Interview 正木千鶴 | LAMDASH DNA

INTERVIEW 品質検査 正木千鶴 INTERVIEW 品質検査 正木千鶴

ラムダッシュのすべての刃を、その目はみつめてきた。

品質検査 正木千鶴

1分間に約100枚の刃を見極める選別のエキスパート

刃の「開孔選別」と呼ばれる作業のエキスパートである。

1時間に1ロール6,000枚。つまり1分間に約100枚の速さで流れるシート状の外刃をチェックし、1枚につき1,300個あけられた約10分の4ミリの穴の不具合を瞬時に見つけ出す。

検出された不具合品をあらためて見せられても、目を凝らさなければわからなかったりする。なぜこんなことが可能なのか、まったく見当もつかない。
ぼーっと全体を眺めているだけだと正木は言う。そして異質な何かが網膜にひっかかるのを待つ。長い時間にわたる集中力をふくめ、これはもう「神業」の範疇(はんちゅう)だと感じる。

開孔選別作業のイメージ

匠が認めた完璧な刃だけが、ラムダッシュになる

余人をもっては代えがたい。急に休んだりすると大変なことになる。外刃の開孔選別は10年以上もひとりで行っている。つまり世の中に出た何千何百万枚というラムダッシュのすべての刃をその瞳に映してきたことになる。

不具合があった刃のイメージ

世界一のシェーバーを世に送り出す、彦根品質の守護神

そんな正木も新形状の刃を検査する時は、「少し緊張します」。そう言ってほほ笑む顔はたおやかな普通の女性だ。

世界一のシェーバーを世に送り続ける。その思いがある限り、やがて正木に匹敵する技量の持ち主が、きっと現れるだろう。

彦根品質のさらなる守護神として。

正木千鶴さん