Digital FUN! 「シン・ウルトラマン」樋口真嗣監督×マイクロレンズ4K有機ELビエラ MZ2500シリーズ

『シン・ウルトラマン』樋口真嗣監督がマイクロレンズ4K有機ELビエラ鑑賞「本来意図した色味をくっきり見せてくれる」『シン・ウルトラマン』樋口真嗣監督がマイクロレンズ4K有機ELビエラ鑑賞「本来意図した色味をくっきり見せてくれる」

映画「シン・ウルトラマン」のBlu-ray / DVDが発売中です。監督を務めた樋口真嗣さんが「マイクロレンズ4K有機ELビエラ MZ2500シリーズ」で同作を鑑賞。映像美や音質へのこだわりについて撮影秘話を交えて語ってもらいました。

[取材・文 / 岸野恵加 撮影 / 後藤壮太郎]
*樋口真嗣の樋は2点しんにょうが正式表記

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――本日は「シン・ウルトラマン」のいくつかのシーンを再生しながら、7月21日発売予定の最新モデル「マイクロレンズ4K有機ELビエラ MZ2500シリーズ」を体験していただきます。まずは終盤でウルトラマンが別空間に吸い込まれそうになりながら飛ぶ場面をご覧ください。BGMが迫力たっぷりなシーンですが、音の響きはいかがでしょうか。

オーケストラの響きがとても壮大に聞こえますね。今この環境は、スピーカーを別でアドオンしているわけではないですよね?

 

──はい。テレビ内部のスピーカーのみで音を聴いていただいています。MZ2500シリーズには「360立体音響サウンドシステム+」が搭載されていて、本体の上向きにイネーブルドスピーカー、左右の横向きにワイドスピーカー、そして前向きにラインアレイスピーカーが付いています。音の臨場感を追求していて、上下左右から音に包み込まれる体験ができるのが特徴です。

いいですね。適量というか、押し出しはあるんだけど音に囲まれすぎている感じがなくて。このシーンで音の幅を広げた甲斐がある。

 

──音の幅を広げる、とは?

実はこの映画は様々なクオリティの音源を使用しているんですよ。現在録音した音楽だけでなく、1966年に録音された「ウルトラマン」シリーズの音源を使っていたり、禍威獣の鳴き声も基本的にはオリジナルに準じたモノラルの音を取り入れていたり。そこから現代の映画として広げられるところは広げたくて、マスターを作るときに何度もやり直したんですね。前半に昔の音源を使いつつ、だんだんグラデーションにして、後半で音に広がりが出るようにした。昔の音源の質も味わいではあるんですけど、その録音状態の不安定さがDolby Atmos®(立体音響技術)に乗せたときに意図していない出音になることがあって。原因を探るのにけっこう時間が掛かりましたね。

「シン・ウルトラマン」を鑑賞する樋口真嗣。

──なるほど。ではこの終盤のシーンは、音楽が最高潮の盛り上がりを迎えるよう位置付けたシーンというわけですね。

そうですね。そういう音をDolby Atmosのディスクに収録して、こういう最先端のテレビで再生すると、すごい迫力ですよね。「シン・ウルトラマン」のパッケージは4K Ultra HD Blu-rayもラインナップされていますが、新作邦画劇映画としては初となるDolby Vision®を採用し、さらにDolby Atmosで収録されているんです。自分の映画をこの音質で観れるのがうれしいです。今まではほぼ洋画でしか実施されていないので、これを機にほかの邦画もどんどんやってほしいですね。特に「THE FIRST SLAM DUNK」のDolby Cinema®(※Dolby VisionとDolby Atmosに対応した映画館のこと)はすごくよかったので、あのままディスクに収録してほしいなあ。

「シン・ウルトラマン」より、ガボラ戦の場面写真。

「シン・ウルトラマン」より、ガボラ戦の場面写真。
──続いてはマイクロレンズ4K有機ELの魅力が伝わるシーンを観ていただきます。禍威獣第8号・ガボラが核廃棄施設に迫ったところへ、ウルトラマンが登場し、激闘するシーンです。MZ2500シリーズはバックライトを使用しない自発光ディスプレイによって色の再現性に優れており、より鮮やかでリアルな映像をお楽しみいただけると思います。

おっ! ガボラのドリルの部分の紫色がしっかり表現されている。ポスプロ期間(※ポストプロダクションの略称。撮影後の技術的仕上げ作業のこと)で紫色を入れたんですが、こうしたディテールは家庭の視聴環境だと出せないことが多くて、それでも仕方ないと割り切って考えていることが多いんです。こうして本来意図した色味をくっきり見せてくれるのはうれしいですね。

 

──これまでのビエラで使用していた有機ELパネルに比べて、MZ2500シリーズは最大発光輝度2倍を実現しているそうで、細かな色味まで再現できていると思います。

あとこのガボラは地底禍威獣なので、金属みたいに硬い甲羅に覆われているんですよ。その1枚1枚の金属感みたいなものが丁寧に再現されているのもすごくいいですね。映画館で観るときよりも、逆にテレビの距離感だからこそちゃんと見える。

