体感温度の違いを解決。暑がり・寒がりが同室で過ごす方法
体感温度の違いから、冷房の設定温度に困ったことはありませんか?暑がりさんも寒がりさんも、自分に合ったコツを知ることで、無理せず過ごすことができるようになります。節電や熱中症対策にもつながる、エアコンの賢い活用方法をご紹介します。
エアコンの設定温度、他の人とといるときどうしてる?
去年の夏に引き続き、今年も暑い日が続くなあ
熱中症対策には我慢せず、エアコンを使いたいところなんだけど、最近、設定温度を何度にしたらいいか困ってるんだよね。
自分は暑がりだけど、パートナーは寒がりで。
僕らみたいに設定温度に困っている人って結構いるのかな?
約9割が家庭で他の人との体感温度の違いを感じている
パナソニック株式会社では20~60代の既婚会社員 男女550名を対象にエアコン利用と体感温度についてアンケート調査を行いました。
「自宅で夏のエアコン使用時に、パートナーやご家族と体感温度の違いを感じることがありますか?」という質問では、「頻繁にある」(33%)・「たまにある」(56%)と、約9割が体感温度の違いを感じているようです。
Q1:エアコン使用時、
他の人と体感温度の違いを感じたことはある?
n=550
Q2:体感温度の違いで揉めたことはある?
n=522
さらに、「体感温度の違いから揉めたことはありますか?」という質問では、11%が「頻繁にある」、51%が「たまにある」と回答。実に6割以上が体感温度の違いから揉めていることが判明しました。
この調査結果から、エアコンを使用する際、体感温度の違いで設定温度に困っている人が多いこととわかりました。
僕らみたいに設定温度に困っている人は多かったようだね。
じゃあ、一緒に暮らす人みんながエアコンを使って快適に過ごすには
どうしたらいいんだろう?
暑がり・寒がりが同室で過ごすコツを伝授!
「PMV」を知り、体感温度をコントロールしよう
では、いったい暑がり・寒がり、体感温度が異なる人たちが快適に過ごすにはどうしたらいいのでしょうか。そのためにはまず、「PMV」で“暑さ”を賢く理解することから始めましょう。
「PMV」とは?
快適性評価「PMV(Predicted Mean Vote)」は、人がどれくらい快適かを表す指標で、1994年に国際的な標準指標として規格化されました。
PMVは、温度、湿度、放射、気流、活動量、着衣量の6つの要素から算出され、人が感じる暑さ・寒さの度合いを−3(寒い)〜+3(暑い)の値で示します。
PMVコントロールで体感温度を調整
着衣量をコントロールすることで体感温度を下げることができます。
当たり前のことのように思えますが、「スーツ」と比べ「軽装」では体感温度が2℃も下がるなど、シンプルながら効果のあるコントロール方法です。
着衣量
環境省が取り組むクールビズは、省エネルギーの取組のひとつとして「快適に過ごせる軽装」を呼びかけています。
これは、軽装による体感温度差に着目したもので、平成17年に(財)省エネルギーセンターが実施した「上着を脱いでネクタイをはずすと体感温度が2℃下がる」という実験結果((財)省エネルギーセンターが首都大学東京大学院の石野久弥研究室に依頼して実施)に基づいて設計しました。
室温28℃時の「軽装」と室温26℃時の「スーツ」の温熱感はほぼ同じであり、着衣量のコントロールによって体感温度を下げる工夫を促しています。
(出典:ECCJ 省エネルギーセンター http://www.eccj.or.jp/pressrelease/050916_1.html)※1
気流
気流、つまり風速をコントロールすることで体感温度は1℃~2℃変化します。
例えば、扇風機の「中」程度の風速である1m/秒風速があがると、体感温度は約1℃~2℃程度変化します。
つまり暑いと感じている人は個別に扇風機を併用することで体感温度を1℃~2℃下げることができます。エアコンと違い、暑いと感じている人にのみ個別に使用できるのもポイントです。同じ考え方で、エアコンの風向きを変えるという方法もあります。
暑がり、寒がりが同室で過ごすコツとは
それぞれのPMVコントロール法を踏まえて、暑がり・寒がりが同室で過ごすコツをご紹介します。
エアコンの風向きを調整できる場合は、暑がりな方にエアコンの風が直接当たるよう風向きを下向きに、寒がりな方は直接当たらない場所へ移動してみてください。
サーキュレーターを使って、暑がりな方が個別に風を浴びることも効果的です。
また、「着衣量」でそれぞれが体感温度のコントロールをすることも大切。設定温度を変えることなく、それぞれの対策法で一緒に過ごしましょう。
暑がりな方:節電対策
暑がりな方は、PMVコントロールを意識することで、エアコンの節電にも繋がります。設定温度を下げずに、風量をアップすることで体感温度を下げることができます。あまりに暑い日だと、つい冷房の設定温度を下げがちです。
でも、それよりも省エネという点では、風を上手に利用する方がおすすめ。設定温度を1℃下げるのに比べて、設定温度を変えずに風量をアップさせた場合、年間約1400円以上※2も節約できるという結果が出ています。これは、空気を冷却するよりも風量を強くする方が、少ないエネルギーで済むためで、結果として電気代が抑えられるのです。
PMVコントロールを意識することで、エアコンの設定温度を下げずに、あるいはいつもより上げながら節電と快適を両立していきましょう。
寒がりな方: “冷えすぎ”対策
寒がりな方は、PMVをコントロールすることで体感温度を上げて、“冷えすぎ”を避けて快適に過ごしてみましょう。
パナソニックが今年5月に行った調査でも、エアコンをガマンする理由として「電気代がかかるから」に続いて最も多かったのが「冷えすぎるから」(在宅時34%、睡眠時46%)※3という理由でした。しかし、熱中症予防の観点からもエアコンはがまんせずに活用したいもの。
ここで紹介した以外にも、「湿度」をコントロールするエアコン最新機能をご紹介します。
しっとり冷房
設定温度に到達した後に、湿度をコントロールすることで、冷房による乾燥や冷えを抑えながら、省エネも実現します。*
*CS-LX403D2/CS-403DLX2、安定運転時約1時間の積算消費電力量が、通常の「冷房」モード時=269Whと、「しっとり冷房」モード時=229Whとの比較。消費電力量約15%省エネ。※ 実際の消費電力量は条件により異なります。
※当社環境試験室(約14畳)、外気温35℃、体感温度25℃が得られるように設定、冷房安定時。
※CS-LX403D2/CS-403DLX2において、当社独自の条件により評価。当社環境試験室(14畳)、外気温35℃、体感温度25℃が得られるように設定、冷房運転時。運転安定時約1時間の積算消費電力量が、通常冷房モード(269Wh)と、しっとり冷房モード(229Wh)との比較。
PMVをコントロールすることで、暑がりも寒がりも体感温度の調整ができるんだね!
エアコン以外でも、同室で快適に過ごせるように色々試してみようかな