髪しっとり、仕上がりも自由自在。
風でスタイリングするヘアケア機器

野々村：
もうずっと昔の話になりますが、初めて使った美容家電が、ナショナル（注：現在のパナソニック）のくるくるドライヤーでした。ツヤのあるきれいな髪に憧れていましたが、ドライヤーとブラシを別々に使ってスタイリングをするのは難しくて。こんな商品があるんだ！と感動しました。どういう構造で動いているのかなあと不思議に思い、家電作りに興味が湧いたこともきっかけとなって、この仕事に就きました。

清水：
野々村さんは過去のくるくるドライヤーを何代も手がけておられ、私は高浸透ナノイーのヘアケア商品ヘの搭載に携わっているので、一緒に取り組ませていただきました。「エアスタイラー ナノケア」 の最上位機種には、高浸透ナノイーを搭載しています。通常のナノイーと比較すると水分発生量は18倍で、それにより髪内部に与えられる水分の量が増え、うるおい感とツヤ、まとまり、手触りの良さなどの実感が格段に上がります。

野々村：
髪悩みの解消を目指すのに高浸透ナノイーはとても頼もしい存在なのですが、設計的には苦労が大きいんです。ナノイーを発生させるデバイスのサイズが大きかったりパーツが増えたりするので。エアスタイラーは、使い勝手を考えるとスティック形状が基本なので、細いボディにナノイーデバイスをうまく収める設計に、大変苦労しました。

清水：
ナノイーは空気中の水分をごく小さい粒子に換えて、ドライヤーの風と共に吐出させ、髪に浸透させるもの。それにより髪を乾かしながら潤いのある仕上がりが得られますが、機器の中で空気中の水分を集めて結露させる仕組みなので、機器内部の構造が変わると、温風の影響でナノイーが発生しなくなったり…。とても繊細ですよね。

野々村：
私たちだけでなく、商品企画チームやデザインチームも一緒になって、使い勝手やデザイン性、さらには品質担保のために工場での組み立てやすさなども考慮しながら仕上げていくので、全体のバランスを取る設計には非常に苦労しました。全員の意見を集約し実現させるのが設計担当である私の役割なので、いろんな人に怒られたり拒否されたりしながら（笑）もう、細かい線1本単位まで作り込みましたね。

野々村：
エアスタイラーは、先端に装着するアタッチメントを使い分けることで、多彩なスタイリングをすることができます。「ボリュームアップブラシ」を使えばトップやサイドに自然な立ち上がりが作れます。髪を挟んで使用する、美容室発想の「サロンブローブラシ」を使えば、適度なテンションにより自然なツヤとまとまりを実現します。ストレートとカール、それぞれに適したブラシもあって本当に便利。

清水：
ヘアアイロンよりもナチュラルな仕上がりで、何よりテクニック不要で使えるのが、エアスタイラーのいいところ。高浸透ナノイーと5種のアタッチメントの組み合わせで、ツヤとまとまり、ボリュームアップを1台で叶えてくれる。忙しい方や、簡単に見た目印象を上げたいという方にもぜひおすすめしたいです。