S5IIX, S PRO 70-200 F4 / 200mm, 1/125sec, F5.6, ISO100 ©高桑正義
ズーム全域で優れた描写性能を実現
S PROレンズ 70−200mm望遠ズームレンズ
Sシリーズレンズ ファームウェアアップデートのお知らせ(2021年11月9日更新)
ズーム全域で優れた描写性能と、美しいボケ味を実現した望遠ズームレンズ。また、別売のテレコンバーター(1.4x/2x)装着時には、最大400mm※(DMW-STC20使用時)の超望遠撮影が可能。AF/MFの切り替えがフォーカスリングをスライドさせるだけで素早く行えるフォーカスクラッチ機構を搭載し、MF時には鏡筒に表示した距離目盛が現れ精密なピント合わせが可能です。本レンズの高い性能、品質はライカの厳しい品質基準をもクリアしています。
※1.4xテレコンバーター装着時はF値が1段分、2xテレコンバーター装着時はF値が2段分暗くなります。
S5IIX, S PRO 70-200 F4 / 70mm, 1/200sec, F4.0, ISO400 ©高桑正義
S5IIX, S PRO 70-200 F4 / 200mm, 1/250sec, F4.0, ISO400 ©高桑正義
■レンズ構成図
■MTFチャート
色収差に強いUED(特殊超低分散)レンズを採用し、優れた描写性能を実現
一般的に、焦点距離が長くなるほど色収差が大きくなり、コントラストの低下や色の滲みが発生しやすくなります。 この問題点を克服するために、EDレンズに比べて分散性が小さいUED(Ultra Extra-Low Dispersion/特殊低分散)レンズを本レンズに採用。蛍石に近い性能により、レンズの色分散作用を抑えて軸上色収差を良好に補正することで、撮影領域全域において画面隅々まで鮮鋭性に優れた撮影ができます。
写真表現の醍醐味でもある美しいボケ像を追求。輪線ボケや二線ボケ、口径食を抑えた美しいボケ味を実現します。
S5II, S PRO 70-200 F4 / 198mm, 1/640sec, F4.0, ISO800
野外での幅広いシーンに対応できる防塵・防滴仕様※で、機動力のある撮影が可能。天候に左右されることなくシャッターチャンスを捉えることができ、水滴やほこりなどから大切なレンズを守ります。
※当社製防塵・防滴対応カメラボディに装着時。防塵・防滴に配慮した構造になっていますが、ほこりや水滴の侵入を完全に防ぐものではありません。
マイナス10℃の耐低温設計
雪山やゲレンデなどの寒冷地でも撮影可能な、マイナス10℃の耐低温設計を実現。雪や氷の美しく幻想的な世界も、新たな作品として残せます。
毎秒480回のAF制御とコントラスト検出方式による高精度なフォーカシングという利点を高めつつ、高速化も達成。瞬時にコントラストのピークを検出、移動方向と合焦位置を算出。さらにボディとレンズ間の通信制御も高速化を図ることで、精度と速度を両立しました。
超音波アシスト
フォーカスレンズはレンズを保持するフレームがガイド軸に沿ってリニアモーターにより駆動する構成です。これまでにない高精度なオートフォーカスを目指すとき、従来方式ではガイド軸との間に生じるわずかな摩擦が障壁となり、フォーカスレンズの停止精度の低下を招く可能性がありました。そこで超音波振動子によりガイド軸を超音波振動させ、フレームとの摩擦を低減することで、この懸念を解消。高精度なフォーカシングを実現します。
本レンズでは、フォーカスリングをスライドさせることで距離指標があらわれ、距離を見ながらのマニュアルフォーカスが可能となります。スライド操作によって指標にズレが生じにくいクラッチ機構を搭載しています。
高精細な動画撮影に対応した光学設計と、鏡筒内部構造の最適化により、動画撮影中のフォーカシング時のピント位置の移動に伴い画角が変化するブリージングを抑制。
さらに輝度変化が大きいシーンでも、絞りマイクロステップ制御によりF値変化をなめらかに制御することで、急激な露出変化を抑制。また、動画撮影中のパンニング時も安定した露出制御をサポートします。
