【電子レンジで解凍するコツ】冷凍保存した食材をおいしく解凍する方法

電子レンジでの食材ごとの解凍方法についての監修:検見﨑 聡美(けんみざき さとみ)
ライター:UP LIFE編集部
2022年4月19日 食・レシピ

仕事や子育てに忙しいとき、まとめ買いした食材や作り置きのおかずを冷凍しておけば何かと便利ですよね。けれど「解凍のつもりが半焼けになった!」「表面だけ解凍されて中は凍ったままだった」なんてことにならないように、この記事では電子レンジを使った正しい解凍方法と、おいしく解凍するための上手な冷凍のコツをご説明します。

冷凍した食材を電子レンジで上手に解凍するポイント!

冷凍した食材を加熱する主な目的には、調理できる状態まで戻す「解凍」と、冷凍した作り置きなどをすぐ食べられる状態まであたためる「再加熱」があり、それぞれにコツがあるため注意が必要です。この記事では、主に「解凍」について説明します。

写真:冷凍されたひき肉のイメージ

冷凍庫から出してすぐの「カチコチ」の状態で解凍する

電子レンジで解凍する際は、冷凍室から出してすぐに解凍するのが基本。冷凍庫から出して長い時間をおいたり、冷凍庫から冷蔵庫に移して置いておくと、食品の表面と中心に温度差ができたりします。この状態で解凍すると解凍ムラができたり、解凍しすぎてしまい変色(煮える)の原因になります。

電子レンジに入れる前にラップや包装は外す

電子レンジで解凍をする際にラップや包装をしたままレンジに入れると、センサーが食品の温度を上手に検知できないため、解凍するときは、ラップや保存袋、クッキングシートは取り除き、耐熱皿などに移しましょう。
なお、「再加熱」の場合にはラップをしたまま加熱しましょう。特に、カレーやシチューなどは加熱中にはじけやすいため、ラップをするのが基本です。

発泡スチロールのトレーは、そのまま使える

肉や魚は、発泡スチロールのトレーにのせたまま電子レンジで解凍することができます。トレーを使用しない場合は、フラットタイプのレンジなら耐熱性の容器に食品をのせて解凍します。ターンテーブルタイプなら、ラップやキッチンペーパーを広げ、その上に食品をのせて解凍してください。
なお、「再加熱」の場合は、発泡スチロールのトレーは使用できませんので、ご注意ください。

冷凍した食材の表面についた霜は取り除く

霜がついたままレンジに入れると、霜以外の部分に電波が当たって解凍しすぎてしまいます。変色(煮える)の原因となりますので、表面についた霜は取り除いてから解凍してください。

電子レンジでの食材ごとの解凍方法

肉類や魚介類など、食材の種類や調理のしかたによって最適な解凍方法は異なります。たとえば、肉や刺身を切るときは「半解凍」状態の方が調理しやすく、ドリップ量が減らせるため、うまみ成分を逃さないなどの利点があります。
電子レンジには半解凍機能がついているものもありますが、無い場合は150W程度の弱加熱で短めに時間を設定すれば上手に半解凍できるでしょう。

肉類の解凍方法

写真:冷凍された厚切り肉のイメージ

肉類は厚みによって解凍方法が異なります。

【かたまり肉、厚切り肉】
発泡スチロールのトレーのまま、もしくは耐熱性の平皿にのせて解凍します。その際、途中で上下を裏返すと解凍ムラを防ぐことができます。
加熱時間の目安は、300gあたり150Wで約7〜10分です。

【薄切り肉】
発泡スチロールのトレーのまま、もしくは耐熱性の平皿にのせて解凍します。加熱しすぎに注意しましょう。
加熱時間の目安は、300gあたり150Wで約7〜9分です。

* 電子レンジの種類によって「半解凍」「全解凍」など食品の表面温度や分量により、自動で加熱を調整してくれるものもあります。
* 上記、目安の消費電力・加熱時間は手動設定の場合です。

魚介類の解凍方法

写真:冷凍されたえびのイメージ

魚介類は料理によって半解凍と全解凍に分かれます。生で食べるものについては半解凍にすると覚えておきましょう。

【刺身(さく)】
発泡スチロールのトレー、もしくは耐熱性の平皿にクッキングペーパーで刺身を包んでのせ、加熱して半解凍にします。
その際、中が少し凍っている程度が切りやすく、食卓に出したときが食べごろになります。
加熱時間の目安は、200gあたり150Wで約4〜6分です。

【切り身魚】
発泡スチロールのトレー、もしくは耐熱性の平皿にクッキングペーパーで切り身を包んでのせ、加熱して解凍します。
火を通して調理するため基本的には全解凍にしますが、身割れしやすい柔らかい魚の場合は半解凍にするとよいでしょう。
加熱時間の目安は、1切れ(約100g)あたり150Wで約3〜5分です。

【えび】
発泡スチロールのトレー、もしくは耐熱性の平皿にクッキングペーパーを敷き、重ならないように並べて半解凍にします。
加熱時間の目安は、200g(10尾)あたり150Wで約5〜7分です。

* 電子レンジの種類によって「半解凍」「全解凍」など自動調理ができるものもあります。
* 上記、目安の消費電力・加熱時間は手動設定の場合です。

冷凍したカレーやシチュー、煮物の再加熱方法

写真:透明な四角い容器にカレーが入ってるイメージ

冷凍した作り置きなどをすぐ食べられる状態にあたためる「再加熱」は、これまで説明した「解凍」とはコツが異なります。冷凍したカレーや煮物などを再加熱する際は、耐熱ボウルなどの容器に移し替え、ラップをして加熱しましょう。

加熱時間の目安は、1人分(300g)あたり600Wで約6~8分です。
加熱不足の場合は、一度混ぜて様子を見ながら追加で加熱をして下さい。

上手な解凍は、上手な冷凍から!

