レイアウトフリーテレビ LF1 × ASCII

アンテナ線の束縛から解放! 4K無線伝送に対応し移動が簡単、録画もできる アンテナ線の束縛から解放! 4K無線伝送に対応し移動が簡単、録画もできる

2022年3月18日 文/写真:ジャイアン鈴木 編集:近藤(ASCII)

テレビが自由になれば楽しみはもっと広がる
パナソニックのレイアウトフリーテレビ「TH-43LF1」でどこでも大画面!

生活は意外とテレビの位置に束縛されている。新築住宅でも、設計段階でアンテナ端子の位置を気にした人はそう多くないだろう。建売住宅やマンションなら、既にアンテナ端子が設置された状態での入居となり、リビングのレイアウトはまずアンテナ端子の位置からテレビの位置を決め、そこからインテリア配置を組み立てていくことになる。

部屋の模様替えでも、テレビの位置だけは動かせない。ある意味、不自由だ。もっと自由にインテリアを楽しみたい。そんな要望に応えてくれるのが、パナソニックのレイアウトフリーテレビ「TH-43LF1」。アンテナ線から解放されたテレビはその設置場所だけでなく、家具の配置も自由にしてくれる。レイアウトフリーテレビは、いわばリビングの解放者的な存在なのだ!

TH-43LF1のキホン。なにができるの?

TH-43LF1は「モニター部」と「チューナー部」のふたつの機器で構成されている。このふたつの機器はパナソニックのポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」の無線伝送技術と、レコーダー「DIGA(ディーガ)」の高画質圧縮技術が組み合わされており、幅広いエリアで、高画質かつ安定した4K放送の無線伝送を実現している。

画像:レイアウトフリーテレビTH-43LF1

パナソニックのレイアウトフリーテレビ「TH-43LF1」。サイズ/重量は、モニター部が980×1182×492mm/約24.5kg(幅×高さ×奥行き、スタンド含む)、チューナー部が215×80×225mm/約1.8kg。チューナー部はコンパクトなので設置場所を選ばない

モニター部のパネルはIPS×LED方式で、パネルサイズは43V型、解像度は4K(3840×2160ドット)。スピーカーは2基で、実用最大出力は20W(10W+10W)だ。

一方、チューナー部は、地上デジタル放送(3チューナー)、BSデジタル/110度CSデジタル放送(3チューナー)、BS4K/110度CS4K放送(2チューナー)に対応しており、2TBのハードディスクを内蔵しているので例えば地上デジタル放送の番組を見ながら、別の2つの番組を裏録できる。「4K 2倍録」「4K 4倍録」、おまかせ長時間「4K 8~12倍録」モードを搭載し、最大約1560時間の録画が可能だ。

端子類は、モニター部にはHDMI端子×2(HDMI2端子はeARC対応)、USB(AV周辺機器用)端子×1、3.5mmヘッドフォン端子×1を搭載。4K無線伝送チューナーには地上デジタルアンテナ接続端子(入力/出力)×1、BS・CSアンテナ接続端子(入力/出力)×1、HDMI端子(設定用出力)×1、LAN端子×1、USB(取込用)端子×1、USB(写真・動画バックアップHDD用)端子×1、電源端子×1が用意されている。

なお、チューナー部のHDMI端子は機器設定用となっているので、映像機器を接続し、その映像をモニターにストリーミング再生するといった使い方には対応していない点には留意しておこう。ゲーム機などはモニター部に直接つないで楽しむことになる。

モニター部、チューナー部ともに5GHz帯にも対応した無線LAN機能を内蔵しており、4K放送番組の無線伝送に利用されるほか、ネットワーク上のパナソニックの「お部屋ジャンプリンク」に対応した機器とも接続可能。つまり、「お部屋ジャンプリンク」に対応したディーガやビエラの映像コンテンツをモニター部から再生したり、チューナー部内のコンテンツを「お部屋ジャンプリンク」に対応したビエラから再生できるわけだ。TH-43LF1単体でも便利だが、ほかの機器と接続すれば活用範囲はさらに広がるのだ。

