「つけっぱなし運転」はおトク?夏の「エアコン」節電ポイント

今年は猛暑かつ暑い期間が長くなり、エアコン稼働が増えるとされています。そんな中、光熱費の増加が気になるところ。今回は、真夏におけるエアコンの「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」どちらの方がお得なのか?また、エアコンの節電術についてご紹介します。

去年よりエアコンの光熱費が増えた…

暑くなってきて、エアコンをつけ始めているけど、電気代の高騰もあるし、何とか節電したい…
エアコン冷房も我慢した方が良いのかな?
みんなどうしているんだろう?
悩ましい表情をしている男性のイラストです。

今年の夏、冷房の利用をガマンしようと思っている人は4割以上

パナソニックにて、1106人の男女を対象に今夏のエアコン利用についてアンケートを実施したところ、4割以上(44%)の人が今夏の“エアコンガマン派”であることがわかりました。

Q1:
今年の夏は節電のため、冷房の利用をガマンしようと思いますか?

n=1106

おうち時間の増加により、昨夏より光熱費が増えたと回答した人は40.4%
Q2:
昨年の夏は節電のため、冷房の利用をガマンしましたか?

n=1106

エアコン72.5%、テレビ61.7%、調理家電47.7%、洗濯機32.9%、空気清浄機30.6%、掃除機18.9%、加湿機16.2%、その他3.6%、特にない2.3%

昨年のエアコン利用状況についてたずねたところ、38%が昨夏の“エアコンガマン派”だったことがわかり、今年は“エアコンガマン派”が増加していることが浮き彫りになりました。ガマンは熱中症につながる恐れも。しっかり自宅環境を快適にしつつ、消費電力・電気代を抑えたいですよね。

「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」はどっちがおトク?

エアコンは、こまめにオフにするより「つけっぱなし運転」の方がおトクになることがあるとも言われています。これは、室内の温度が高いときにエアコンの運転をオンにすると、お部屋を急速に冷やすために多くのパワーが必要になるためです。いったん室内を適温にすればつけっぱなしでも少ない消費電力でキープできますが、外出の度に運転をオフにしていては室温が外気温からの熱を受けて高温になるため、帰宅してオンするたびに「強運転」となってしまい、消費電力が増えてしまいます。

外気温によって使い分けることで節電に

冷房使用時において、住宅の断熱性、室内熱負荷などの環境によるものの、外気温が35℃以上の“猛暑日”のような場合は、室温が上昇しやすいため、「つけっぱなし」運転がお得ですが、30℃程度までであれば、室内温度がそこまで上がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながることが分かりました。

*パナソニック独自のアルゴリズムを用いて、同じ外出時間でも外気温条件によって帰宅時の運転の消費電力が異なることに着目したシミュレーションによるもの。

30分の外出を1日2回、1か月間行った際のエアコン稼働における電気代の差異
「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」1ヵ月の電気代の比較グラフです。「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」1ヵ月の電気代の比較グラフです。

※パナソニック調べ。室内温度26℃、冷房温度設定26℃でのシミュレーション結果
※今回のシュミレーション結果は断熱性の高い住宅を想定。実際の電気代は、住宅の断熱性能やエアコンの設置環境等の使用条件によって異なります。

「つけっぱなし運転」もしすぎないことが大切

フィルターにホコリがみっしり付いた状態で運転させるとモーターやコンプレッサーに負荷がかかってしまうため、「つけっぱなし」運転の場合でも24時間稼働は行わず、1日のうち数時間はエアコンを休ませて自動おそうじ機能や内部クリーンを活用するのがおすすめです。

つけっぱなし判定

お出かけ時間、住宅の断熱性能、気象予報などを踏まえて、「運転したまま」にした時と、運転停止して 「帰宅後に運転再開」した時の『電気代』と『帰宅時の室温』を予測。ちょっとしたお出かけの際に便利です。

エオリアアプリ つけっぱなし判定機能のサンプル画像です。

夏本番前に必見!〜エアコン節約術〜エアコンの冷房効率の上げ方

その1 フィルター掃除で年間約1万円以上の節約に

エアコンの汚れは、能力の低下、消費電力の増加、本体の寿命を縮めることにつながります。パナソニックの実験結果から、フィルター掃除をすることで年間約1万円以上電気代を節約できることが分かりました。ここでは自分で実践できるエアコンフィルターのお手入れ方法をご紹介。

※パナソニック製品「F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験。

自動おそうじ機能なしの場合

窓を開けてマスクをした状態でフィルターを取り外し、掃除機でホコリを取り除きましょう。カビを見つけたら、そっと浴室などに運び丁寧に洗い落としましょう。

掃除機でフィルターの誇りをとり除いている画像です。

油汚れやたばこのヤニ汚れ、においが気になるときには柔らかい布やスポンジで軽くふくように水洗いし、汚れがひどいときは、薄めた中性洗剤でつけ置き洗いをしましょう。

油汚れやたばこのヤニ汚れを中性洗剤を付けた布やスポンジで洗っているイラストです。

洗った後は直射日光やドライヤーの温風に当てることは避け、広げた新聞紙の上にフィルターを立てかけて陰干しし、十分に乾かします。

直射日光やドライヤーがフィルターにとって良くない事を表すイラストです。

自動おそうじ機能ありの場合

自動おそうじ機能付きのエアコンでも、油汚れやたばこのヤニ汚れ、ペットの毛や長期使用でついたにおいは取れないため、フィルターを取り外して水洗いする必要があります。また、フィルターから取り除いたホコリを本体内のダストボックスに溜めるタイプが主流なため、多くの場合自分でもほこりを取り除く必要があります。