フォーカスリングにおいてリニア/ノンリニア設定の切替が可能で、ノンリニア方式ではフォーカスリング操作の回転速度に対して移動量可変でピントが移動し、俊敏なフォーカス合わせが可能。リニア方式ではフォーカスリングの回転量に対して移動量固定でピント移動し、さらに撮影シーンに応じて回転量の設定も可能で、動画撮影時に撮影者の意図に沿った、メカニカルのような直感的で精緻なフォーカシングが可能。
また、手ブレ補正効果を高める「手ブレ補正ブースト」にも対応。
ズーム時の高いAFトラッキング性能
ズーム時のオートフォーカス性能のさらなる高速化を実現し、ピントを合わせ続けることが可能。素早い動きの被写体を動画撮影する時などに有効に機能し、シャッターチャンスを逃しません。
別売の1.4× テレコンバーター(DMW-STC14)を装着することで通常の焦点距離200mmの1.4倍の280mm※1まで焦点距離を拡張でき、スポーツシーンなどで、近寄れない被写体をグッと引き寄せることができます。また、別売の2× テレコンバーター(DMW-STC20)を使用すれば、望遠端の焦点距離をレンズ単体の200mmから2倍の400mm※1まで焦点距離を拡張することが可能に。三脚が必要な焦点距離400mmでの手持ち撮影が簡単にでき、機動性を活かしたさらなる望遠撮影を可能にします。
※1 1.4× テレコンバーター(DMW-STC14)装着時はF値が1段分、 2× テレコンバーター(DMW-STC20)装着時はF値が2段分暗くなります。
手ブレ補正機能「Dual I.S.2」に対応し、カメラのボディ内手ブレ補正(B.I.S.)とレンズ内手ブレ補正(O.I.S.)をリアルタイムで連動させて、制御することで6.5段★※1という高い手ブレ補正効果を発揮。 上下左右の角度ブレ(Pitch/Yaw)・回転方向のブレ(Roll)・上下左右の並進ブレ(X/Y)を補正する5軸のボディ内手ブレ補正(B.I.S.)と、上下左右の角度ブレ(Pitch/Yaw)を補正する2軸のレンズ内手ブレ補正(O.I.S.)を連動させる手ブレ補正方式により、あらゆる撮影シーンで発生する手ブレを強力に補正して排除します。
★ 「Dual I.S.2」手ブレ補正6.5段の使用には、ファームウェアVer.1.2以降のアップデートが必要です。ダウンロードはこちらから
※1 CIPA規格準拠(S1R/S1使用時、Yaw/Pitch方向:焦点距離 f=200mm)。
●技術解説
通常は焦点距離が延びるにつれて、補正角が大幅に減少してきますが、「Dual I.S.」で補正することにより、中望遠域はもちろん、補正効果が難しい望遠域でも手ブレを補正することが可能です。
※補正範囲は一例であり、装着するレンズにより変化します。
光学式手ブレ補正「O.I.S.」を搭載
鏡筒内部のジャイロセンサーが、ブレを検知して補正する「O.I.S.」を搭載。毎秒4000回のブレ検知を行うことで、高周波域(早く小刻みな手ブレ)だけでなく、低周波域(大きくゆっくりとした手ブレ)の手ブレも検知して補正します。
これにより、Dual I.S.非搭載のカメラや他社製カメラに装着した時でも、ズーム撮影や手持ちでの夜景撮影など手ブレしやすい場面でも、手ブレをしっかり抑制してキレイに撮ることが可能です。
鏡筒に映える「S」のレッドエンブレムが、性能を追求したS PROレンズのアイデンティティーを表現。使い慣れた道具のように、手にしっくりと馴染むフォルム、レンズからファインダーへ向かう光の道筋を表現したグラフィックライン、操作性とメンテナンス性、デザイン性を両立した縦スリットローレット、Sシリーズのボディと共通した艶やかな黒さを備え、そのボディラインの優美さや高品位な質感がそのまま撮影への意欲を刺激し、所有する歓びをもたらします。
注意事項
●画像・イラストは、効果を説明するためのイメージです。
●S PROレンズは、ライカカメラ社の品質基準に基づき、ライカカメラ社が認定した測定機器と品質保証システムによって生産されています。
●L-Mountはライカカメラ社の登録商標です。
●LEICA/ライカは、ライカマイクロシステムズIR GmbHの登録商標です。