「シン・ウルトラマン」より、ガボラ戦の場面写真。

「シン・ウルトラマン」より、ガボラ戦の場面写真。
──戦闘によって巻き上がる砂埃も、1粒1粒が見えそうなくらい細かく映っていますね。

見えすぎるくらい見えていて、作り手としては逆にドキドキしてしまいます。CGで作ったものなんで、「暗く潰してごまかしたつもりだったところが意外と見えてる!」とか(笑)。でも今観ている限りは大丈夫そうで安堵しました。そうだ、このあとガボラが光線を放つところも観ていいですか?

 

──もちろんです。

よかった、ちゃんと表現されてる。この光線はまぶしく映るように設定していて、光の中にチラチラと光るディテールを入れているんです。たいていのテレビでは情報量が限られているので、のっぺりと真っ白に映っちゃう。でもこのビエラだとしっかり表現されていて、うれしいですね。

「シン・ウルトラマン」より、ガボラの光線を体で受け止めるウルトラマン。

「シン・ウルトラマン」より、ガボラの光線を体で受け止めるウルトラマン。
──続いてはウルトラマンとザラブが市街地で格闘する夜景のシーンです。こうした暗いシーンでは細部がつぶれてしまいがちですが、MZ2500シリーズではくっきりと映ります。

なるほど。狙ったより色が出すぎている印象も少しあるけど、テレビで観る分には、このくらい見えているほうが娯楽性が高いと思います。こういうスケール感のある画を作るときは、全体的に色味をちょっと抑え気味にすることが多いんですよね。

「シン・ウルトラマン」より、空中でザラブと交戦するウルトラマン。

「シン・ウルトラマン」より、空中でザラブと交戦するウルトラマン。
──ちなみに、「シン・ウルトラマン」の特徴として、隙間から狙うような独特のアングルでのカットが多いですよね。Blu-ray特別版の特典映像にもメイキングが収録されていて、スマートフォンをあらゆる箇所に配置するような撮影方法がとても興味深かったんですが、それを取り入れたのはどういう意図からだったんですか?

理由はいろいろあるけど、「そこにカメラがあってほしい」と思う場所ってだいたい狭かったりするんですよ。例えばパソコンの視点で撮ろうと思っても、1回机をどかさないといけないんですよね。でもスマートフォンなら、モニターの前に数台立てかけておくだけで一気に撮れちゃうわけです。現場の撮影時間を短縮できるというメリットもありました。

 

──なるほど。何台も同時に回して、そこからいいカットを拾って編集するんですね。

その代わり、もちろん画質とかは最高のものではないんですけどね。「それでも力強い画になるからこれを使おう」という判断でした。

 

──そうしてスマートフォンで撮影した映像でも、MZ2500シリーズではきれいに表現されていましたよね。キャストさんの肌の質感もリアルに映し出されていたのが印象的でした。

本当にそうですね。驚きました。

斎藤工演じる神永新二。

斎藤工演じる神永新二。

長澤まさみ演じる浅見弘子。

長澤まさみ演じる浅見弘子。
──樋口監督はお仕事でも頻繁にモニターを使用されると思いますが、ご家庭ではどんなテレビを使っていますか?

65インチのものを置いてます。部屋の広さに対して考えたらもう少し小さいサイズでもいいんでしょうけど、やっぱり大きさの魅力には勝てなくなってきて。オリンピック前に購入したから、もう4年くらい経ったかな。グレーディング(※撮影後に映像の階調、色調を整える画像加工処理)のときに家庭用モニターでの見え方を確認するために、スタジオの色調整の部署で使うものと家のテレビは一応同じものにしているんですよ。それは申し訳ないことにPanasonicさんの製品ではないんですけど(笑)。でも家だと徹底的に自分の好きな視聴環境にすることはできないというか……家族と音に対する感覚が合わないんですよね。

 

──好みの音量が異なるということですか?

そう。俺が気持ちいいと感じる音量で観ているとよく「うるさい!」って言われる(笑)。そして後ろのスピーカーもケーブルも「邪魔!」って外されて。仕方がないので仕事場の音響環境を充実させようとサウンドバーを借りてきて試してみたら、なかなかよくて。そこからスイッチが入ってしまい、Dolby Atmos対応のAVアンプに手を出し、さらに天井に穴を開けてスピーカーを取り付けて、今では11.1chと、映画館に近い環境になってます。人が集まったときはときどきみんなで映画を観たりしていますね。でもそうして部屋が映画館に近付いていくと、部屋が音場の中にいるというか、完全に包囲される感覚になります。逆に音を聴く以外のことができなくなるようで。俺は集中して聴いているからなんの問題もないけど、家事をしたり仕事の合間に再生していると、音がうるさく感じる感覚があるみたいですね。

──監督が理想的な視聴環境を作るうえでは、音へのこだわりが大きいんですね。

コンセントを専用のものに換えたりとか、世の中にはもっとこだわっている人がいるし、そういう人に比べたら俺はまだまだだと思うんですけどね。もしよかったら、持参したディスクを再生してみてもいいですか?