フィルターお掃除ロボット

エアフィルターに付いたホコリを、ブラシでかき取ってダストボックスに吸引。

さらに、ブラシについたホコリを回収するブラシクリーナーを搭載。フィルターもブラシも常にキレイに保ちます。
 

フィルターお掃除ロボット

その2 最適な風向きと風量で年間約1200円以上も節約

エアコンの風も上手に利用し、冷房効率を上げて節電に繋げましょう。

風向き

冷たい空気は低い場所にたまるので、冷房時は上向きで風を送ると広範囲を冷やせます。扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくすのもおススメです。

風量

冷房の温度を1度上げるだけで、約10%の節電になるともいわれます。一方で冷やすために使う電力よりも、風量を上げるほうが使用量は少なくて済むので、設定温度を下げるよりも風量を上げた方が節電になります。冷房を1度上げ、風量を上げることで、年間約1200円以上節約することができます。

※パナソニック製品「F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験

冷房運転時の最適な風向きと風量を表すイラストです。サーキュレーターがエアコンの下に置き同じ風向きにする。たまった冷気をかき混ぜて温度ムラをなくす。エアコンから出た冷気は重いため上向きに出す。冷機が下に降りてたまる。
しっとり冷房

設定温度に到達した後に、湿度をコントロールすることで、冷房による乾燥や冷えを抑えながら、省エネも実現します。

*CS-LX403D2/CS-403DLX2、安定運転時約1時間の積算消費電力量が、通常の「冷房」モード時=269Whと、「しっとり冷房」モード時=229Whとの比較。消費電力量約15%省エネ。※ 実際の消費電力量は条件により異なります。
※当社環境試験室(約14畳)、外気温35℃、体感温度25℃が得られるように設定、冷房安定時。
※CS-LX403D2/CS-403DLX2において、当社独自の条件により評価。当社環境試験室(14畳)、外気温35℃、体感温度25℃が得られるように設定、冷房運転時。運転安定時約1時間の積算消費電力量が、通常冷房モード(269Wh)と、しっとり冷房モード(229Wh)との比較。

しっとり冷房
部屋タイプ別サーキュレーター活用法
 ①長方形タイプのお部屋

エアコンの気流は正面側が一番遠くまで届くので、長方形のお部屋であれば短い辺に取り付けるのが正解。

長い方に取り付けると正面の壁に気流がぶつかり、エアコンの冷気が届かない場所ができてしまいます。その場合はサーキュレーターの後ろからエアコンの冷気を吸って、冷気の届かない方向の上部に向けて冷気を送るといった使い方がおすすめです。このケースならサーキュレーターはエアコンの対面に置き上向きに冷気を送るか、首を振って左右に冷気を送るといった使い方が適切です。

 ②ロフトのお部屋

ロフト部分は下のフロアよりも暑くなりがち。サーキュレーターはエアコンと同じ方向へ向け、ロフトの方向に向かってエアコンの冷気を送りましょう。
 
サーキュレーターが2台ある場合はロフトに溜まった熱い空気をエアコンの方向に追い出し、エアコンからの冷気をロフト側へ向けることで効率よくロフト部分を冷やせます。

このように、窓との関係や、普段どこで過ごすのかまで考慮しながら、エアコンとサーキュレーターを上手に併用したいもの。迷ったときは、まずエアコンの風向きを少しずつ変えながらチェックしてみるのがおすすめです。風が届かない場所、冷えすぎる場所がわかれば、サーキュレーターの使い方も見えてきます。

※ パナソニック製「CS-F403D2」を使用した場合。電気代31円/kWhでの実験
 

他の運転冷房時の節約術

エアコン冷房運転時に実践できる節約術をほかにもご紹介します。

室内に直射日光が入らないようにする

カーテンやブラインドを使うのはもちろん、窓の外にすだれを設置するのも。カーテンだと窓との間に空気の層ができるので、断熱効果もあります。

室外機の周りに物を置かない
 

室外機の熱の吹き出し口をふさぐような形で物を置いてしまうと、エアコンの冷房効率が大きく低下することも。周りを整理整頓するだけでも節電効果や冷房効率が高まります。

古いエアコンは買い替えも検討
 

10年以上前のエアコンを使っている場合は、買い替えることで消費電力を大きく抑えられる可能性が。また、快適性は間違いなく向上するでしょう。

外気温によって、運転を使い分けることで、エアコンの節電につながるんだね。
冷房を運転するときもこまめな掃除や、風量や温度を調整するようにしよう。
エアコンをうまく活用して、この真夏を乗り切れそうだ!
スッキリとした表情の女性のイラストです。