お掃除のプロ直伝! 今日からできる我が家のカビ対策
掃除・家事についての監修:藤原 千秋
ライター:UP LIFE編集部
2023年9月21日
空気
毎日のように雨が続く梅雨時。湿気の多いこの季節は、住まいのカビに頭を悩まされがちです。
でも、ご安心を! 家事の専門家に、カビが生えやすい場所や対策法を聞いてみました。これでもう、今年はカビのせいで気分が沈むこともなくなりそうです。
いつの間にか生えていたカビにガッカリした経験、ありませんか?
水回りなどの掃除を少しサボっただけで、いつの間にかカビが生えていた……なんて経験は、多くの人に覚えがあることでしょう。そんなとき、「カビを生やしてしまった罪悪感って、ありますよね」と語るのは、家事・掃除のエキスパート、藤原千秋さんです。
「カビを含む菌類は自然の分解者。コウジ菌やペニシリンなど、私たちに役立つものもいる反面、都合の悪いことをもたらすカビも多いんです。カビが生えた家具や衣類などは傷みが進みますし、材質によってはカビ取りクリーナーなどを使うとさらに損傷するものもあります。家の中に生えたカビは、百害あって一利なし。快適な暮らしを守るためにも、カビ対策はしっかりしていきたいですね」
実はこんなところまで! カビが生えやすい意外なスポット
「住宅の気密性が高まった昨今は、年間を通してカビには注意が必要です」と、藤原さん。とはいえ、やはり梅雨時を含む5月から10月は特に気を付けたい期間だそうです。
「湿度が70%になるとカビは一気に増え、40%ほどでかなり少なくなります。そのため、湿気のこもりやすい場所は要注意。常に濡れていることの多い水回りなら、排水口はもちろん、キッチンシンクのフチや歯ブラシを立てておく辺り、お風呂用の子供のおもちゃ、シャンプーボトルの内部や裏側といったところが見落としがちです。また、窓に結露が発生する場合は接している床材にも気を付けましょう」
また、玄関はシューズボックスなどの収納に注意が必要とか。
「足裏は汗をかきやすいので、脱いだばかりの靴には湿気が残っています。雨に濡れたカサもすぐに収納せず、広げてしっかり乾かしてから収納しましょう。なお、空気中の水分は下にたまるので、押し入れや引き出しの下段、クローゼットの下方などにも気を付けてください」
また、先ほどのお話にもあったように、寝具にも気を配りたいところ。
「マットレスやベッドのフレーム自体にカビが生えるのも、よくあること。ベビーベッドにカビが生えていた、なんてことも決して少なくありません。お風呂で3〜4時間過ごすことはなくても、布団の上に5時間以上いる人が大半。身体と密着することもあるので、寝具のカビは本当に気を付けたいですね」
このほか、家電でもカビスポットになりやすいものがあるそうです。
「加湿器や除湿機、アロマディフューザーなど、水と関わりのある家電には気を付けたいですね。また、洗濯機の洗濯槽や自動洗剤投入口の裏側、冷蔵庫の野菜室や氷の水タンクのほか、構造的に内部がカビに侵されやすいエアコンにもご注意ください」
エサと水の排除が基本! 今日からできるカビ対策
藤原さんによれば「カビ対策の基本は、エサと水=湿気を減らすこと」だそうです。つまりは、適切な掃除と湿気をこもらせない工夫が大切ということ。
「綿ボコリや花粉、ダニの死がいなど、ほとんどのものはカビのエサと言っても過言ではありません。石けんすら養分にするくらいですから。なお、カビを発見するとすぐにこすり落としたくなりますが、この方法はNG。目に見えるカビは菌の集まりなので、水が一滴落ちるだけで数億の胞子が飛びます。古い歯ブラシでこすろうものなら、胞子をまき散らして増やすだけなので、見つけたらまずは殺菌が基本。水回りなら次亜塩素酸系のカビ取り剤を使い、室内なら消毒用エタノールで拭くようにしましょう」
同時に、カビの胞子も排除したいところですが……。
「手っ取り早いのは、換気すること。窓を開ければ、カビの胞子も外へ出て行きます。小雨程度なら構わず窓を開けて、まめに換気をしましょう。また、空気清浄機などを使うのも効果的。胞子やエサとなるホコリなどを空気と一緒に吸い込み、キレイにしてくれます。空気清浄機能付きのエアコンもよいでしょう」
