エアコンの選び方を解説! 失敗しないための畳数・省エネ・機能の見極め方
エアコンの選び方についての監修:田中 真紀子(たなか まきこ)
ライター:UP LIFE編集部
2026年3月17日
空気
エアコンの選び方として、ひとつの基準となるのがお部屋の広さ(畳数)。でも、ただ畳数を合わせるだけでは、「効きが悪い」「電気代が思った以上にかかる」といった問題が生じることもあるようです。では、エアコンを選ぶときはお部屋の広さ以外に、何を考慮すれば良いのでしょうか? エアコン選びでありがちな失敗などとあわせて、家電エキスパートの田中真紀子さんにうかがいました。
エアコン選びで多い失敗とその原因
「たとえ部屋の広さが同じでも、住宅の性能が変わればエアコンの働きに違いが出ることがあります」と、田中さん。聞けば田中さん自身も、その違いを実感した経験があるそうです。
「以前、高気密・高断熱のマンションから戸建てに引っ越しをしたときのことです。それまで使っていたエアコンを新居の同じ広さの部屋に設置したところ、効きが悪くなってしまって。前の家だと暖房時の設定温度は21℃で快適だったんですが、新しい家では寒く感じ、足元の冷えもあったので設定温度を上げていました。築浅で断熱性も確保されていた家ですが、それでも以前のマンションよりは劣っていたんだと思います」
このように、住宅の性能によって、「冷えない」「暖まらない」といったお悩みが生じることも。さらに、設置する部屋の向きや階数、天井の高さといった環境が、エアコン選びの失敗につながることもあるそうです。
「このほか、エアコン選びの失敗談として、“電気代が思ったより高い”“機能を使いこなせない”“動作音が気になる”といったことも聞かれますが、これらは結局、使用環境や使い方にエアコンが合っていないから。エアコンの性能が悪いというわけではないので、選び方を見直せばたいていは解消できると思います」
エアコンを畳数表示だけで選んではいけない理由
田中さんによると、「スペックに記載された適用畳数は、一般的な環境を想定して決められたもの」。そのため、「木造」「鉄筋」の違いまでは明記されていますが、住宅の性能や環境などは含まれておらず、すべての住宅に対応するものではないそうです。
「エアコンの性能と使用環境が見合っていないと、エアコンに負荷がかかってしまいます。結果、余計な電力を消費して電気代が高くなったり、動作音が大きくなったりする可能性もあるので注意したいですね」
では、エアコンに負荷をかける要因としては、何があるのでしょうか? 田中さんに伺いました。
住まいの断熱性や立地条件で冷暖房負荷は変わる
「家の断熱性が低いとエアコンの効きが悪くなるのは、先ほどの私の経験談でもお伝えしたとおり。また、部屋の向きも関わりがあり、設置する部屋が南向きだったり西日が入り込んだりすると、冷房が効きにくくなります。最上階の場合も、屋根に集まった熱がダイレクトに伝わってくるので夏は冷房が効きにくくなりがち。さらに、吹き抜けがあるような高い天井の部屋なら、冷暖房とも効きが悪くなる可能性があります。
このほか、窓の大きさもエアコンの効きを左右するポイント。部屋の隅まで窓になっているタワーマンションの住民の方に聞いた話では、“断熱性の高い真空ガラスを使っているのに、日射量が多いため、夏はかなり暑くなる”とのことでした」
部屋の使い方によっても、冷暖房負荷に違いが
「同じ家でも部屋の使われ方によっては暑さ寒さが違うため、冷暖房の効きが変わってきます。たとえば、家族が集まるリビングなら人の体温で室温が上がるため、冷房の効きが悪く、暖房の効きが早いと感じることもあるでしょう。同じように、LDKの間取りでキッチンとリビングが同じ空間にある場合も、料理の際に発生する熱が冷暖房の効きを左右します。
ちなみにわが家の場合は、私が在宅中はほとんどの時間をリビングで過ごしているので、その真上にある寝室は冬はエアコンをつけなくてもほんのり暖か。反対に、玄関の真上にある息子の部屋はとっても冷えています。このように、家庭ごとに部屋の使い方はさまざまですが、それを見極めることがエアコン選びにも役立つことでしょう」
エアコンを選ぶ際のポイント
田中さんのお話でもわかったとおり、エアコンを選ぶときに考慮したいことはさまざま。これらが適用畳数や省エネ性、機能などにどう関わってくるのか、それぞれのポイントとともにまとめました。
適用畳数はあくまで目安
「エアコンを選ぶ際は、カタログなどに記載の適用畳数を参考にしながら部屋の状況も考慮しましょう。断熱性が低い住宅、南向きの部屋、西日が強いなどで日当たりがいい部屋、窓ガラスが大きい部屋、天井が高い部屋などは畳数の目安よりも少し上の能力のモデルを選ぶと良いでしょう」
