花粉が気になる季節の上手な換気の仕方
換気への意識が高まる昨今。気持ちよく過ごすために、空気の入れ替えは大切ですよね。 花粉が気になる季節にうまく換気するためのポイントを、専門家のアドバイスを交えて解説します。
換気したいけど、花粉を部屋の中に入れたくない…
まだ外は肌寒くて窓を開けるのをためらってしまう日もあるけど、だからこそ、こまめな換気を意識したい! でも、暖かくなってくると花粉も気になるんだよね…。
花粉の量は毎年増えているって聞くけど、他のお家では換気と花粉対策、どうしてるんだろう?
65%が花粉シーズンに、窓開け換気を我慢してしまう
花粉シーズンの到来を目前に首都圏在住の男女550人を対象とした「花粉と換気」に関する調査※を実施!
調査結果から、「換気」と「花粉対策」の両立に悩む、みなさんの様子が見えてきました。
「花粉の時期に、窓を開ける換気を我慢してしまうことがありますか?」という質問では、65%もの方があると回答し、窓開け換気を我慢している実態が浮き彫りになりました。
たくさんの人が換気と花粉対策に悩んでいるんだね。家で過ごす時間が増えた人も多いだろうし、みんな室内の空気をできるだけキレイに保ちたいと考えているのかも。
花粉の侵入が怖いし、窓を開けてする換気と花粉対策って、両立できなさそうに思えるけど…。うまくやれる方法ってあるのかな?
花粉の専門家が解説 窓を開けて換気する際の花粉対策!
室内の花粉飛散などを研究する、群馬大学の高橋俊樹准教授にお話を伺いました。
花粉はどういう場所にたまりやすい?
高橋准教授によると、窓を開けてする換気で毎時30㎥の空気を取り入れると、花粉の飛ぶ量が多い時期には、なんと数百~数千個の花粉を室内に取り込むことになるそう!
室内に入り込んだ花粉は、部屋の隅や柱の周り、家具の近くなど、風の流れがせき止められるような場所に落ちて溜まりやすいようです。また、カーテンなどの布製品に静電気が原因で付着することも。
窓開け換気には空気清浄機を活用しよう
微小な花粉が室内に蓄積すると、花粉に悩まされる時期を長期化させるおそれも。窓を開けて換気をする場合は、空気清浄機を活用し、室内の花粉を取り除きましょう。ただし、排気によって花粉が舞い上がらないよう、空気清浄機の置き場所には注意が必要です。
前面、または背面に吸気口があるタイプ
窓に吸い込み口を向けて配置。室内に花粉を拡散させてしまわないよう、排気が窓の近くに当たらないようにするとよいでしょう。
側面に吸気口があるタイプ
窓の近くに、窓の正面から少しずらして配置。排気は、窓から入ってくる外気とぶつからないようにすると、花粉の拡散を防げます。また、空気清浄機の吸気口は壁に近づきすぎないように注意しましょう。
部屋の中に入ってくる花粉を空気清浄機でしっかりキャッチして、室内に溜めこまないようにするのがポイントなんだね!
髙橋 俊樹(たかはし としき)准教授プロフィール
群馬大学大学院理工学府 電子情報部門 准教授。1998年、総合研究大学院大学博士課程を修了。電磁場におけるイオンや電子の軌道解析などを用いた、粒子輸送現象を専門とする。室内気流への応用として、空気清浄機のつくる乱流場でのスギ花粉挙動解析、花粉除去に適した気流生成についての研究も行っている。趣味はジョギングの記録を(走らない日を含めて)毎日つけること。
パナソニックのエアマイスターが教える
いますぐ始めたい4つの花粉対策!
花粉をできるだけ家の中に侵入させないことが対策の鉄則。完璧な侵入を防ぐのは難しいものの、ちょっとした工夫で取り込む花粉量を減らすことができます。無理なく実践できることから始めてみましょう!
