寝るとき靴下を履くのはダメ!冬の快眠「新常識」を睡眠のプロが教えます

監修:菊地 真由美(きくち まゆみ)
ライター:UP LIFE編集部
2022年10月31日 睡眠

夏の寝苦しさもつらいですが、冬に寝付けないのも厄介なもの。いつまでも眠れずに夜が明けてしまっては、翌日の仕事や生活にも支障が出てしまいます。そこで今回は、睡眠改善インストラクターの菊地 真由美さんに冬の快眠についてお話を伺いました。

快眠に超重要な「深部体温」をおさらい!

写真:女性が湯船に浸かって気持ちよさそうにしているイメージ

みなさんも耳にしたことがあるかもしれませんが、快眠に重要なのは「深部体温」です。まずはこの深部体温について解説してもらいましょう。

「夏でも冬でも快眠に重要なのは、何より深部体温です。脳も含めた内臓の体温である深部体温が下がることで、人は眠気が高まり自然な眠りへと導かれます。ところが、寒いからといってエアコンの温度を高めに設定して寝室を暖めすぎてしまうと、深部体温が下がりにくくなり寝入りが悪くなります。逆にヒヤッとするような冷たい布団にもぐりこむと、手足の毛細血管が縮まってしまい放熱効果が低くなり深部体温を下げられません。」

深部体温が下がると眠気も高まる

本格的な冬に向けて入浴習慣を

「深部体温を効率的に下げるには、一度深部体温を上げるのがポイントです。お風呂にゆっくりとつかって芯から身体を温めて深部体温を上げれば、それだけ下がる体温の幅もできるのでより入眠しやすくなります。冬の場合には、夏よりもお風呂の温度を少し上げて38℃~40℃のお湯で15分以上入るのが基本となります。夏にシャワーばかりだったという人は、これからの季節しっかりと湯船につかる習慣をつけていきましょう。」

日中よりも重要!就寝時にも乾燥対策を

写真:女性が寝起きで腕を伸ばして伸びをしてるイメージ

菊地さんによると、深部体温の他にも冬の就寝環境で気をつけるべきなのは「湿度」とのこと。

「就寝時は日中よりも湿度に気をつけなければなりません。なぜなら寝ている間は、鼻やのどの粘膜が分泌されにくくなります。さらに湿度が低く乾燥していると粘膜を分泌する働きがより弱くなってしまうため、鼻やのどの防御力が低下し、鼻やのどが詰まってしまうのです。

就寝時の適切なお部屋の湿度は50%前後。お部屋全体をこの湿度に保つのが難しいという方は、顔周りだけのスポット的な加湿でも構いませんし、のどの保湿には寝る直前にお水を飲んだり、枕元にペットボトルなどを置いて適宜水分補給したりすることでも効果はあります。

また、お部屋の湿度コントロールを適切に行えば結露対策にもなるので、冬の湿度コントロールは夏よりも大切だといえるでしょう。」

枕の素材が肌の乾燥に影響も?!

冬に寝ている間に気になるのは、鼻やのどはもちろんのこと肌へのダメージ。実は、お部屋の乾燥以外にも、枕の素材が肌に影響を与えているかもしれないんです。

「寝てる間に人は何度も寝返りをします。枕の素材によっては、寝返りの際に枕と肌が摩擦することによって肌にダメージを与えてしまうことがあります。特に横向き寝の人は、枕と肌が触れる面積も多いため影響も大きいといわれています。

乾燥肌や敏感肌の人は、シルクや綿素材の枕カバーを使うことで、肌へのダメージも少なくできるでしょう。」

冬の快眠「新常識」アナタの冷え対策、実はNGでした!

「冬はとにかく寒さ対策!」と考えて、就寝時にもさまざまな対策をしている人も多いのではないでしょうか。ところがその対策、実は快眠を妨げる原因になっている場合も。ここからは、実は間違っていたかもしれないこれまでの常識について、そして冬の快眠を導く新常識を菊地さんに解説してもらいます。

「足が冷えるから寝るときに靴下を履く」はダメ!

特に女性は、「冬は足が冷えるので靴下を履いて寝ている」という人も多いのではないでしょうか。最もオーソドックスな冷え対策と考えられますが、実は……。

「靴下を履いて寝るのは快眠にとっては間違いです。深部体温を下げるには手足の毛細血管からの放熱が重要なのです。靴下を履いてしまっていては、足からの放熱ができずに、いつまでも眠気が高まりにくくなります。

就寝前には履いていても大丈夫ですが、ベッドや布団に入る際には脱いでおきましょう。」

足の冷えが気になる人はレッグウォーマーを

「ただし、それでも足が冷たい・寒いという人には緩めのレッグウォーマーがおすすめです。レッグウォーマーなら、放熱に重要な部位である足首を締めつけずに放熱の邪魔をしないため、就寝時にも着けていて良いでしょう。」

