秋のエアコンはカビの温床に…秋にやっておきたいエアコン掃除法  

「秋のエアコンはカビの温床に…秋にやっておきたいエアコン掃除法」のメインビジュアルのイラストです。 「秋のエアコンはカビの温床に…秋にやっておきたいエアコン掃除法」のメインビジュアルのイラストです。 

夏も過ぎ去り、エアコンを稼働しない人も多いのではないでしょうか。夏に酷使したエアコンには、ホコリやダニなどの汚れがたまり、カビ菌の繁殖やニオイの原因になる可能性も。そこで今回は、秋にやっておきたい、エアコンのお手入れ方法をご紹介します。

エアコンの掃除って正直面倒なのよね…

夏が過ぎて、すっかりエアコンを使わなくなったわね
冬まで使わないし、掃除をしなきゃいけないのはわかっているんだけど、
ついついさぼってしまう…
みんなはエアコンの掃除、ちゃんとやっているものなのかしら
悩ましい表情をしている女性のイラストです。

約半数が、夏使用後のエアコンのお手入れをする予定がない

パナソニックは、20代~60代の男女550名に秋のエアコンのお掃除について調査を行いました。

今夏のエアコン冷房稼働終わりの秋に、自宅のエアコンのお手入れをするつもりがあるかをたずねる質問では、「ある」と回答したのは半数以下の47%。3割近くが「ない」と答え、「わからない」を含めると半数以上が夏じまいの予定がないことがわかりました。

夏のエアコン稼働が終わった秋ごろ(9月~11月)に自宅のエアコンのお手入れをする予定はあるか(n=550)という調査結果の円グラフ。「ある」が47%。「ない」が29%、「わからない」が24%

しかし、夏に稼働し続けたエアコンを掃除しないまま放置させておくことは、カビの増殖につながってしまうのです。

そりゃあエアコンのお手入れをしないまま
冬に稼働させるのは、何となく悪いことだとは思うけど、、、
そもそも、なぜ掃除していないとエアコンにカビが発生してしまうのかしら
悩ましい表情をしている女性のイラストです。

専門家に聞きました!秋カビ発生の原因とそのメカニズムとは?

カビは気温20〜30℃、湿度70%以上で最も繁殖しやすく、多くの胞子を作ります。真夏より湿気が多く気温が下がる秋は、カビの繁殖条件と合致しており梅雨どきと似ているのです。

ではなぜエアコン内でカビが発生してしまうのでしょうか。
その原因とメカニズムをカビの専門家、矢口貴志先生に教えていただきました。

ホコリやダニ・カビ菌が侵入

フィルターでブロックできないホコリやダニ、カビ菌がエアコン内部に侵入します。

エアコン内部にホコリやダニ・カビ菌が侵入しているイラストです。
原因①:ホコリがカビのエサに

エアコンは室内の空気を取り込み冷やしているため、空中に浮遊しているホコリもエアコン内に取り込んでしまいます。結果、エアコン内にたまったホコリは、カビが繁殖する原因に。

空中に浮遊しているホコリのイラストです。
原因②:エアコン内部の湿気

エアコンを使った後には、冷房使用中に結露した水分がエアコン内部にたまっており、湿気がたっぷりな状況で、カビの成長に適した環境になってしまいます。

エアコン内部の湿気がたまっているイラストです。

暖房稼働時にカビが吹き出してしまうことも…

夏のエアコン稼働時間が長ければ長いほど、エアコン内部に湿気がたまり、カビのエサであるホコリもたくさん付着してしまいます。
フィルター部分は掃除機で吸えばケアができますが、エアコンの内部はそういうわけにはいきません。
エアコンを掃除せずに放置をしておくと、使用していない秋の間にエアコン内で繁殖したカビが冬の暖房稼働時に吹き出してしまうことになるのです。 

冬の暖房稼働時にエアコン内に繁殖したカビが吹き出してしまうことを表すイラストです。
矢口貴志(やぐちたかし)先生プロフィール 

千葉大学真菌医学研究センター 准教授

早稲田大学理工学部応用化学科卒業。明治製菓(株)(現在、明治ホールディングス(株))を経て現千葉大学真菌医学研究センター准教授に就任。生活環境のカビ、特に病原性のカビを専門に研究。「おはよう日本」「あさイチ」「世界一受けたい授業」「林修の今でしょ講座」などテレビ出演多数。

秋カビを発生させないためには?秋の正しいエアコンのお手入れ方法

パナソニックが行った、20代~60代の男女550名にエアコンのお掃除についての消費者調査において、さらに以下のような結果が。
具体的にどのようなお手入れをするのかという質問に、「自分で洗浄剤やカビ・ニオイを抑えるスプレーを使ってエアコン内部のお手入れをする」という方が約3割いることがわかりました。

しかし、これは間違ったお手入れ方法で、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあります。

どのようなお手入れをする予定ですか?(n=259)
どんなお手入れをするのかを表す棒グラフです。約3割の人が間違ったエアコン掃除をしています。どんなお手入れをするのかを表す棒グラフです。約3割の人が間違ったエアコン掃除をしています。