画像:レイアウトフリーテレビ前面

モニター部は43V型(3840×2160ドット)で、パネルはIPS×LEDを採用

画像:レイアウトフリーテレビ背面

ボディーの色はマットホワイト。どのような部屋にも馴染むカラーだ

画像:端子部

端子類はカバーで隠されている。上からHDMI端子×1、HDMI(eARC/ARC)端子×1、USB(AV周辺機器用)端子×1、3.5mmヘッドホン/イヤホン端子×1を配置

画像:電源ケーブル

スタンドの収納扉を開くと電源ケーブルが現われる。必要なぶんだけを引き出して利用できるという仕様だ

画像:マグネットタップとアダプタ付き電源プラグ

コンセントは「マグネットタップ」と「アダプタ付き電源プラグ」で構成。もしケーブルを足に引っかけてもアダプタ付き電源プラグが軽い力ではずれるので、モニター本体を倒してしまう心配は少ない

画像:チューナー部前面

前面にはチューナーの状態を示す「LED」、時間などを表示する「表示窓」、USB(USBメモリーなどから動画や写真を取り込める)端子×1を配置

画像:チューナー部上面

チューナー部の上面手前には、電源ボタン、取込ボタン、リンクボタンを配置

画像:チューナー部背面

背面には地上デジタルアンテナ接続端子(入力/出力)×1、BS・CSアンテナ接続端子(入力/出力)×1、HDMI端子(設定用出力)×1、LAN端子×1、USB(写真・動画バックアップ用HDD用)端子×1、電源端子×1を用意

画像:リモコン

このモデルで新たに採用されたデザインで、使い勝手の良いリモコンが同梱。モニターに合わせてカラーはマットホワイトが採用されている

実際に使ってみた! 簡単セットアップ、水平移動は超ラク

まずセットアップについては、説明書にふたりで作業するように推奨されているが、体重100キロ超えの筆者でなくてもひとりで組み立てられると思う。作業的にはモニターをスタンドに取り付ける工程が最大の難関だが、モニター自体は液晶テレビとして極端に重いわけではない。下側をしっかり持てば無理なくはめ込み可能だ。むしろほかの薄型テレビのほうが、スタンドを取り付ける際に画面を下に向けて設置できる作業場所を確保する必要があるのでハードルが高いと思う。

画像:モニターだけなら男性ひとりで持ち上げられる

スタンド込みの約24.5kgはやや重たいが、モニターだけなら男性ひとりで持ち上げられる。なお、持ち上げるのは危険であり、メーカーとしては保証していない

キャスターを使った移動はラクチンだ。スタンド下の車輪も絶妙なサイズが選択されており、マットなどの多少の段差であれば軽々乗り越えて移動できる。TH-43LF1は自由に置き場所を変えられることが真骨頂だが、同じフロア内で移動するなら億劫になることはまずない。

画像:スタンド下

スタンド下に全方向稼働可能な車輪が6個装着されており、ひとつの直径は実測35mm。マット程度の段差ならものともしない

画像:レイアウトフリーテレビ背面

移動する際の感触をお伝えするのは難しいが、旅行用キャスターバッグとほぼ同等の押し心地だと感じた。つまり、意外に軽い。なお、動かすときには、モニター部の上下または左右を両手で押さえながら動かすことをメーカーでは推奨している

一方、階の移動はかなりキツイ。重さというよりも、980×1182×492mmとそれなりのサイズがあるので、一般的な2階建て住宅の狭い階段の上り下りには繊細な注意が必要となる。基本的には同一フロア間で移動して利用する製品だと思う。

