【対談】今日から実践したい、「セカンドライス」って?

ライター:UP LIFE編集部
2023年10月3日
食・レシピ

小池 理雄(小池精米店三代目店主/五ツ星お米マイスター)×平井 巧(株式会社honshoku代表/東京農業大学非常勤講師)

特別な日は、いつもと違うちょっと贅沢なお米でごはんを炊いてみませんか?お米の新しい魅力を発信するイベント「ごはんフェス」の仕掛け人である平井巧さんと小池理雄さんは、プレミアムな「セカンドライス」の楽しみ方を提案しています。おかずの名脇役から、主役へ。いろんなお米を食べ比べながら、自分好みの「セカンドライス」を探してみませんか。

世界にたったひとつ、こだわりの「ブレンド米」。

※本記事はパナソニックから、小池 理雄さんと平井 巧さんに、「セカンドライス」について登壇を依頼し、対談の内容を編集して掲載しております。

平井:これまで僕たちは「ごはんフェス」をはじめ、さまざまなお米の楽しみ方を世の中に発信してきたのですが、そのひとつに「ブレンド米」があります。今まで、「ブレンド米」といえば「価格を下げるために良いお米に悪いお米を混ぜたもの」というイメージがありましたが、本来は産地や銘柄の違うお米をブレンドして新しいおいしさを引き出すこと。そのイメージは徐々に良くなってきています。

小池:プロの現場では「ブレンド米」は昔から使われています。こだわりのある飲食店、たとえばシャリが命のお寿司屋さんから、オリジナルの「ブレンド米」を作ってほしいと注文を受けることもよくあります。

平井:どんなリクエストが来るのですか?

小池:ほんとに一店一店、違います。まずは、どんな味わいのシャリを炊きたいか、粒の張り具合、香り、粘りなど、イメージを細かくお聞きします。どの大将も理想のシャリを求めて、そのこだわりは半端ではありませんが、プロの料理人と味覚のキャッチボールをしながら新しいお米のおいしさに出会えるのは毎回楽しみです。

平井:飲食店で、白いごはんがおいしいと幸せな気持ちになります。ちなみに家庭でお米をブレンドしてみるのは難しいですか?

小池:難しくないですよ。おいしいお米同士を合わせれば、失敗はないです。最初から沢山の銘柄をブレンドしてしまうと調節が難しいので、性格の違う2種類の銘柄を1:2とかの割合で炊いてみるのをおすすめします。そこから自分の好みに合わせて微調整していけばいいと思います。

気軽なのに奥が深い、「セカンドライス」という楽しみ方。

平井:ここで紹介したい新しいお米の楽しみ方が「セカンドライス」です。ふだん食べているお米とは別に、2種類目のお米を家に用意しておくというもの。たとえば、ご褒美に食べる贅沢なお米や、気分を盛り上げるために食べるお米のことです。これは僕の家に何種類もお米があったから気づいた楽しみ方なのですが、おすすめですよ。お米の「食べ比べ」という新たな楽しみにもつながりますから。

小池:「食べ比べ」のメリットは、自分好みのお米を発見できることにあります。そもそも自分はどんなお米が好きなのか、わからない方も多いと思います。自分の好みを知り、それを言葉で表現できるようになる。そうすると、次にお米を買うときには一段上のお米選びができるようになります。

平井:あと、これまではお米の味や品質といったスペックにスポットライトが当たっていましたが、これからは食べる時の五感に移っていくと私は考えています。誰と食べるのか。どんなシーンで食べるのか。ムードに合わせて自分の感覚でお米を選ぶ際にも、「食べ比べ」をすることが近道だと思います。

小池:いま、日本のお米は、農家の方たちが頑張ってくれているおかげで、どのお米もおいしい。だからこそ、ご家庭でも、いろんなお米にチャレンジしてほしいと思います。

理想は「お米セラー」!?もっとごはんを楽しむ時代がやってくる。

平井:最近は「5kg」「2kg」といった単位よりも、さらに少量の単位でお米を買うことができるので、いろんなお米を取り寄せて、その日のおかずや気分に合わせてお米を選んでみたくなります。

小池:実は私には夢があって、ワインセラーならぬ「お米セラー」が開発されたらいいなと思っています。精米したお米は生鮮食品なので、冷蔵機能をもったセラーにストックしておくとおいしさが保てます。ワインの好きな方が、その日の気分に合わせてワインセラーからお気に入りの一本を選ぶように、お米を「お米セラー」から選ぶライフスタイルがやがて生まれると思います。

平井:鮮度を保てるだけでなく、「ブレンド米」や「セカンドライス」をいろいろとストックしておけるのが楽しいですね。考えてみれば、たくさんのおいしいお米がある時代ですが、最終的においしいごはんを食べられるかどうかは「どう保存するか」「どう炊飯するか」といった一人ひとりの選択に委ねられています。たとえば、パナソニックの「Wおどり炊き」なら、銘柄ごとに炊き分けたり、お米の鮮度に合わせて炊き上げる機能があるので、お米のおいしさをさらに引き出せるのではないでしょうか。

小池:道具にもこだわることで、お米の楽しみ方はさらに広がると思います。ご自分なりの方法で、おいしいごはんを存分に楽しんでいただきたいですね。

平井:今日は楽しいお話をありがとうございました。

小池:ありがとうございました。

対談者プロフィール

小池 理雄(左)
原宿にある小池精米店の三代目、五ツ星お米マイスターとして活躍する。大学卒業後、出版社、人事制度コンサルティングファームを経て、実家の小池精米店を継ぐ。「楽しくなければお米ではない!」をモットーに、お米の魅力を伝えるべく、イベントやワークショップ、講演にも力を入れている。

平井 巧(右)
日本の食と人を伝えるクリエイティブチーム株式会社honshoku代表。東京農業大学非常勤講師。SP広告代理店、IT関連会社を退社後、「honshoku」を立ち上げ、ごはんの祭典「ごはんフェス」などを手掛ける。また、フードロス削減に取り組む一般社団法人フードサルベージの代表理事でもある。

写真:小池理雄さん(左)と平井巧さん(右)の対談

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