では、秋カビをどのようにケアすればよいのでしょうか?夏に酷使したエアコンの秋の正しいお手入れ方法を伝授します。

ポイント①:フィルターのお手入れ

エアコンフィルターのお掃除が大切です。エアコンの汚れは、能力の低下、消費電力の増加につながります。掃除機でホコリを吸い、それでも汚れが落ちない時は薄めた中性洗剤で洗い、陰干しをしてしっかり乾燥させてください。

エアコンのフィルターをお掃除しているイラストです。

ポイント②:内部クリーン機能や送風運転を活用

冷房中の結露により水分がたまったエアコン内部を乾燥させることが、実はカビ対策に効果的です。内部クリーン機能がエアコンに搭載されていれば使用しましょう。

また、内部クリーン機能が搭載されていないエアコンの場合は、冷房運転の後に「送風運転」を3〜4時間行い、エアコン内部を乾燥させましょう。

エアコンの送風運転をしているイラストです。

ポイント③:拭き掃除でカビ菌を防止

エアコンに汚れがたまるとカビ菌のエサになるため、汚れている場所(通風路、フラップ等)を拭き掃除してください。このときのポイントは、見える部分のみです。

※お⼿⼊れはそれぞれのエアコンの取扱説明書に従って⾏ってください。
※ご⾃⾝での掃除が⼼配な⽅、掃除がしづらい箇所の汚れが気になる場合やすでにカビが生えている場合は、専⾨業者にご依頼ください。

これはやっちゃダメ!NGなお掃除とは

エアコンのクリーニングは高い専門知識が必要です。ご自身でエアコン内部の洗浄をしないでください。
誤ったクリーニング方法(除菌剤やお掃除スプレーをするなど)を行うと、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあります。専門業者に依頼しましょう。

エアコンのお手入れに効果的ナノイーX搭載の内部クリーン機能

ポイント②で紹介した通り、エアコンに搭載された「内部クリーン機能」の活用がエアコンのお手入れに効果的です。

しかし、一般的に内部クリーン機能には下記のような問題があります。

内部クリーン機能にまつわるお悩み

悩み①

製品の出荷時に内部クリーン機能が設定されていない場合など、機能に気づかず、全く活用されていない場合がある

悩み②

内部クリーン機能を使う場合、毎回手動でリモコン操作をしないといけない機種がある

悩み③

エアコンの運転停止ボタンを押したあとに自動で内部クリーン運転が始まる場合、「電源が切れていない」と思い、もう一度運転停止ボタンを押して、内部クリーン機能を止めてしまう場合がある

そこで、パナソニック株式会社はこの「内部クリーン機能」についてもアンケート調査をしました。

45%が「内部クリーン機能」について、名称だけは知っている

「エアコンの内部クリーン機能について、知っていましたか?」という質問では、3割が「名称も機能内容も知っている」(34%)と回答したものの、45%が「名称だけは知っている」と機能面については理解しておらず、22%は名称も機能も理解していないことがわかりました。

エアコンの内部クリーン機能について、知っていましたか?調査結果の円グラフ

​さらに、「ご自宅のエアコンに内部クリーン機能は搭載されていますか?」という質問では、2割の方が「わからない」と回答しており、せっかく搭載されていても活用されないままになっているケースが懸念されます。

現在流通しているエアコンは、ほとんどの機種が「内部クリーン機能」を搭載しています。まずはご自宅のエアコンの機能と設定を一度確認してみましょう。

「ナノイーX」内部クリーン機能

運転後は自動で*1スタート。ナノイーXをすみずみまで充満させ、エアコン内部のカビ菌を除菌※1、付着した油分まで分解します。エアコン内部も「全自動お掃除」で手間なくキレイに。

 

*1:暖房、冷房、除湿のいずれかの運転を30分以上行い、停止した時。長時間連続運転中は内部クリーン運転を行いません。連続運転中に内部クリーン運転をさせたい時はリモコン設定が必要です。
*2:生えてしまったカビを除去する機能ではありません。設定を「送風自動」に変更した時は、カビの成長を抑制※2する効果となります。

ナノイーX搭載内部クリーンの画像です
夏に使ったままで、掃除しないとカビが繁殖してしまうなんて気にしたことなかったわ…

内部クリーン機能もちゃんと使うようにしなくちゃ!
フィルターの掃除も、冬が来る前にお手入れした方がいいわね
 
スッキリとした表情の女性のイラストです。

※1:【試験機関】(一財)北里環境科学センター【試験方法】室温25℃、湿度70%の試験室(約6畳)にて、エアコン内部にカビ菌を滴下した試験片を設置、1日3時間の冷房運転後に「内部クリーン」運転を動作させ、試験前と4日後のカビ菌の数を比較【試験結果】試験片のカビ菌(1種類)が、「内部クリーン」運転なし(自然減衰後)から99%除去されたことを確認(北生発2021_1202号)。
※2:【試験機関】(一社)カビ予報研究室【試験方法】室温25℃、湿度70%の試験室(約6畳)にて、エアコン内部にカビセンサーを設置、1日3時間の冷房運転後に内部クリーン運転ありとなしの条件において、4日後のカビの菌糸長を比較【試験結果】カビセンサー内のすべてのカビ(3種類)で、カビの成長が抑制されることを確認(210701)。