写真:トレーに載せた、茹でたブロッコリーと人参

表面は解凍されているのに、中身は凍ったままといった「解凍ムラ」を防ぐには、電子レンジの電波が食材に均一に届くように、食品を薄く均一の厚みにすることが重要です。つまり、「上手に解凍するには上手に冷凍する」必要があります。

おいしさを左右する冷凍のタイミングは?

食材ごとに適切な冷凍のタイミングが異なります。
肉、魚などの水分はふき取り、アクの多い野菜はアク抜きをし、できるだけ新鮮なうちに冷凍しましょう。ご飯は炊きたての熱いうちに、蒸気ごとラップに閉じ込めます。おかずは調理後、あら熱をとってすぐに冷凍しましょう。

すぐに実践したいおすすめの冷凍方法

  • 新鮮な食材を選ぶ
  • 肉でも野菜でもご飯でも、基本的に厚み3cm以下に平たく形を整える
  • 金属トレーなどにのせて冷凍すると凸凹を防いで、より上手に冷凍できる
  • 薄切り肉は、極端に厚い、薄い部分がないようにできるだけ厚みをそろえる
  • ミンチ肉は、2〜3cmに厚みをそろえ、押さえつけずにふんわりと形を整える
  • 刺身は厚さを均一に、魚介類はできるだけ重ねない
  • カレーなど汁気のある料理は、保存袋に入れて横に寝かせて平らにして保存するか、なるべく平たい耐熱容器に入れて冷凍。分厚くしないように注意
  • ふた付きのプラスチック容器などは冷凍すると表面に霜が付きやすく、上手く温まらないので避ける

オーブンレンジを活用すればムラを抑えておいしく解凍!

電子レンジのセンサー機能は機種によって異なります。高機能になるほど、食材の温度を精細に感知できるため解凍ムラが抑えられます。
パナソニックのスチームオーブンレンジ ビストロに搭載されている機能「高精細・64眼スピードセンサー」は瞬時に温度を測定し、食品の分量・種類を見分けます※1。さらに食品の中央部分からおだやかに加熱する「サイクロンウェーブ加熱」の合わせ技で、芯までほぐしてすぐに調理できる状態に解凍することが可能です※2

高精細・64眼スピードセンサーで食品の温度・分量・種類を瞬時に見分ける

写真:64眼スピードセンサーのイメージ図。実際はセンサーで庫内は光りません。

マイクロ波をらせん状に放射して食品の中央部分からおだやかに解凍

写真:マイクロ波をらせん状に放射しているイメージ図

※1 マイクロ波による食品の温度上昇特性や、面積、温度上昇速度により、食品を分類し見分けます。
※2 食材や形状、環境により出来栄えは異なります。

「高精細・64眼スピードセンサー」×「サイクロンウェーブ加熱」なら難しいひき肉の解凍もスピーディー!

写真:解凍したひき肉のイメージ

冷蔵庫で解凍するなら一晩、流水で解凍すると1時間かかる解凍作業もスチームオーブンレンジ ビストロを使えば、約10分で解凍できます。

解凍から一気に焼き上げる「凍ったままグリル」機能に注目!

写真:ビストロの「凍ったままグリル」機能で焼き上げた料理のイメージ。鶏手羽元、パプリカ、南瓜の一皿

ビストロの機種には解凍から焼き上げまでを一気に仕上げる機能を搭載したものも。「凍ったままグリル」なら、下味をつけた食材を解凍の手間なく一気に焼き上げることができます

※ レシピブックまたは取扱説明書の対象レシピに従って下ごしらえしたものです。市販の冷凍食品は不可。

まとめ

電子レンジを使った正しい解凍方法をマスターすれば、積極的に冷凍保存を活用できてお料理の選択肢も広がります。忙しい日々のなかでも大切な家族の「おいしい!」笑顔のためにぜひ取り入れてみてください。パナソニックのスチームオーブンレンジ ビストロなら、解凍した食材がよりおいしく仕上がる機能が満載です。

この記事で紹介した商品

写真:検見﨑聡美さん

電子レンジでの食材ごとの解凍方法についての監修:検見﨑 聡美(けんみざき さとみ)

料理研究家、管理栄養士。赤堀栄養専門学校卒業後、料理研究家のアシスタントを務める。独立後はテレビや雑誌、書籍等を中心に活躍。体にやさしく初心者でも手軽に作れる料理に定評がある。

2022年4月19日 食・レシピ

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