電気毛布や湯たんぽも深部体温が下がりにくくなる

その他に、電気毛布や湯たんぽを使っている人も要注意。これらも深部体温を下げる妨げになるので、一時的には温かくて快適でも寝入りは悪くなってしまいます。

「電気毛布や湯たんぽを使うなら、就寝前に寝具を温めておくために使いましょう。寝具が一時的に温かくても、次第に手足から放熱されていくので入眠を邪魔しません。」

化繊のフリース素材は快眠の妨げに

冬の衣類として定番のフリース。実はこれも気をつけなければ快眠を妨げる要因に。

「化繊のフリースの場合、通気性が悪いものがあります。部屋着としては問題ありませんが、そのまま寝間着として着ると寝ている間にかいた汗がこもって、不快になるので寝間着としては向きません。綿など、通気性の良い素材の方が快眠を目指すなら最適です。」

部屋着のまま寝るとスイッチが切り替わらない

写真:子供と女性が一緒の布団で寝ているイメージ

冬は寝具や寝間着など、身の回りのもので対策ばかり行いがち。ところが、その他にも重要なことがあるそう。

「寝入りを良くしてぐっすり眠るためには、『入眠儀式(ルーティン)』というものも大切です。寝る前に習慣的に同じ行いをすることによって、脳が『これから寝るんだ』というモードに入り、より眠りやすくなります。
例えば、部屋着と寝間着が同じでそのままベッドや布団に入るという人は、寝間着を別に用意しておくのがおすすめです。部屋着から寝間着に着替えるという『儀式』を行うことで、脳のスイッチを切り替えるきっかけにするのです。」

在宅勤務の人は入眠儀式を意識する

「最近では、在宅勤務の方も増えていると思います。あまり服装に気をつかわないで良い在宅勤務の場合では、部屋着のまま仕事をしたり、部屋で過ごしたりして、そのまま寝ている人もいるかもしれません。そうなると、脳のスイッチが切り替わらずにいつまでも寝られない、ということが起きてしまいます。「在宅勤務になってから寝付きが悪くなった…」など、睡眠に関する不調を感じる方は、この『入眠儀式』をつくってみると良いかもしれません。」

快眠のために冬の寝室環境を整えよう!

といってもやはり冬は暖かくして寝たいもの。そこで、快眠を妨げないエアコンの使い方などを紹介します。

快眠のためには寝る前に寝具を温めるが正解

「就寝時にエアコンを使うなら、室温は20℃前後、かい空気は上に向かうため風向きは下にして稼働し続ける方が快適です。

ですが、エアコンの空気が苦手・乾燥してしまうという人におすすめなのは、就寝の20〜30分前に寝具をめくってエアコンをつけておく方法です。これなら寝具が温まって、入った時にヒヤッとすることもなく、温めすぎて深部体温を下げる妨げになることもなりません。エアコン以外にも、布団乾燥機で寝具を温めても良いでしょう。布団乾燥機なら、湿気対策やダニ対策にもなるのでおすすめです。

また、加湿機能つきの空気清浄機を併用するのもおすすめです。加湿機能で湿度コントロールを行いながら、空気の流れをつくることができるので、部屋の空気を循環してくれます。

快適な睡眠環境をつくる「寝室用エアコン」

写真:エアコンのイメージ

賢いエアコンで心地よく眠れるよう環境を整える、という方法もあります。パナソニックの「エオリアスリープ(寝室用モデル)PXシリーズ」は、寝室のためのエアコンです。独自に開発した快眠アルゴリズムにもとづいて、入眠から起床までの温度や湿度をコントロールしてくれます。

ベッドサイドセンサーで「快眠環境」に

写真:女性がベッドで横になって寝ているイメージ

温度や湿度のセンサーは、従来のエアコンでは本体に装備されています。「エアオアスリープ(寝室用モデル)PXシリーズ」のベッドサイドセンサーは枕元に置けるので、寝ている場所の環境を従来品よりも緻密に検知し、睡眠に適した環境をつくることができます。

まとめ

冬は夏よりも寝苦しいということは少ないかもしれませんが、それだけに寝付きが悪いと単純に寒いからと考えがちです。ところが、寒さ対策で行っていることが快眠には逆効果になることもあるので、一度見直してみてはいかがでしょうか。そして、エアコンで睡眠環境を整えるのも良いかもしれませんね。

監修:菊地 真由美(きくち まゆみ)

パナソニック株式会社 コンシューマーマーケティングジャパン本部 エンゲージメントセンター 戦略企画部所属。家電を使って睡眠の質を向上させるため、より専門的な知識を得たいと睡眠改善インストラクター(日本睡眠改善協議会認定)の資格を取得。同社内でも社員の睡眠の悩みに答える「眠りの先生」で、睡眠環境づくりに関する相談役も務めている。

※連携には、加湿空気清浄機は「ミルエア アプリ」での設定と、エアコンは「エオリア アプリ」での設定が必要です。タンクに水が入っていない場合は加湿しません。

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