ハウスダスト対策の決定版! 効果的な掃除方法とおすすめ家電を解説


ハウスダスト対策と効果的な掃除方法についての監修:藤原 千秋(ふじわら ちあき)
ライター:UP LIFE編集部
2025年1月14日
空気
家の中の空気をきれいにしたいなら、ハウスダスト対策は押さえておきたいところ。「とりあえず、掃除をしていればいいのでは?」と思うかもしれませんが、せっかくなら効率良くできる方法を知りたいですよね。そこで、掃除のスペシャリストである住生活ジャーナリストの藤原千秋さんに、賢いハウスダスト対策を教えてもらいました。部屋ごとの掃除のコツ、道具や家電の活用術など、情報満載でお届けします!
ハウスダストの正体とは?

普段、何気なく使われている「ハウスダスト」という言葉ですが、そもそもどんなものを指すのでしょうか? ホコリとの違いやどんな影響を及ばすかなど、気になることを藤原さんに聞きました。
そもそもハウスダストって? 原因物質は何?
「ハウスダストとは、ホコリの中にある細かい粒子のこと」と、藤原さん。聞けば、その大きさは目に見えないほどで、主に私たちの体に影響を及ぼすものとして語る際、この名が使われがちなのだそう。
「厳密な定義はないのですが、一般的には1mm以下のものを指すことが多いですね。目に見えないサイズとなると、もう少し小さいとは思いますが。元となる物質は私たちのフケなどの皮膚のかけら、衣類を含む布製品から出る繊維クズのほか、ペットの毛や皮膚のかけら、ダニの死骸やフンがバラバラになったもの、花粉のかけら、カビの胞子などさまざま。家の中で発生するものだけでなく、土や煤煙といった外から入ってくるものもあります」
ハウスダストが家の中で増えるのはなぜ?
「私たちが暮らしていくあらゆる活動によって、ハウスダストは生じます。また、カビが増えればエサとするダニが繁殖し、フンも増えるという事態を招くことも。さらに外からも入ってくるとなれば、これはもう、増える要因しかありませんよね。そうやってどんどんたまっていくハウスダストを減らすのが、掃除という行動なんです」
ハウスダストが溜まりやすい場所は?
「ハウスダストは部屋の隅などの風通しの悪いところや、静電気が発生する家電付近に溜まりやすくなります。テレビの裏側や冷蔵庫周辺などにホコリが溜まっているのも、静電気が引き寄せているから。また、暖房を使っているときなど、空気の対流が下から上に移動している場所では、高いところにハウスダストが付着して溜まりやすくなりますね。あとは、空気の通り道となる箇所。たとえば浴室のドアに設けられた通気用のスリットや、吸気・排気が行われる家電のフィルターなどもこれに当たります」

さらに、部屋単位で見ると「脱衣所やトイレといった衣類を脱ぎ着する場所や、布製品が多い寝室、カーテンやソファなどがあるリビングなども、ハウスダストが溜まりやすい場所と言えるそうです。
ハウスダスト対策となる掃除方法と換気のポイント

家の中にどんどん溜まるハウスダストを減らすなら、効率の良い掃除方法と換気のふたつが必要になります。どのように行えば良いのか、藤原さんに教えてもらいましょう!
効率の良い掃除の手順とおすすめの掃除グッズ
「一般的に推奨される方法はいろいろありますが、私が近年、おすすめしているのは、まずは拭き掃除から始めること。その後、取り切れなかったハウスダストを掃除機で吸い取ったら、高いところのホコリを拭き取り、最後に換気をする、という流れです。
ハウスダストはとても軽いので、一度舞い上がるとなかなか落ちてきません。結局、掃除した後に降り積もることになるので、先にハタキをかけたり、掃除機を使ったりせず、まずは拭き掃除でできるだけ取り除くのが効率的なんです。また、窓を開けたまま掃除機を使えば、騒音で近隣に迷惑をかけることもあるもの。そのため、掃除機をかけ終わって静かになったところで窓を開け、空気中の浮遊するハウスダストを追い出すのが、今の住宅には適した方法なんじゃないかなと思います」
ちなみに、拭き掃除をする際に藤原さんがおすすめする道具のひとつが、掃除用のウェットシート。何でも「水拭きよりも衛生的ですし、使い捨てなので雑巾のように生乾きでくさくなることもない」のが良いそうです。また、集じん性の高いマイクロファイバークロスも、ハウスダストをしっかりキャッチできておすすめなのだとか。
「こちらも使い捨てなので、環境面が気になるという方もいるかもしれません。でも、あちらを立てればこちらが立たず。たとえば雑巾は管理が大変だし、洗うために水を使うということもあるので、自分がどこにストレスを感じるのかを見極めて選ぶと良いと思います」