画像:階段の上り下り

一般的な一戸建ての階段の上り下りはかなりきつい。メーカーとしても持ち上げるのは保証していないこともあり、上下階への移動はしないほうが良いだろう

非常によくできていると感心したのが「マグネットタップ」と「アダプタ付き電源プラグ」。通常時は確実に装着し続け、ケーブルに足を引っかけた際には本当に軽い力ではずれてくれる。ほかの家電用にもほしいなと考えて「はずれるコンセント」で検索したら、機構的にはほぼ同じ「マグネットタップセット(アダプタ付)WH6601WP」(オープン価格)がパナソニックから販売されていた。ちょっと話が横道に逸れるが、よくできたロング&ベストセラー製品なので、ASCII.jpの読者にはノートPC用にひとつ購入することをオススメしておきたい。

画像:コード

万が一、コードに足を引っかけたり、ロボット掃除機が突っ込んだとしても安心だ

テレビの基本機能はビエラの高画質・高音質エンジンを踏襲

高画質技術では、AIがシーンに応じて最適な画質に自動調整する「オートAI画質」、4K映像本来の広色域を忠実に発色する「ヘキサクロマドライブ」、「HDRトーンマッピング処理」により高輝度でも色抜けを抑える「ハイブリッドトーンマッピング」、暗部の階調表現をより豊かに表現する「エリアコントラスト制御PRO」、SDR映像をHDR映像のような高コントラスト映像に変換したりHDR映像をさらに高画質化する「AI HDRリマスター」、4方式のHDRフォーマットへの対応、バックライトを高速制御し残像を抑制する「クリアモーション」、ゲームやスポーツに対応した「映像モード」を搭載している。

高音質技術では、音響特性・音像定位を改善し、また映像と音声で回路を分離するオーディオ専用回路を採用。さらに、スタンダード、ミュージック、「快聴」(人の声が聞き取りやすい)、スポーツ、ユーザー(好みに合わせて調整できる)などのサウンドモードを用意。ほかのビエラと同等の高画質、高音質で映像を楽しめるわけだ。

画像:オートAI画質イメージ図

「オートAI画質」により、映画の暗いシーンでは見やすくコントラストを調節してくれる。ホラー映画などで細かな演出を見逃す心配はない

最新型のビエラだけに対応インターネットサービスは豊富。「YouTube」、「YouTube Music」、「Netflix」、「Amazonプライムビデオ」、「Disney+」、「Apple TV+」、「Hulu」、「U-NEXT」、「ABEMA」、「dTV」、「DAZN」、「TVer」、「Paravi」などなど多くのサービスを網羅している。テレビ番組に加えて、多くのインターネットサービスが楽しめるわけで、巣ごもり生活の強い味方と言える。

画像:アプリ画面

筆者宅のテレビはABEMA非対応。ビエラの「新着アプリのお知らせ」を見てみると最新のネットサービスが並んでおり、積極的にインターネットサービスに対応していることがわかる

無線伝送のレイアウトフリーテレビということで、電波がどのくらい届くのか、遅延はないのかという点が最も気になっていたが、結論から言うと一般的な木造建築の4LDK住宅であれば、同じフロアで最も長い距離に離して設置しても電波はしっかり届くし、リモコンで操作していて気になるほどの遅延は感じられなかった。4K無線伝送チューナーを部屋の中央に設置すれば、もっと広い木造建築の家や、重量鉄骨造りの家屋でも受信は可能だと思われる。

画像:転送レート自動変換機能のイメージ

TH-43LF1には、通信状況に応じて圧縮によりデータ量を削減する「転送レート自動変換機能」が搭載されている。同じフロアの両端まで離してみたが、特に画質の劣化は確認できなかった

室内バイクに乗ったり、PCディスプレーとして使ったり

レイアウトフリーテレビ「TH-43LF1」の真骨頂を味わってみようと、さまざまな使い方を試してみた。場所を移動できるというだけでテレビの利便性は向上し、活用範囲が広がった。最初に試したのが、食器を洗いながらのテレビ視聴。リビングの奥にあるテレビより画面が大きく見えるし、ボリュームもちょっと上げるだけでしっかりと聞こえる。大量の食器も退屈せず片付けられた。録画しておいた料理番組や、YouTubeのレシピ動画を再生しながら料理を作るのにも便利だ。大画面なので調味料の量などの細かい手順も見やすいし、動画だから調理の流れも把握しやすく、失敗がない。