 

──ぜひぜひ。これはドキュメンタリーですか?

そう。この夕暮れの海のシーンとか、暗いところが普通のテレビだと潰れちゃうんですよ。これを試してみたくて。意地悪でしょ?(笑)でもこのビエラでは色が崩れずにしっかり同居していますね。うーん、いい! 本当にすごいものを見せていただきました。「シン・ウルトラマン」の宣伝をしに来たつもりだったのに、すっかりこのテレビを買う気になっています(笑)。

 

──ありがとうございます。ぜひ!(笑)では、最後にメッセージをお願いします。

配信も便利ですけど、空間を満たすエーテルのようなものは、やっぱりディスクになると途端に充実する感覚があるんですよ。数値化できない情報量の魔力に取り憑かれて足を踏み外す人生もまた一興です。音にしても画にしても、圧縮されるとやっぱり密度が変わってしまいますよね。なので、ぜひいいディスクをこういういいテレビで鑑賞して、本来意図した状態で味わってもらえたら、作り手冥利に尽きますね。

抽選で1名様に樋口真嗣監督サイン入り「シン・ウルトラマン」Blu-ray 特別版 4K Ultra HD Blu-ray 同梱4枚組をプレゼント!【終了】

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◆応募締切
2023年7月7日

樋口真嗣(ヒグチシンジ)
樋口真嗣(ヒグチシンジ)

1965年9月22日、東京都生まれ。
1984年「ゴジラ」に造形助手として参加し、映画界入り。「平成ガメラ」3部作などで特撮監督を担当したあと、「ローレライ」「のぼうの城」(犬童一心と共同監督)、「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」2部作などで監督を務める。2017年には「シン・ゴジラ」で総監督の庵野秀明とともに日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞。2022年5月に監督作「シン・ウルトラマン」が公開され、興行収入44億円のヒットを記録した。

「シン・ウルトラマン」

【STORY】
次々と巨大不明生物・禍威獣(カイジュウ)が現れ、その存在が日常となった日本。通常兵器はまったく役に立たず、限界を迎える日本政府は、禍威獣対策のスペシャリストを集結させた禍威獣特設対策室、通称・禍特対(カトクタイ)を設立した。彼らはある日、禍威獣対策に追われる中、大気圏外から突如現れた銀色の巨人・ウルトラマン(仮称)と邂逅する。

【スタッフ/キャスト】
企画・脚本:庵野秀明
監督:樋口真嗣
出演:斎藤工、長澤まさみ、有岡大貴(Hey! Say! JUMP)、早見あかり、田中哲司、西島秀俊、山本耕史、岩松了、嶋田久作、益岡徹、長塚圭史、山崎一、和田聰宏ほか

【Blu-ray&DVD 発売中】
発売元:円谷プロダクション / 販売元:東宝
[4K Ultra HD Blu-ray 本編1枚+Blu-ray 本編1枚+特典2枚]
税込9,680円 / TBR33093D

[Blu-ray特別版([Blu-ray 本編1枚+特典2枚)]
税込7,480円 / TBR33094D

[Blu-ray(Blu-ray 本編1枚+特典1枚)
税込5,280円 / TBR33095D

[DVD(DVD 本編1枚+特典1枚)]
税込4,180円 / TDV33096D

「シン・ウルトラマン」Blu-ray 特別版 4K Ultra HD Blu-ray 同梱4枚組

NEW MZ2500シリーズ

[65v|55v]
「マイクロレンズ有機EL」によるビエラ史上最高の
高コントラストと美しい色表現を実現した
フラグシップモデル

4K2番組同時録画※1
BS4K/110度CS4Kチューナー×2|地上/BS/110度CSチューナー×3
ネット動画対応|4K120p入力対応

MZ2500シリーズ

※1 テレビ本体に録画することはできません。別売のUSBハードディスクを接続してください。4K放送2番組録画中の4K放送は録画中のチャンネルのみ視聴可能です。
• Dolby、ドルビー、Dolby Vision、Dolby Atmos、Dolby CinemaおよびダブルD記号は、アメリカ合衆国とまたはその他の国におけるドルビーラボラトリーズの商標または登録商標です。
©2022「シン・ウルトラマン」製作委員会 ©円谷プロ

• 画面はハメコミ合成のイメージです。
• シーン写真、機能説明写真はイメージです。
• 図は効果を説明するためのイメージです。
• 製品の定格およびデザインは改善等のため予告なく変更する場合があります。

ナタリーとPanasonicの連携企画「デジナタ」の記事まとめページにリンクしています。ナタリーとPanasonicの連携企画「デジナタ」の記事まとめページにリンクしています。

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