部屋別の掃除のポイント① 寝室
ハウスダスト対策となる掃除の基本的な流れに続き、藤原さんに教えてもらったのは、部屋によって変わる掃除のポイント。まずは寝室から聞いてみました。
「寝室はリビングに比べ、掃除機をかける頻度が少ないというお宅もあるかもしれません。でも、ふとんやシーツなどがあり、過ごす時間も長い寝室は、思った以上にホコリが多く出るんです。また、寝具は日常的に手入れをしていないと、ダニが繁殖しやすいこともあるので注意が必要。掃除機をかける頻度を増やすほか、ダニの成虫を捕獲するマットなどを使ったり、洗濯可能な寝具を使ってまめに洗ったりといった工夫も大切ですね」
部屋別の掃除のポイント② 浴室、洗面所
「脱衣所を兼ねているなら、衣類の繊維クズや付着した土ボコリがたまりやすいので、床掃除の頻度は高めにしたいところ。また、ジュート編みのマットなどを床全面に敷いている場合、マットを外して掃除をしていないと、ホコリが大量にたまっていると思われます。該当する場合はマットを外して掃除をするなど、今までの方法を見直していただくと良さそう」
部屋別の掃除のポイント③ トイレ
「衣服の着脱を行うトイレも、ハウスダストがたまりやすい場所。トイレマットの洗濯をサボっていると黒ずんでくるのも、実はハウスダストの仕業なので、まめに床掃除を行いましょう。私がおすすめしたいのは、マイクロファイバー製など薄手のトイレマット。これならまめに洗濯しやすくて、尿の飛び散りがあったときなどにも助かりますよ」
ハウスダスト対策としても換気は重要
「『UP LIFE』でもたびたびお伝えしているように、例えば幹線道路が隣接しているといった特殊な状況でない限り、家の中の空気よりも外気のほうがきれいなんです。そのため、できるだけ高い頻度で換気をするのがおすすめ。もちろん、先ほどお話しした掃除後の換気は、ぜひ行っていただきたいですね」
空気清浄機だけじゃない! 家電でできるハウスダスト対策

こまめな掃除はハウスダスト対策に有効。理想は毎日ですが、なかなか難しい場合も多いですよね。そんなときは、家電の力も借りてみるのはいかがでしょうか?
家電を活用したハウスダスト対策のメリット
「うっかり拭き残したときや、空気中に舞うハウスダストなど、人力での対応が不十分になりがちな点をカバーしてくれるのが家電。空気清浄機のように、ほったらかしていても対策できるのも良いところですね」
浮遊するハウスダストもキャッチする空気清浄機
「ハウスダストが床に落ちる前にキャッチしてくれる空気清浄機は、ある意味、掃除機の仲間とも言えます。基本的には、空気中に浮遊しているものを取り除く家電なので、人の動きがあるリビングなどで使うのが効果的。また、吸込口の位置が床に近いモデルほど、ハウスダストが降り積もる直前まで対応してくれますよ」
ちなみにパナソニックの空気清浄機は、前面吸込口だから壁ピタ配置ができて省スペース。高精度なセンサーやHEPAフィルターで、花粉やほこり、PM2.5などのハウスダストをしっかり捕集します。さらに進化したナノイーXで、花粉やアレル物質、ニオイまで抑制※。
※花粉(スギ):約6畳の試験空間での約3時間後の効果です。アレル物質:約6畳の試験空間での約6時間後の効果です。ニオイ:約6畳の試験空間での約12分後の効果です。
ニオイにまでアプローチする次亜塩素酸 空間脱臭機『ジアイーノ』
「除菌のイメージが強い『ジアイーノ』ですが、集じん機能もあるんです。保護エレメント(HEPAフィルター)を搭載しているので、空気清浄機と同じように、浮遊するハウスダストをしっかりキャッチ。ニオイや菌も含めた、空気全体をきれいにしたい人におすすめ」
ノズルを上手に使い分ければ床以外も対策できる掃除機
「最近の掃除機は、ノズルの種類が豊富。カーペット用やカーテン用、ふとん用、すき間用など、さまざまなタイプがあるモデルは、使いこなすことでしっかりとハウスダストを吸い込むことができます。タイプはいろいろありますが、本体部を引き連れるキャニスター式に比べると、スティック式のほうが床上のホコリを舞い上げにくいはず。また、紙パック式ならゴミ捨て時にハウスダストが舞い散りにくいので、選ぶときに意識してみてはいかがでしょうか?」
しかもパナソニックの掃除機はハウスダストを見つけるクリーンセンサーを搭載。目には見えないサイズの微細なハウスダストもしっかり検知、ランプでお知らせします。
ハウスダストの原因のひとつ、ダニを退治するふとん乾燥機
「温風でしっかりダニ対策ができるという点では、ふとん乾燥機もハウスダスト対策としてとても有効。使った後はそのままにせず、ふとん用ノズルを付けた掃除機などで入念に取り除きましょう」
清浄な住環境を保つために、無理をしないハウスダスト対策を
藤原さんによると、「あらゆる掃除はハウスダスト対策」。だからこそ、あまり神経質にならず、いつもの掃除も「ちゃんと対策できている」と思いながらするのがおすすめだそうです。
「家族のすこやかな暮らしを守ろうとして力が入りすぎることもあるかもしれませんが、いつもどおりのお掃除がダニ、ハウスダスト対策なのだと思えば少し気持ちも楽になれるはず。そのうえでポイントを押さえた家電使いをすることで、より効率良くハウスダスト対策ができると思いますよ」
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ハウスダスト対策と効果的な掃除方法についての監修

藤原 千秋(ふじわら ちあき)
主に住まい・暮らしまわりの記事を専門に執筆して20余年。現在はライティングの傍ら監修、企画、広告、アドバイザリーなどの業務に携わる。プライベートでは三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など著書監修、マスコミ出演多数。総合情報サイト『All About』家事・掃除・子育てガイド。
2025年1月14日 空気
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