめです。ここでは、デジタルコードレス電話機 VE-GD78シリーズの主な特長について解説します。
迷惑電話防止機能
デジタルコードレス電話機にはさまざまな迷惑電話防止機能が備わっています。
まず、「迷惑防止※1」を設定すると呼出音が鳴る前に、本機が応答して、電話をかけてきた相手に通話が録音される旨のメッセージを流します。
また、着信中、電話を出る方には呼出音と「迷惑電話にご注意ください」といった注意喚起のアナウンスが交互に繰り返され、通話中は通話内容を自動で録音し、通話後に保存の操作をすれば音声を残すことも可能です。
もし、不審な電話を受けた場合には、本機で録音した通話内容を、家族や警察など相談したい相手との電話で再生して聞いてもらうこともできます。
あんしん応答
あんしん応答とは、着信の際、相手に名前を名乗ってもらうようにメッセージを流せる機能です。電話をかけてきた相手がわからないとき、電話に出る前に相手の声や名前を確認できます。電話に出ない場合には、メッセージを流して電話を切ることも可能です。
通話拒否
迷惑電話に対して着信時や通話中に通話を拒否するメッセージを流し、電話を切ることができる機能です。また、ドアホンのチャイム音を流して、電話を切るタイミングを作ることもできます。ナンバー・ディスプレイサービスの契約をしている場合には、通話拒否をした電話を次回から拒否する設定も可能です。
ボイスチェンジ
自分の声を低く変えるボイスチェンジ※2は、女性の声を男性のような低めの声に変えることができるので、断りの応答をする際などに役立ちます。
全体の76%!離れて暮らしている親は「固定電話」を使っている
高齢者は、自宅の固定電話を使う方が多い傾向にあるようです。パナソニックが実施した調査**によると、離れて暮らしている親のうち76%が固定電話を使っていることがわかりました。固定電話は古くからの友人や親戚とのコミュニケーションに欠かせない通信手段であり、スマホを持っている場合でも固定電話は解約せずに残している方が多いようです。
**出典:パナソニック調べ
・調査期間:2023年6月16日(金)~18日(日)
・調査対象:全国20~59歳の男女、親と離れて暮らしている方、親が65~89歳の方
・有効回答数:500名
ナンバー・ディスプレイサービスが70歳以上の高齢者※3を対象に無償化
NTT東日本/NTT西日本では、70歳以上の契約者もしくは70歳以上の方と同居している契約者の回線を対象に、2023年4月からナンバー・ディスプレイサービスを無償で提供しています。※4
パナソニック公式通販サイト「Panasonic Store Plus」では、ナンバー・ディスプレイに対応した電話機が購入可能です。ギフトラッピングサービス(数量限定)も実施しておりますので、離れて暮らしているご両親やご親戚などの大切な方に迷惑電話防止機能付き電話機をプレゼントするのはいかがでしょうか。
ギフトラッピングサービス対象品のご購入について詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ
固定電話にかかってくる迷惑電話対策には、常に留守番電話にするなどの方法の他、迷惑電話防止機能やナンバー・ディスプレイサービスの活用など、複数の対策を行い、積極的に防犯をすることが大切です。特殊詐欺の被害に遭うリスクを軽減させるためにも、「攻める防犯」を心がけましょう。高齢の親など大切な方への固定電話を検討している場合は、迷惑電話対策機能が充実しているパナソニックのデジタルコードレス電話機がおすすめです。特殊詐欺の防犯対策の一つとして、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
この記事で紹介した商品
固定電話にかかってくる迷惑電話の種類や対策についての監修
佐々木 成三(ささき なるみ)
防犯アドバイザー
元 埼玉県警察本部刑事部捜査第一課警部補
一般社団法人スクールポリス 理事
これまで数多くの捜査本部で、被疑者の逮捕・取り調べや捜査関係者からの情報収集、被害者対策、遺族担当に従事し、数多くの実績をあげる。発想力、情報収集力、行動力には自信があり、新しい捜査手法、被害者の視点に立った被害者対策を行い、数多くの賞を得ているスゴ腕、人情刑事として活躍していた。現在スクールポリス理事として中高生を対象としたデジタル危機管理の指導を行っている。
※1 ナンバー・ディスプレイサービスを利用している場合、親機の電話帳に登録されていない相手からかかってきたときのみ迷惑防止の機能が働きます。
※2 子機のみ。着信時のみ利用可能です。
※3 70歳以上の契約者、または70歳以上の方と同居している契約者の回線(申し出があった場合)
※4 詳しくはNTT東日本/NTT西日本へお問合わせください。
2024年3月19日 防犯
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