画像:キッチンでの使用

今回はワイドショーを見ながら食器を洗ったが、調理動画を再生しながら料理するのも楽しそうだ。なお、キッチン周りで使うときには水がかからないよう気をつけよう

個人的オススメは自転車競技を見ながらインドア自転車に乗ること。「FOV(一人称視点)」の自転車競技動画を見れば、まるで自分が競技に参加しているように気分がアガる。TH-43LF1の横に扇風機などを設置すればさらに臨場感が増すこと間違いなしだ。ランニングマシンでも良いし、ハウツー動画を見ながらヨガやストレッチする場合でも、いちいちリビングを片付けず、広い場所にテレビを移動するだけで済むのは楽でいい!

画像:インドア自転車との使用

もちろん自転車競技ではなくて、好きな映画、ドラマなどを観ながら、ゆっくりと有酸素運動に励んでもいい。いずれにしてもTH-43LF1とインドア自転車の相性は抜群だ

パソコンのセカンドディスプレーとしても使い勝手が良好。普段はノートPCだけで作業していても、ここぞというときには43V型4K(3840×2160ドット)の大画面&高解像度環境を接続すれば、複数のウェブサイトを開いて資料作成の参考にしたり、エクセルとワード、パワポ、写真ライブラリーを同時に開いて編集したりと、PCワークを大幅に効率化してくれる。テレワークの際にも、オンラインミーティング参加者の表情がよく分かり、共有した資料の文字や図版が見やすくなる。普段はテレビとして使い、いざというときは作業デスク横に移動して素早く大画面セカンドディスプレーとして利用できるので、ASCII.jpの読者にまさにピッタリの活用方法と言えよう。

画像:PCワークでの使用

モニターにはHDMI入力端子が備えられている。ワイヤレスディスプレー化もひとつの手段だが、遅延などを考慮するとHDMIケーブルで直結したほうがよいだろう

貸出機到着前から試したかったのが、TH-43LF1を駐車場に向けてYouTube動画などを見ながら洗車すること。ガラスの反射を避けるため窓を開ける必要はあるが、洗車の手が止まっちゃうほど快適だ。YouTubeには車やバイクの整備動画が多数掲載されているので、大画面で見ながら整備したり、パーツを取り付けたりできるのも良い。天気の良い日には窓の外にアウトドアチェアを出して、ビール片手に映画を楽しみたいものだ。なお、駐車場や庭にモニターを出したいところだが、無線LANの屋外利用については制限がある(無線LANの屋外利用について)。TH-43LF1のモニターは屋外では利用できないので注意してほしい。

画像:洗車しながらの使用

モニターの映像を駐車場から眺めながら洗車するのは予想どおり快適。ただ、あまりボリュームを上げると近所迷惑になりかねない。ネックスピーカーとの組み合わせがオススメだ

ゲームはやはり画面が大きいほど迫力がある。というわけでゲーム機をモニターに直結してプレイしてみた。TH-43LF1なら好きな場所、適切な距離で、大画面&高解像度環境によるゲームをとことん堪能できる。比較的寄せてゲームをプレイすれば没入感は満点だ。

画像:ゲームの使用

大画面に近づいてFPS、TPSゲームをプレイすると酔いやすい。適度に休憩を入れて楽しんでほしい

TH-43LF1は視聴スタイルの常識から解放してくれるフリーダムなテレビだ

TH-43LF1は大画面を移動できることで可能性は無限大。観る場所も、観るスタイルも、観る時間も自由になる。まさに、視聴スタイルのジョーシキから解放してくれるフリーダムなテレビなのだ。皆さんも自分なりの斬新な使い方をぜひ編み出してほしい。

(提供 パナソニック株式会社)