外出先から花粉を持ち込まない
玄関にはハンディサイズのクリーナーや専用のブラシなどを用意して、家の中に入る前に衣類に付着した花粉を取り除きましょう。
ウールやフリースなどに比べて、化学繊維やレザーなど表面がツルツルしたものは花粉が付着しにくいので、洋服の選び方でもひと工夫できます。
洗濯物を外に干さない
花粉が洗濯物に付着しないよう、外干しをやめて部屋干しに切り替えましょう。
洗濯乾燥機、浴室換気乾燥機のほか、エアコンの衣類除湿モードを使うのもオススメ。パワフルな風で洗濯物の水分を飛ばし、その水分をエアコンが空気と一緒に回収します。衣類除湿の機能が搭載されていないエアコンの場合は、扇風機を活用してみましょう。
換気は窓の開け幅を10cm程度に、レースカーテンは閉めて!
花粉のピーク期におこなった実験では、窓を開ける幅を10cm程度にし、レースのカーテンをすることで屋内への花粉の流入をおよそ4分の1に減らすことができる※そうです。
網戸を閉めるだけでも、効果が期待できます。
※環境省:花粉症環境保健マニュアル2019より
こまめに床掃除をする
掃除の際、掃除機を使うと、床に溜まっていた花粉を排気によって舞い上げてしまうことがあるので、先に水拭きをするのが重要です。
乾いたときにまた花粉が飛散してしまわないよう、水拭きに使った雑巾はしっかり洗いましょう。使ったらすぐに捨てられるウェットタイプのシートを使うのもよいでしょう。
どれもかんたんにできることばかり!
花粉がいつの間にか溜まってしまわないように、こまめに対策することが大切だね。
少しでも花粉の量を減らすために、毎日ちょっとずつ気をつけてみよう!
高橋准教授も推奨
エアコンと空気清浄機の「併用」テクニック!
この季節におすすめなのがエアコンと空気清浄機の2台使いです。エアコンの作り出す気流が空気清浄機の集じん機能をアシストしてくれるから、花粉対策もスムーズにおこなえます。特に部屋が広くなればなるほど、効果は高まります。
集じん完了時間の違いをシミュレーションで検証!
エアコンをつけることで、18畳の部屋において、集じん完了までの時間を約20%短縮できることが分かりました。
部屋の上の方はエアコンで、下の方は空気清浄機を使うことで最適な気流が生まれ、空気清浄機を単独で使うときよりも集じん能力がアップします。
※2020年12月 パナソニック調べ。
※空気清浄機は静モード、エアコンはLowモード。
※(一社)日本電機工業会規格(JEM1467)で定められた基準により、タバコの煙でのシミュレーション。
■エアコンの有無による、集じん完了時間の違い(18畳の場合)
併用する際の最適な配置は?
空気清浄機の多くは、前面もしくは側面から汚れた空気を吸い込み、上部からキレイな空気を出す構造です。エアコンの気流に合わせて空気清浄機を置けば、集じん効率がアップします。季節によって変わる最適な配置方法を解説します。
冬場
エアコンの風向きを下に設定し、空気清浄機をエアコンの反対側に置くと、高い位置から下に向かって空気をキレイにする大きな気流ができます。
夏場
エアコンの風向きを上にして、天井をつたって下に落ちる大きな気流を作るため、エアコンの下に空気清浄機を配置しましょう。この時、気流が家具などで妨げられないように注意してください。
換気もできる パナソニックの「エオリア」
エオリア LXシリーズは換気ができるエアコンです。 温度調節をした空気を取り込めるため、寒い冬でも室温を快適に保ちながらお部屋の空気をリフレッシュ。
ナノイーXも放出するから、1年中、お部屋の空気をケアできます。
空気清浄機で花粉を徹底除去
パナソニックの空気清浄機は、お部屋に侵入する手ごわい花粉を「独自の気流」と「独自のイオンテクノロジー」で徹底除去&抑制。ハウスダストの中でも、特に大きく重い花粉までしっかり吸いこみます。
エアコンや空気清浄機を上手に活用すれば、花粉対策と窓開け換気を両立できそうかも!
こまめに換気して、花粉が気になる季節も快適に過ごしていきたいな