効果と安全性をとことん追求するムダ毛ケアの探究者

効果と安全性をとことん追求するムダ毛ケアの探究者 土屋 俊貴 効果と安全性をとことん追求するムダ毛ケアの探究者 土屋 俊貴

「光のムダ毛ケアはパナソニック」。私たちはこの言葉を胸に、日々光エステの研究に情熱を燃やしています。大切にしているのは、まずハイパワーと低刺激の両立。そして使い勝手の良さ。そのためにさまざまなアプローチを検討している土屋俊貴が、パナソニック最新のテクノロジーを語ります。

ムダ毛ケア効果を追求するために、低刺激にこだわる

パナソニックがムダ毛ケアの研究を始めて15年以上たちます。その間に過去たくさんの製品を世に送り出してきました。私はチームに参加して5年になりますが、より高いパワーと刺激の少なさ、そして使い勝手の良さを追い求める先輩方の情熱と誇りを日々感じています。担当は技術開発で、今ある製品をブラッシュアップし、より毛への効果にコミットした製品をお客様にお届けする具体的な技術を検討しています。

消費者の方がムダ毛ケアに求めるのは、まずなにより、効果が高く、ツルツルの肌をしっかり実感できることではないでしょうか。手間と時間をかけてお手入れをしているのですから、しっかりと効果を実感したい。しかし一方で、効果を追求しすぎて安全性の面を疎かにしてはいけないとも考えています。

土屋俊貴さん

パナソニックの光技術は、サロンと同様の黒い色に反応するIPLフラッシュで毛先に高い熱エネルギーを与えてムダ毛に集中照射することで、毛への効果をしっかり実感いただけると多くの方にご好評をいただいています。それは、作り手にとっては低刺激の追求でもあります。肌に対するさまざまな刺激を予測し、防ぐ機能を搭載して初めて、ハイパワーを叶えることができるのです。

冷却機能を進化させ、男性の太いヒゲにも効果を

具体的には、肌を冷やしながら照射することで、ハイパワーな光によるチクチクするような痛みや不快感、やけどを防ぎ、快適な使い心地を叶えることができます。私は、この中で「ハイパワーを叶えるための冷却機能」を進化させる技術開発を担当しました。

肌冷却のために、「サファイアクリスタル」という効率的に冷却できる素材を使用し、さらに急速に冷やす「ペルチェ素子冷却」という技術を採用しています。また冷やすことで熱が発生するので、排熱するためにヒートシンク(放熱器)も設置しています。
冷却素材を大きくすれば冷却効果は上がりますが、その分ヒートシンクも大きなものが必要で、本体サイズが大きく重くなってしまいます。
3部品のバランスをとりながら、使い勝手がよく効果が高い、かつ肌刺激も少ない機器に仕上がるよう、モニター試験や性能試験を繰り返し行い、検討しながら設計しています。

土屋俊貴さん

顔にも使用する商品であり、口周りのヒゲに照射するため、コンパクトなヘッドが使いやすいです。ただし、コンパクトにしすぎると全体を照射するのに時間がかかってしまうため、既存品は両方のバランスを考えた結果のサイズとなっていました。このサイズを変えずに、金属板の形や配置を調整するなど、さまざまな工夫を行って、冷却効果を高めることに成功しました。これにより、男性の太いヒゲに高出力で照射しても痛みや不快感を感じにくくなり、効果実感へとつながります。

ちなみに冷却について、温度が低ければ低いほど良いというわけではありません。逆に冷たいことを苦痛に感じるケースもありますので、刺激を防ぐ効果を担保しながらも冷やしすぎず、心地よく使えることにこだわっています。

小鼻の毛穴やうぶ毛にもアプローチできる

効果実感と使い勝手を追求する部分で、もうひとつ新たな研究を行っています。小鼻など狭い部位にもあてやすい専用アタッチメントの開発です。

顔には凹凸があるので、特に小鼻の周りや鼻の穴付近など、うぶ毛が生えているのにうまく光を照射できない部分があります。そこで、内径約1cmの小さなアタッチメントがあれば、小鼻の凹凸部分もしっかり狙えるのではと考えました。

土屋俊貴さん

アタッチメントの形状が変わると、光照射部分と肌との距離が変わるので、開発にあたり安全性の確認など検討要件が増えます。テストをかなり丁寧に実施し、ハイパワーで安全性にもこだわったスポット照射について検証を重ねています。開発の初期段階では毛に見立てたカーペットに照射したり、開発終盤には自分の肌に照射したりして、効果を検証しています。

可能性が広がる、パナソニックの光技術

美容機器は家電の中でも比較的新しいカテゴリーであり、扱われる技術やトレンド、業界基準も現在進行形で変化しています。海外では美容家電に対する法規制も新たに施行されるなど、目まぐるしく変化する分野ですので、リサーチや研究を日々重ねていくことが大事だなと実感しています。中でも光はまだまだ未開拓の分野。波長や強さの組み合わせで、その効果は無限大に広がると感じています。毛への効果や美肌効果だけでなく、発毛を促すこともできるのではないか?現在とは全く異なるアプローチで痛みのないムダ毛ケアを実現する方法は?など、夢が広がり、やり甲斐のある分野です。これからも光分野のプロフェッショナルを目指して、光技術の可能性を追求していきたいですね。

プロフィール

土屋俊貴(つちやとしき)

1995年生まれ。学生時代は通信の分野で目に見えない光を扱っていた。当時はテレビ番組などで家電がブームになっており、光を利用した家電を作る仕事をしたいと考えて、卒業後はパナソニックに入社。現在は、ムダ毛のムダ毛ケア効果や美肌効果を目的とした光エステの技術開発業務を行っている。

写真:土屋 俊貴さん
  • インタビュー内容は2024年12月現在のものです
  • 「Panasonic Beauty Laboratory」に掲載の情報は、当社の研究や開発の取組み内容です