このほか、湿気がこもりやすい場所や寝具には、空気を通すことが大切とか。
「収納スペースはしばらく開けっ放しにして、空気を入れ換えるようにしましょう。また、マットレスは半年に1度ほどでもいいので、しばらく立てておいて湿気を逃がします。よくマットレスに敷き布団を載せる人がいますが、これではキレイな万年床のようなもの。せめて、マットレスと布団の間に除湿マットを挟むなどの対策を行ってください。掛け布団も起きてそのままではなく、めくっておくといいですね。もちろん、布団乾燥機や掃除機を使うのも、空気が通るので効果的ですよ」
おうちのエアコンがカビスポットになっているかも? 最新エアコンで出来るカビ対策
藤原さんの解説にもあるように、構造的にカビスポットになりやすいのがエアコンです。なぜなら、冷房運転や除湿運転を行うと、内部に結露が発生するから。この水は排水管から外に出されるとはいえ、完全に乾かしでもしない限り、内部の湿度は高いままとなっているのです。
これでフィルターのお手入れが不十分なら、もはやカビにエサをあげているようなもの。エアコン内部にカビが生えてしまうと、使うたびに胞子を含んだ風を浴びることにもなりかねません。そんな事態にならないために、対策はしっかりしておきたいですね。
パナソニックのエアコン『エオリア』に搭載されている“カビみはり*1“は、業界初*2の機能です。エアコン自身が、内部の温度と湿度をチェック。カビが成長しやすい状況になると自動で内部クリーンがスタートし、内部の高温加熱・乾燥を行います。
エアコン内部を自動で清潔に
①40℃以上に加熱・乾燥(内部クリーン)
②ナノイー Xを充満(内部クリーン)
お部屋も自動でカラッと除湿
①除湿運転
②40℃以上に加熱・乾燥(内部クリーン)
③ナノイー Xを充満(内部クリーン)
また、最新モデルではお部屋の温度・湿度をみはって、自動で除湿運転を始めることが可能になりました。
雨が続く季節や旅行中など長く家を離れるときも、自動でお部屋のジメジメを防いで、カビが生えにくい環境をつくります(『エオリア』シリーズの一部モデルのみの搭載です)
リモコンで設定しておけば、あとは『エオリア』におまかせという手軽さもうれしいところ。カビが発生しやすい梅雨時も、安心して過ごせます。
●お客様ご自身で設定していただく必要があります。
●お部屋の除湿運転をさせるには、リモコンのメニュー画面から設定が必要です。
●内部クリーンについて、すでに付着してしまった汚れやカビを取り除く機能ではありません。運転中は、室内の温度や湿度が上がることがあります。
*1 【試験機関】環境生物学研究所 【試験方法】環境試験室(39㎥)での試験。エアコン内部にカビセンサーを設置。室温25℃、湿度70%で、冷房運転を約3時間運転した後に、カビみはり有無の条件において、1週間後のカビセンサーの菌糸長を比較 【防カビの方法】内部クリーン運転を約12時間ごとに動作 【対象】エアコン内部に付着したカビ【試験結果】カビ菌糸の発芽なし(No.140703)。
*2 国内家庭用エアコンにおいて。2014年10月21日発売。(当社調べ)
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掃除・家事についての監修
藤原 千秋(ふじわら ちあき)
大手住宅メーカー営業職を経て、主に住まい・暮らしまわりの記事を専門に執筆して17年目。現在は商品開発アドバイザリーなど、多様な業務に携わっている。プライベートでは三児の母。『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー!!』(オレンジページムック)など著書、マスコミ出演多数。総合情報サイト『All About』家事・掃除・子育てガイド。
2023年9月21日 空気
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