冷房能力と暖房能力は分けて考える
「カタログにある畳数の目安や能力などは、冷房と暖房で分けられています。冷房と暖房のどちらかを重視するという人なら、チェックしておくのも良いでしょう。
能力は“4.0(0.3〜5.8)kw”といった形で記載されており、この“4.0”はそのエアコンの基本の能力である定格出力(標準出力)を指すもの。一方の“(0.3〜5.8)”は能力の範囲を示しており、左の数値が小さいほど弱い力での連続運転が可能になり、省エネかつ室温を一定に保ちやすくなります。そして右の数値は、大きいほどパワフル。冷暖房を素早く効かせることができるので、たとえば寒がりで暖房をしっかり効かせたいという場合は、こちらの数値を重視するのも良いと思います。ちなみに、寒冷地でエアコン暖房だけを使いたい場合は、暖房能力をより高めた寒冷地仕様のエアコンがおすすめです」
省エネ性能は使用時間や使い方を踏まえて考える
「エアコンの省エネ性能は、スペックの記載にある“通年エネルギー消費効率(APF)”で判断することができます。これは、エアコンのエネルギー性能を表したもので、数値が大きいほど効率が良くて省エネ性能が高いということ。5が標準で、性能が上がると数値も上がっていき、7を超えると省エネ性が非常に高いモデルと言えますね。
エアコンを使う時間が長い場合は、“通年エネルギー消費効率(APF)”の高いものを選んだほうが当然、電気料金を抑えることが可能。逆に使用時間が短い部屋なら、APFよりも本体価格の安さを優先してエアコンを選ぶのもひとつの考え方だと思います」
部屋の使い方に合う機能を備えたモデルを選ぶ
「部屋の用途に合わせることも、エアコン選びには大切なポイント。たとえば家族が集まって長く過ごすリビングの場合、できるだけ居心地を良くするために、快適性をより高める高性能なモデルが向いていると思います。また、寝室は布製品が多くてホコリが出やすいので、空気清浄機能が搭載されたモデルもおすすめ。自動おそうじ機能もあると、フィルターの掃除頻度も減るので助かりますね。
また、子ども部屋はシンプルな機能のモデルが選ばれがちかもしれませんが、子どもがきれいな空気の中で成長できるよう、こちらも空気清浄機能はチェックしたいところ。さらに、まだ小さくてエアコンの設定温度のコントロールがうまくできない子の部屋なら、親が見守れるよう、アプリなどで遠隔操作ができるモデルもいいと思います。
このほか、足元の冷えが気になるから、足元まで気流がしっかり届くモデルを選ぶなど、人によって求める機能はさまざま。何を重視するかで変わってくるので、自分の過ごし方や使い方などを振り返り、欲しい機能を見極めたいですね」
リビングにも寝室にもおすすめ! パナソニック『エオリア Xシリーズ』
パナソニックのエアコン『エオリア Xシリーズ』は、APF7.1と省エネ性能が非常に高いハイグレードモデルで、暖房時に広く遠くまで温風を届ける“ロングワイド気流”や、人を検知して自動で運転を開始する“オートオン機能”など、快適かつ便利な機能が満載。フィルターお掃除ロボットはもちろん、部屋の空気やエアコン内部に独自イオンの“ナノイーX”を放出する清潔機能も備えています。
「高性能な『Xシリーズ』は、リビングや寝室などすべての部屋におすすめできるモデルです。もし、そこまでの性能は必要ないと思うなら、ひとつ下のグレードとなる『EXシリーズ』を。『Xシリーズ』ほどの省エネ性能や快適性能はありませんが、フィルターお掃除ロボットやナノイーXを搭載して清潔性を保てます」
まとめ:エアコン選びは「暮らし」から考えよう!
「住宅の性能や部屋の環境は、千差万別。お宅によって本当にいろいろなので、エアコンを選ぶなら適用畳数はあくまで基準のひとつとしたうえで、自分の住居環境や使い方をプラスして考えることが大切です。また、今、使っているエアコンの不満を挙げ、それらを解消しているモデルを選ぶというのもありますね。こうした方法で候補を選び、搭載機能を使いこなせるかなども検討しながら、部屋ごとに合ったエアコンを探してみましょう」
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エアコンの選び方についての監修
田中 真紀子(たなか まきこ)
白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やWeb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。総合情報サイト『All About』白物・美容家電ガイド。
2026年3月17日 空気
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